日々の恐怖 4月20日 パア(2)
実は、頭をパアで叩かれたのは私で4人目でした。
私の前は父が、父の前は祖父の弟が、その前は曽祖父の母が、やはり6歳の頃に叩かれているそうです。
父が頭を叩かれたとき、うちが檀家である寺の住職に、
「 なぜ叩かれるのですか?」
と聞いたらしいのです。
それで、住職が教えてくれたのは、
“ ご先祖様の一人が子孫を守っていてくれていて、叩かれるのは代替わりの瞬間なのだ。”
と言うことでした。
要するに、叩くのは、
『 今日からお前の後ろにいることにしたぞ!』
という合図だと言うことです。
しかし、叩かれるのは1回だけと言う話だったのですが、なんと、つい先日、私はまた、
“ バァァ~~ン!!”
と頭を叩かれてしまいました。
一人の人間が2回も叩かれるのは無かったそうで、
“ こ、これは・・・。
ううう、怖や、怖や・・・・・。”
とビビッていたところ、祖母が心配して、また住職に問い合わせをしてくれました。
すると、
「 あなたのお孫さん、最近良くない類のものばかりを集めている。
それでよくないものがいっぱい寄り付いているが、本人は全く気付いていない。
もう、追い払うのもきりがないと、怒ってるみたいだから、お孫さんによくよく忠告してください。」
とのことでした。
良くない類の収集物って、最近見ている怖い話のサイト巡りとか、心霊写真集めとか、ホラー映画鑑賞ぐらいしか思い当たることがなく、今は、
“ これ、もう、ちょっとヤメとこうかな・・・・。”
と思っています。
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