大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の出来事 9月15日 月の石

2018-09-15 07:00:00 | A,日々の出来事_





  日々の出来事 9月15日 月の石





 今日は、NASAが月の石の分析結果を発表した日です。(1969年9月15日)
アメリカのアポロ計画により、月から持ち帰られた石は、放射性年代測定法によって地球のどの石よりも年代が古く、月の海のもので32億年前、高原地帯のもので46億年前と太陽系生成期に遡ることが分かりました。
 そして、1975年、月の石の分析結果からウィリアム・ハートマンとドナルド・デービスにより、月の形成について現在最も有力な説であるジャイアント・インパクト説が唱えられます。
 このジャイアント・インパクト説は、原始地球が46億年前に形成されてから間もなく、火星ほどの大きさの惑星と斜めに衝突して月が出来たと言う説です。
この時、惑星は破壊され、ぶつけられ高温になった地球のマグマと共に宇宙に飛び散り、一時、土星の輪のようになりますが、やがて破片同士くっ付き月が形成されます。
 このような衝突があったとする証拠の一つは、アポロ計画で採取された月の石に地球上に無い新物質が含まれていると同時に、月の石の酸素同位体比が地球のマントルのものとほとんど同一だったことです。
現在、このジャイアント・インパクト説は、コンピュータシミュレーションでパラメータを上手く設定すると、実際に月のような衛星が出来ることや、地球の自転軸の傾きも再現出来ることが示され、月生成の最も有力な説となっています。
 また、月の石は、1970年の大阪万博でアメリカ館の目玉として展示されました。
反響は大きく、強烈な入館待ち行列が出来て、待ち時間中に体調を崩す人が続出しました。
この対策として、日本館はアメリカから友好の証として事前に貰った月の石の欠片を密かに途中から展示して、アメリカ館関係者から“勝手にするな、このォ~!”と不満を漏らされました。





  月 















☆今日の壺々話










   “ぴょんぴょん”




「 ぴょんぴょん。
 えっとォ~。
 わたしぃ~、月の生物、うさぎちゃんで~す。
 うさぎちゃんと言っても、バニーガールじゃないのよォ~。
  ぴょんぴょん。
 とっても恥ずかしがり屋だから、月の裏側に住んでいるの。
 ここだったら、地球から望遠鏡で覗かれることが無いから、あ・ん・し・ん!
  ぴょんぴょん。
 でも、ちょっと、覗かれて見たい気もするけどォ・・。
 う~ん、やっぱりダメね、見つかっちゃ!
 わたしの魅力に惹き付けられて、いっぱい来ちゃったら困るから!
  ぴょんぴょん。
 あ、そうそう、この前、星のマークが付いたロケットで変なのがやって来たわ。
 わたしのお庭の方に着陸してウロウロするの。
 わたしを探しているのよォ。
 バカねェ~。
  ぴょんぴょん。
 わたしぃ~、見つかる筈が無いじゃない。
 諦めて、石ころなんて拾って、帰って行ったわ。
 ホント、オバカサン!
 じゃ~、またねェ~。」

月の石そのものには、生物の痕跡は無かったようです。
















     アポロ計画



 1966年、アポロ月着陸計画に関わっているNASAのチームが宇宙飛行士たちを、ナバホ保留地の地勢が月面のそれにとてもよく似ているチューバ市に連れて来ました。
何台ものトラックや大型車と共に、月面用の宇宙服を完全装備した人体模型が二体運び込まれました。

 付近にいたナバホ族の羊飼いとその息子が、奇妙な生き物が時折要員に世話をされながら歩き回るのを眺めていました。
二人の存在は気づかれ、NASAからの人物が近づいて来ました。
 ナバホ族の男は英語が分からなかったので、息子が代わって、あの奇妙な生き物は何かと質問しました。
NASAの人々は、月に行く用意をしているただの人間だよと答えました。
二人はとても興奮して、宇宙飛行士に月までメッセージを持って行ってもらえるだろうかと尋ねました。

 NASAの所員は、これはすばらしい考えだと思って、テープレコーダーを持ち出しました。
ナバホ族の男がメッセージを述べた後で、それを息子に翻訳するよう頼みました。
でも、息子は翻訳しようとはしませんでした。

 後になって、NASAの人々は居留地の人たちに翻訳するよう頼んでみましたが、皆、くすくす笑って翻訳を拒みました。
不審に思ったNASAの人々は、ナバホ族の男に現金を握らせ、ようやく翻訳することに成功しました。

“ 気をつけろ。
 こいつらはあんたたちの土地を盗みに来たんだ。”

















恐怖 “満月の夜は”



 去年の夏から秋に変わるくらいの頃だった。
その日は日曜日で、朝からたまっていた仕事を続け、気付けば夕食時。

「 今日は、釣りに行きたかったのに・・・。」

と、外を見るときれいな満月。
時計は9時に差し掛かるくらい。

「 こりゃいいや。」

ベイト1本に小さなボックス1つで近くの人工湖へ。
それが悪夢の始まりだった。

 釣り場にはもちろん電灯などは無かったが、月明かりで困るほど暗くはない。
家を出たときは気持ちの良い涼しい風が吹いていたのに、釣り場は風も無く生暖かさすら感じるほどだった。
 “気持ち悪いな”と思ったが、どうしても釣りがしたくて釣り場に立った
1時間くらいだったか、45を1本、30ほどを3本となかなかの釣果、そんなときだった。

「 釣れますか?」

背後から低い声がした。
何の気配も無く、物音ひとつさせずに人の声がする。
 とても驚いたし、怖かったので振り返らずに、

「 つ、釣れますよ。」

と答えた。

「 そうですか・・・、ところで・・・。」

と、言葉が発された次の瞬間、ロッドを持ち立ったまま金縛りに。
しかし、頭だけは妙に冴えている。

「 この辺で、右手見ませんでしたか?」

今度は、真後ろから声が。
わめき叫びたくとも声が出ない。

「 そう、ちょうどこんな感じの太い腕・・・。」

何かが、俺の右手をつかんだ。

「 うわぁー!」

 金縛りが解け声が出た。
とたんに、その場に座り込み10分そこら、その場から動けなかった。
ふとわれに返り、車まで一目散に走り家に帰った。
 家に帰り私の顔を見た家族“どうしたの?”と言った次の瞬間、妻が“きゃーっ”。
右腕を指しながらガタガタ震えている。 
見ると、はっきりと手でつかまれた後が。
しかも、それは1つではなく、3、4つも、・・・そして急に激痛が。

 次の日、手にあざは無かったが、車に行ってみて血の気が引いた。
人の手形が車にびっしりとつけられている。
その日は仕事を休み家で過ごすことに。
 結局、それからは何も無く、その後もその池には普通に釣りに行っている。
みなさんも、夜釣りには気をつけてください、特に満月の夜は。

















学校の七不思議




 むかし俺の小学校にある怪談があった
満月の夜には学校のプールにプールの水を飲みながら月を見上げてニタニタ笑う男がいる、というものだ

 当時、小学生だった俺は家が学校のすぐ近くだったので一度この話を確認してやろうと考えた。
そして夏休みのある満月の夜、親友のEと一緒に夜の9時に学校のプールまで親に内緒で出掛けた。
プールの正面口でなく裏から塀をよじ登って中を覗くと・・・誰もいない
もともと本当にいると考えてたわけでないので、失望しつつも半分ホッとした気分で中まで入った。
 しかし、プールサイドまで行った俺達が見たものは、喰い裂かれた鳩の死体だった。
普通に考えれば猫にでも襲われたものと思うが、その時の俺達は、ニタニタ男が喰ったものと思いこんでしまった。
 やや失望気味だった俺達は途端に興奮した。
Eは笑いながら「うぉー」とか「キャインキャインキャインキャイン!」と走りながら喚き出す。
こいつは普段から調子にのるとこういった変な行動をとるので別に狂った訳ではない。
俺も塀の上に立ってガッツポーズ。(俺は高い所に登るのが好きだっただけで狂った訳ではない。)

 さて、2学期になって登校したら学校では妙な怪談がうわさになっていた。
満月の夜にプールの塀の上で奇声を張り上げて万歳している男がいるという・・・、いったい誰のことじゃ?
だいたい奇声を張り上げたのは俺じゃなくてEだ。
俺とEはあの時の事はお互いに秘密にしようと約束し、その後卒業、Eは関西に引越しその後は知らない。

 アレから七年、いま小学校に行っている妹が学校に伝わる七不思議として、「満月の夜にプール場の塀の上をケタケタ笑いながら走り回る男」の話を知っていた。
見てしまうと塀から飛び降りて追いかけて来るらしい。

お~い、E、なんか俺ら伝説になっとるぞ!

























 数年前、全寮制の学校に通っていた。
ある日、うっかりして洗濯したまま放置して消灯時間に。
放置してもよかったが、翌日着るものが無かったため深夜に取りに行くことにした。
 洗濯室がある場所は寮から1回外に出なければならないんだが、普段はそこから校庭が見える。
だけど、そのとき見えたのは2mあろうかというススキが目の前に広がっている。
しかも、空には倍以上のでかい満月が浮かんでいた。
気付くと自分の周りもススキに囲まれていて、月綺麗だなーとか思って見てた。
 そのうち、いつ寝たのかわからないけど、寮のベットに寝ていた。
夢だと思ったけど、足は泥だらけで洗濯物も泥まみれ。
同室の先輩には怒鳴られ、散々だった。
それ以降、あの月を見ることは無かったけど、よく月を見るようになった。


















童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月14日(金)のつぶやき

2018-09-15 03:00:43 | _HOMEページ_
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------