日々の恐怖 4月21日 公民館(1)
何年か前にちょっとだけ、ボランティアというかお助けで、地元の公民館に週2で行っていた。
昼過ぎから夜まで子供たちが学校帰りに遊びに来るんで、その監視と片付けを手伝っていた。
で、そこにはおもちゃとか室内用の一輪車とかけっこう豊富にあるんだけど、その中でも一番でかくて、貫禄があるものがあって、それが跳び箱だった。
10段くらいあって、
” なんで跳び箱がここに・・・・?”
って最初は思った。
それは薄汚れてて、おもちゃ入れる倉庫の隅にぽつんとあった。
近くの廃校になった学校から譲り受けた物と聞いた。
2年くらいお手伝い続けてたけれども、事情があって引越すことになった。
その日が最後のお手伝いっていう日に、子供たちは手紙とか折り紙で折ったお花とか、お別れの挨拶とかしてくれた。
それで、
「 閉めますよ~。」
って言って、子供たちが全員出たことをいつもの様に確認して、電気を消して、公民館を閉めようとした。
すると、おもちゃをしまってる倉庫から、
” ガタン!”
と音がした。
その後も、
” ガタガタ!”
と間をおいて物音がする。
今までそんなこと無くて、自分が来るのが最後だから、
” 子供が隠れて悪戯でもしてるのかな・・・・?”
と思った。
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