日々の恐怖 10月15日 私の話(7)
お寺に泊まった時の出来事です。
ある大きなお寺から、法要と片付けの仕事の依頼を受けた。
法要も無事に終わり、夕方頃には片付けも終わってそろそろ帰ろうかと思った時に、このお寺の副住職から、
「 少し話をしないか。」
と言う事で寺に残る事になった。
本来ならここで怪奇現象についての相談かと思うけれども、実際は自分達の教義について意見を聞きたいという事だった。
実はこのお寺は俺と同じ宗派だけれども少し教義が違う。
元々別宗派だったけれども一緒になったという事もあり、外から見れば教えの内容はほとんど変わらないけれども、厳密に言えば違う所も多かった。
こういう話になるとお互い譲らないので(この辺は色々な事情がある)、時間がたつのも忘れて言い合っている間に深夜なった。
帰りの電車は当然ないし、日帰りの予定だったのでホテルも予約していない。
向うも、
「 こんな時間になったのは自分のせいだから。」
と言って、寺に泊めてもらえる事になった。
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