日々の出来事 9月4日 かわいそうなぞう
今日は、上野動物園で猛獣に指定された動物が薬殺された日です。(1943年9月4日)
1943年9月4日、第二次世界大戦でアメリカ軍の空襲により、猛獣が逃げ出すと危険であると言う理由で、上野動物園に陸軍の判断に基づき猛獣たちを薬殺処分する命令が出されました。
この時、インド象3頭が毒餌を食べないので餓死させられました。
このことをもとにした土家由岐雄の“かわいそうなぞう”は、非常によく知られた童話です。
また、今日は上野動物園のジャイアントパンダ“ランラン”が死亡した日です。
1979年9月4日、中国から贈られたジャイアントパンダの“ランラン”は妊娠中毒症で死亡しました。
この病気の最も多い原因が肥満によるものです。
パンダは、食べてはゴロゴロ、食べてはゴロゴロの生活を続けブクブク太った状態で、妊娠中毒症を起こす要素は揃っており、注意を要する生活でした。
これは、人間でも同様で、パンダ状態の人は妊娠中毒症になりやすい傾向があるという事です。
かわいそうなぞう
☆今日の壺々話
林家正蔵
林家正蔵は、小さい頃、父親が噺家と言う理由で友達から“お前の父ちゃんは、みんなから笑われているのだから、お前も何か面白いことをやれ”とよく言われたそうです。
そう言われることが嫌な正蔵は、母親に“父親の仕事が嫌だから辞めて欲しい”と言ったそうです。
その言葉を聞いた母親は、“それは、笑われているのじゃなくて、笑わせているのだ”と言って正蔵の頬をビンタしました。
ぶつぶつ文句を言う正蔵に涙を流した母親は、“今日はもう早く寝なさい”と言います。
夜中になって正蔵は、母親に起こされます。
そして、母親に連れられた正蔵は、父親の書斎に連れて行かれます。
母親は、書斎の扉をそ~っと開けて、正蔵に中を見るように言います。
本や週刊誌や雑誌で埋まった書斎では、雑誌を積み上げた机に向こうを向いて座った父親が、ノートに何かを必死に書いていたのです。
母親に、“父親はどんなに遅く帰って来ても、新聞や雑誌を研究して高座に備えているんだ”って言われて、正蔵はこの父親の後ろ姿に心打たれ、自分も父親と同じ噺家の道を歩もうと思いました。
そして、そ~っと書斎に入り、父親のノートを覗き込むと・・・。
「 パンダは何を食べてるの?」
「 パンだ!」
“ ズルッ!”
正蔵は足を滑らせました。
その後、成長するにつれ父親の大きさを肌で感じ、林家正蔵は噺家の道を歩んだと言う話です。
ナマケモノ
ナマケモノっていんだろ、ナマケモノ。
あいつら怠けてる割に天敵もいないだろ。
それに食べ物も豊富にあるから滅多な事では死なないんだけどさ、
ごくたまに死んじゃうんだって。
なんで死ぬか知ってる?
餓死wwwww、食う物あるはずだろwwwwww。
しかもな、満腹なんだってwww、なんで満腹で餓死すんだよwww。
気温が下がると食べ物消化出来ませんだってwww。
がんばれよwwww、命掛かってんだからwww。
動いて体温めろwwwwwwwww。
“お腹いっぱいで動けません!”だって、やかましいわ!!!
ペンギン
ガソリンスタンドに一台の車が入って来た。
スタンドの店員が車の中を見ると、後部座席にペンギンがいるではないか。
店員は運転手の男に言った。
「 やあ、ペンギンだ。
どうしたんです、これ?」
「 うん、道端でうろうろしてたもんだから危ないと思って連れてきたんだ。
どうしたもんかね?」
「 それじゃあ、動物園にでも連れて行ったらいかがです?」
「 おお、それはいい考えだ。」
運転手は給油を終えるとスタンドをあとにした。
数日後、ガソリンスタンドの店員は再び後部座席にペンギンを乗せた車を目にすることになる。
「 あれ・・・・?
動物園に連れて行ったんじゃないんですか?」
「 ああ、もちろん行ったさ!
楽しかったなあ~。
今度はビーチに連れて行こうと思ってね!」
動物園とトイザらス
小学2年生の時に父親が事故で死んだ。
それから1ヶ月後くらいの話。
お通夜やら葬式やらのドタバタと、家族の気持ちがやっと落ち着いてきた頃だった。
ある日の朝、母親が“今日は学校休んで動物園に行くよ”と言うので、姉妹4人はビックリ&大喜び。
レストランでご飯を食べて、閉園まで動物園で遊んで、帰りにトイザらスに寄った。
うちは貧乏だし4人も姉妹が居たから、誕生日にもクリスマスにもプレゼントを買ってもらった事がない。
それなのに母はその時、
『 みんなにひとつずつ好きな物を買ってあげる。』
と言った。
姉妹はまた大喜びで、好きなものをひとつずつカゴに入れていった。
私はその時、
『 ここで買ってもらったら、もう二度とお母さんに会えない。』
と何故か強く思った事をすごく覚えてる。
ぬいぐるみが欲しかったけど、意地になって“私はいらない”と言い、私はぬいぐるみがたくさん並んだ棚の前で立ち尽くしてた。
すると母は何も言わずにクマのぬいぐるみをカゴに入れて、レジで会計を済ませてしまった。
帰りの車で母からぬいぐるみを渡された。
時は流れて自分も成人し、仕事で地元を離れる事になった。
引っ越しの前の日に、母とふたりでお酒を飲みに行った。
お互いがほろ酔いになった頃に母が唐突に言った。
『 学校休んで動物園行った日のこと覚えてる?
トイザらスであんた意地になって、何もいらないって言ったでしょう。
お父さんが死んでからあの日まで、お母さんはお父さんを亡くした事より、お父さんが亡くなって小さいあんたたちを独りで育てていくことが怖くて不安だった。
でも、そうじゃなかったね。
あの時のあんたを見て、なんだか一丁前じゃん、って思ったの。
肩の力が抜けたの。
お母さんが守るからね!じゃなくて、いっしょに頑張っていこうね!って思えたの。
あの時無邪気にはしゃいでくれなくて、ありがとうね。』
クマのぬいぐるみをカゴに入れた時の母の想いや決意を考えると今でも涙が出る。
今や全員結婚して(私以外w)、孫に囲まれ母は幸せそ~です。
動物園に行った時の写真
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┃┃J('ー`)し ┃┃
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初めて動物園に行った時の写真だ。
母はそれを肌身離さずいつも持っていた。
せ・先生、あらもう診察の時間?
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| /J(゜∀゜)し ('ー`;) カ・カーチャンオレタ゛ヨ
| | ( /⌒⌒⌒ヽ ( ) タケシタ゛ヨ・・・
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きゃはは 先生ったら冗談ばっかり!
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| /J(゜∀゜)し ('ー`;) ・・・・・・・
| | ( /⌒⌒⌒ヽ ( ) ・・・・・・・・
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ねえねえ 先生!これ見て見て
うちの息子のタケシなのかわいいでしょ
| ◇
| /J(゜∀゜)/ ヾ('ー`;)
| | ( /⌒⌒⌒ヽ ( )
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| オレ、コノシャシントッタアト
| /J(゜∀゜)し ('ー`;) オシッコモラシチャッタヨネ
| | ( /⌒⌒⌒ヽ□ヽ) カーチャン・・・
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そーなのよー もう大変だったの
でもかわいい息子でしょ?
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| / J(゜∀)ゞ ('ー`;) ウン・・・・・
| | ( /⌒⌒⌒ヽ□ヽ)
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あら、そういえばタケシ
どこいっちゃったのかしら???
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| J(∀゜=゜∀゜)し ('ー`;) カ・カーチャン・・・・
| | ( /⌒⌒⌒ヽ□ヽ)
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ちょっと!!あんた誰? なぜ私の
大事な写真を取ったの??ドロボー!!!
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| /J(#`Д)/ ('ー`;) ス・スミマセン・・・
| | ( /⌒⌒⌒ヽ□ヽ)
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かえせ!!! バカヤロー!!
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| /J(#`Д)/ ヾ('ー`;)
| | ( /⌒⌒⌒ヽヽ)
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脳細胞が破壊される病気で現代の医学では
| お手上げなんです。徐々に記憶がなくなって
| そのうち心肺機能も停止してしまいます。
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| ◎__,, < ̄>
| (;'A`) (゛A゛) J(‘A‘)し
| (ヽ) ヽ( ) (y )
/ ̄ ̄ ̄□>> ̄ くく□ ̄ ̄ ̄|│ ̄ ̄
あれ?おじさんだあれ?
私のお父さんとお母さんはどこ?
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| /J(゜A゜)し ('A`;) カーチャン
| | ( /⌒⌒⌒ヽ ( ) タケシタ゛ヨ・・・
| |/ / /| │|
/ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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お家へ帰りたいよう・・・
おかあさーーーーん
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| /J('Д`)し ('A`;) ・・・・・・・・
| | ( /⌒⌒⌒ヽ ( )
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/ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| シ゛リリリリリーーーーン
| ('A`)
/ ̄ ̄ヘヘ) ̄苗 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エエ!?カーチャンカ゛??
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| (゜A゜;】>
/ ̄ ̄ヘヘ)~~~田 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
もう脳の機能も低下して記憶そのものも
ない状態です・・・
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| ◎__,, < ̄>
| (;'A`) (゛A゛) J(‘A‘)し
| (ヽ) ヽ( ) (y )
/ ̄ ̄ ̄□>> ̄ くく□ ̄ ̄ ̄|│ ̄ ̄
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| /~| ('A`;) ・・・・・・・・
| |J('A`)/⌒⌒⌒ヽ ( )
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/ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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カーチャン ト゛ウフ゛ツエンニイクヒ
イッショニオヘ゛ントウヲツクッタノ
| オホ゛エテルカイ?
| /~| ('ー`;)
| |J('A`)/⌒⌒⌒ヽ ( )
| |/ / /| │|
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オレ、オニキ゛リニキ゛ッタヨ
ナカナカウマクニキ゛レナカッタ
| テ゛モカーチャンホメテクレタ
| /~| ('ー`;) オカス゛ハ タマコ゛ヤキト
| |J('A`)/⌒⌒⌒ヽ ( ) ウインナー・・・・・
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ウーン・・・
アトナニカ゛ハイッテタカ
| オモイタ゛セナイヤ・・・
| /~| ('ー`;)
| |J('A`)/⌒⌒⌒ヽ ( )
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ア・アスパラ・・・ベーコン巻き・・
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| /~| (゜A゜ ;) カ・カーチャン???
| |J('A`)/⌒⌒⌒ヽ ( )
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あと・・・肉じゃが・・・ね・・・
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| /~| (゜∀゜ ;) キオクカ゛モト゛ッタノ??
| |J('ー`)/⌒⌒⌒ヽヾ(ヾ)
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タケシ・・・・
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| /~| (∀`;) ン?ナニカーチャン?
| |J('ー`)/⌒⌒⌒ヽヾ(ヾ)
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動物園楽しいかい?
| タ・タノシイヨ!!
| /~| (∀`;) スッコ゛クタノシイヨ
| |J('ー`)/⌒⌒⌒ヽヾ(ヾ)
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・・・・・・・・・
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| /~| (∀`;) カ・カーチャン??
| |J('ー`)/⌒⌒⌒ヽヾ(ヾ)
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その後 カーチャンは二度と目を覚まさなかった。
脳の記憶が薄れていく中、カーチャンは懸命に
動物園の時の記憶をオレの為に最後まで
残してくれていたのかもしれない・・・。
カーチャンの枕の下には動物園の写真があった。
その写真のネガはもうなく、動物園に行った時の
たった1枚の写真だった。
オレは棺おけの中に動物園の写真を入れた。
タケシ、お弁当食べよっか?
J('ー`)し ウン!!
( )\(∀`).
│| (_ _)ヾ
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