日々の出来事 9月29日 招き猫
今日は、招き猫の日です。
招き猫の日が9月29日なのは、“来(9)る、福(29)”と言う語呂合わせです。
招き猫の由来
江戸時代、彦根藩の井伊直孝が鷹狩りの帰りに雨に会い、東京都世田谷区の豪徳寺の木の下で雨宿りをしていました。
すると、寺に飼われていた一匹の三毛猫が井伊直孝に向かって手招きをしています。
不思議に思った井伊直孝は、その猫に近付いて行ったところ、突如、先程雨宿りしていた木に落雷があって木は丸焦げになってしまいました。
難を逃れたことに喜んだ井伊直孝は、荒れていた豪徳寺を建て直すために多額の寄進をしました。
そして、境内に招猫堂が建てられ、猫が片手を挙げている招き猫が作られるようになりました。
招き猫(豪徳寺)
☆今日の壺々話
マネキネコ (=^・ω・^=) m” コンニチワァ~♪
・挙げている手
右手・・金運を招きます。(オスです。)
左手・・客を招きます。(メスです。)
京都限定版
右手・・昼の商売が繁盛します。
左手・・夜の商売が繁盛します。
・手の高さ
高ければ高いほど、遠くの福を招きます。
・体の色
三毛・・・幸運を招きます。
黒・・・・病除け、厄除け、ストーカー除けです。
白・・・・福を招きます。
金・・・・金運を招きます。
赤・・・・病除け、魔除け、無病息災です。
ピンク・・恋愛運が向上します。
黄・緑・・風水で利用します。
・ドルキャット(dollar cat)
外国人のおみやげ用の青い目をした招き猫です。
小判のかわりにドル硬貨を持っています。
手招きは、日本のものと逆で、手の甲をこちらに見せています。
招き猫は、中国やアメリカにも訳も無くゴロゴロいます。
~(=^・ω・^)_旦~~ お茶でもどぞニャ~!
ねこ史
年代 事件
9500年前 キプロス島のねこ、墓に埋められる(Science)
奈良時代 ねこ、中国から日本に渡来か
705 記録された最古の日本ねこ(日本霊異記)
平安時代中期 命婦のおとど、犬に襲われ逃げる(枕草子)
平安時代中期 唐猫のせいで柏木が女三宮を目撃(源氏物語)
鎌倉時代後期 何阿弥陀仏とか、いもしない猫又に腰を抜かす(徒然草)
中世 ヨーロッパのねこ、狩られる
安土桃山時代 化け猫、鍋島家を襲う
江戸時代初期 ねこ、放し飼いになる
1697 粉屋の三男、おかしなねこを相続する(長靴をはいた猫)
1865 チェシャ猫、笑いだけ残して消える(不思議の国のアリス)
1906 ねこ、語る(吾輩は猫である)
1919 猫、配達を始める(ヤマト運輸創業)
1924 山猫、料理に逃げられる(注文の多い料理店)
1926 猫の事務所が廃止される(猫の事務所)
1955 クレイジーキャッツ結成
1963 ねこ、宇宙へ
1965 イリオモテヤマネコが見つかる
1969 ネコ型ロボット、未来からやってくる
1978 猫、探偵を始める(三毛猫ホームズ)
1980 猫「なめんなよ」とグレる
1981 のらねこ、踊りだす(CATS)
1998 食肉目がネコ目になる(文部省学術用語集)
2112 ネコ型ロボット誕生
猫
その(1)
着替えをしていたら、背中にさくっと爪が立てられました。
「 何するですか。痛いです。」
『 どこへ行くのです。』
「 買い物です。」
『 今日は休みの筈です。』
「 猫缶は重いのです。仕事帰りにはツライです。」
『 あたくしのためにはそのくらいしなさい。』
「 それに帰り道の店にはチャオの焼きかつおが無いのです。」
『 焼きかつお。』
「 そうです。レンジで10秒間暖めてほぐしてさしあげているあの焼きかつおです。」
『 では仕方ないわね。』
「 はい、行ってきます。」
『 お待ちなさい。』
「 痛いです!なんでしょうか。」
『 チャオは本格だし風味よ。いりこはいまひとつだわ。』
「 わかりました、行ってまいります。」
休日はだいたいこんな感じです。
その(2)
掃除機をかけていたら、食卓の調味料を床に落とされました。
「 すみません、ご機嫌斜めの理由がわかりません。」
『 今日も掃除機と戯れているからよ。あたくしがあの子と相性がよくないのは知ってるでしょ。』
「 存じあげておりますが、室内の清潔を保つためには。」
『 箒とちりとりがあるでしょう。』
「 あれは効率が。」
『 言い訳はおよしなさい。あれなら一緒に戯れてあげましょう。』
「 あれは戯れるためのものでは。」
『 あたくしの言うことがきけないというの?』
「 いえそんな事は。」
そんなわけで我が家の掃除はえっらい時間がかかるのです。
その(3)
帰宅したら頭突きをくらいました。
「 びっくりしました。何かあったのですか。」
『 いくら外へ出ないあたくしでも、日曜日が休日だということは知っています。』
「 今日は日曜出勤というものに出かけておりました。」
『 にちようしゅっき。』
「 はい。」
『 そんなもののためにあたくしを12時間も放っておいたのですか。』
「 あ、でも代休が発生します。」
『 では“だいきゅう”の日には、あたくしをいちにちじゅう可愛がるのです。』
「 承知しました。」
『 今日は正座で勘弁してあげましょう。』
えーと、身動きできません。
でも、膝の上があったかいので幸せです。
猫の一日
・午前5時
昨日は昼寝し過ぎた。
ちょっと早く起きすぎたな。
・午前5時半
二度寝しようと思ったが、目が冴えてしまっている。
仕方が無いので飯でも食うか。
・午前5時35分
ぐーすか寝ている下僕を起こしに行く。
自分で起きろよ、ったく。
・午前5時45分
起きろと言ってるのに起きない。
仕方ないので顔に爪をたてた。
・午前5時50分
情けない声を出して下僕が起きた。
トロいんだよ、全く。
早く飯用意しろよ。
・午前6時
飯も食い終わったし、食後の運動でもするか。
・午前6時5分
二度寝しようとしていた下僕をたたき起こし、ネコジャラシを用意させる。
もっと気持ち込めて振れよ。
・午前6時10分
少し疲れた。
おい下僕、撫でろ。
・午前6時15分
逃げようとする下僕を捕まえ、もっと撫でさせる。
何?
久々の休みなのに、何でこんなに早起きしなくちゃならないの、だと?
知るか、そんなもん。
もっと撫でろ。
・午前6時半
満足した。
ちょっと、昼寝でもするか。
何?そこをどけだと?
このベッドは俺様の物だ。
下僕は床で寝ろ。
・午前7時半
美味しそうな匂いで目が覚める。
おっ、うまそうなベーコンじゃないか。
一切れと言わず、全部よこせ。
・午前8時
下僕がテレビを見ている横でのんびりする。
おい、寝てんのに触んじゃねーよ。
・午前8時10分
友達と用事があるらしい。
下僕は着替えて出かけて行った。
早く帰って来いよ。
暇だろうが。
・午前9時
暇だ。
外に出たいが、鍵が掛かっている。
仕方ないから一番涼しいタンスの上で寝るか。
・午前9時5分
タンスに乗る用の机にあった花瓶落っことした。
こんなとこに花瓶おいとくなよ。
水か掛っただろうが。
・午後1時
寝過ぎた気がするが、気のせいだろう。
用意されていた飯を食うが物足りない。
早く帰ってこいよ、下僕め。
・午後2時
鍵みたいな物が落ちてたので、弾いて遊んでいたら冷蔵庫の下に入ってしまった。
こんなところに置いてある冷蔵庫が悪い。
・午後3時
カーテンにひっついていた虫を捕まえようとしたら、引っかかって降りれなくなった。
必死で取ろうとするが、右手を外したら左手がくっ付く。
左手を外したら、今度は右手がくっ付く。
ヤバい、ヤバい。
どうしよう。
・午後3時20分
結局、一番上まで来てしまった…。
この高さから落ちたら、真面目に死ぬ。
誰か助けて。
・午後3時25分
下僕が帰ってきた!
早く助けてくれ!
・午後3時半
疲れた…。
下僕、コノヤロウ笑ってんじゃねえよ。
もっと早く帰って来いよ。
・午後3時40分
下僕が文句言いながら、壊れた花瓶を片付けていた。
さっきまで笑っていたのに、忙しいやつだ。
・午後4時
下僕がパソコンをしている。
手元のデコボコしている台の上に乗ったら、下僕が叫んだ。
消えちゃったじゃー!とか言いながらパニクっている。
断じて俺様のせいではない。
全部、下僕が悪い。
・午後4時10分
また、眠くなってきた。
下僕はパソコンの前でグッタリしている。
何かあったのだろうか。
まあ、大したことでは無いだろう。
・午後6時半
昼間遊び過ぎたせいで寝過ぎた。
下僕がふてくされて飯を用意しなかった。
腹が立ったので、尻に噛みついてやった。
俺様に逆らおうなど100万年早いわ。
・午後7時
下僕は、もそもそとコンビニ弁当を食べている。
たまにはコイツの膝で寝るのも良いもんだ。
・午後7時半
下僕は弁当を食べ終えた。
ん?なんか変だな。
下僕の足が痙攣している。
気味が悪いので違うとこで寝るか。
・午後8時
気がついたら、外がもう暗かった。
外を眺めてまったりしていると、下僕がカーテン閉めやがった。
空気嫁。
・午後9時
下僕はシャワーを浴びている。
鞄の中に何か光る物があったので、取ろうとしたら抜けなくなった。
チクショウ、下僕め謀ったな。
・午後9時半
下僕が出て来たようだが、ひとしきり笑ったあと、助けずにスルーしやがった。
後で覚えとけよ。
・午後9時40分
何とか自力で脱出した。
今夜は下僕の枕元で大運動会してやる。
・午後10時
下僕がなかなか寝ないので仮眠をとることにする。
・午後11時
なんか凄く眠い。
昼間遊び過ぎたか。
なんかやらなくちゃいけない事があった気がするが、気のせいだろう。
お休み。
トラ猫
数年前、我が家の庭先に老齢のメス猫がやってくるようになった。
毛並みが悪く、あちこち傷だらけ、おそらく縄張り争いに負けて我が家に逃げ込んできたのだろう。
いつもなら餌などやらない。
居着かれると困るからだ。
以前、優しい気持ちで野良猫たちに餌をやったとき、最終的に16匹もの猫たちの世話をすることになってしまい、餌代や避妊手術代もバカにならなかった。
おまけに近所からの苦情もきた。以来、可哀想だとは思いながらも無視することにした。
が、その老齢のメス猫だけは放っておけなかった。
妊娠していたらしく、今にも産まれんばかりにお腹が大きい。
出産にも体力がいるだろうし、子育てにも体力がいる。
こんな傷だらけで餌も捕れない有様ではと、想像するとあまりに不憫で、思わず固形フードを与えるようになった。
老猫は我が家の庭のどこかに居着き、そこで子猫たちを生んだ。
しまいには、親子揃って縁側で餌をねだるようになった。
やがて子猫たちも大きくなり、一匹、二匹と親離れをしてどこかへ行ってしまった。
ところが、一匹のトラ猫だけがいつまで経っても親離れしない。
親より大きな体で母親の乳を吸いたがり、餌も獲らない。
最終的に、親猫の方が子猫を我が家に残し、姿を消した。
残されたオスのトラ猫は、それから一年ほど我が家で餌をもらって過ごした。
たっぷり美味しいものを食べているのだから、近所のどのオス猫より体も大きかった。
それでわたしはある時、そのトラ猫に餌をやりながらこんなことを言った。
「 お前はどんなオス猫より立派で強いんだから、そろそろ自分で餌を獲ったらどうだ?」
その次の日、トラ猫が庭先から消えてしまった。
最初は死んだのではないかと心配していたが、わたしが近所を散歩してた時、例のトラ猫が元気に歩いている姿を見かけてホッとした。
猫に人間の言葉が理解できるはずもないが、彼はやっとひとり立ちしたのだ。
それから数年、トラ猫は近所のボス猫として暮らしながらも、我が家の庭先に姿を見せることはなかった。
それがついこの間、突然縁側にやってきて「二ャぁ~」と鳴くのだ。
初めは空耳かと思っていたが、確かに窓の外で猫の声がする。
のぞいてみると、あのトラ猫が庭木の下にちょこんと座ってわたしを見ていた。
それからまた、「二ャぁ~」と鳴く。
久しぶりにやってきたトラ猫に嬉しくなって、わたしは急いで冷蔵庫にソーセージを取りに走ると、トラ猫の近くに投げてやった。
ところがトラ猫は見向きもしない。
ただじっとわたしの顔を見つめ、「二ャぁ~」と鳴くと、スタスタと行ってしまった。
ヘンな気分だった。
まるで挨拶しに立ち寄ったみたいだ。
だが、その時はいくらも気にしなかった。
次の日、我が家で飼っていた愛犬が突然死した。
前日まで病気の気配すらなかったのに、朝起きて犬小屋に行くと、愛犬はすでに冷たくなっていた。
それから二週間後、また例のトラ猫が縁側にやって来て「二ャぁ~」と鳴いた。
わたしが顔を出すと、確認するようにもう一度鳴き、どこかへ行ってしまった。
二日後、親しくしていた近所の御夫婦が相次いで脳梗塞で倒れ、搬送先の病院で息を引き取った。
一ヵ月後、またトラ猫がやってきて「二ャぁ~」と鳴いた。
さすがにわたしも薄気味悪くなっていた。
あの猫が庭先で鳴くと、必ず悪い出来事があると気が付いたのだ。
だから無視していたが、いつまでも鳴いている。
あんまりしつこいので顔を出すと、わたしの目をじっと見つめた後「ニャぁ~」と鳴き、その場を去った。
その日の晩、実父が網膜はく離で緊急入院の連絡があり、病院へ直行。
命に別状はなかったが、やはり悪いことが起こった。
以来、トラ猫は6度わたしの家を訪れては「ニャぁ~」と鳴き、その度に不幸が訪れる。
その話を友人にすると、「猫の恩返しじゃないか」と言われたが、ちょっと複雑だ。
あのトラ猫は「虫の知らせ」の使者だろうか。
それとも本当に恩返しのつもりなのだろうか。
猫の声がすると、ちょっとドキドキする。
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