日々の恐怖 7月26日 牛丼屋(2)
大雨なのに傘も持ってないし、よく見ると靴も履いてない。
「 いらっしゃいませー。」(婆さんの前に水を置く。)
「 ・・・・・・・。」(何も言わず席を立ち、持帰コーナーへ歩いていく。)
気味が悪いと思いつつ、俺も持帰コーナーのレジ前へ移動した。
「 いらっしゃいませ。ご注文は何にしますか?」
「 あなた、こんな若いのに何で戦争行ってないの?」
「 え・・?? 」
「 今は戦争で大変なんだから・・・・。」(ずーっと戦争の話をしてくる。)
その後も、俺が何を言っても注文も言わないし、戦争の話を止めないため、ボケてると判断して警察に通報した。
警察が来る間も、俺が持帰コーナーにいないのに1人で戦争の話を続けている。
10分くらいして、自転車で来た警官Aとパトカーで来た警官BとCが同時に入ってきた。
案の定、警察が話しかけても住所を言わないし何言ってるのかわからないので、警官Bが、
「 お婆ちゃん、ここは飲食店だから注文しないといちゃいけないんだよ。」
と説明して、少し強引にパトカーに乗せて帰っていった。
同時に警官Aも自転車で帰った。
婆さんが消えて15分くらいした後に、カウンターの醤油交換をしようと思って、カウンターに出て、店の入り口の方を向くと、店のガラス越しに誰か立っている。
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