日々の恐怖 9月18日 盗聴器の声(2)
何故なら直感的にその部屋を紹介した不動産屋の担当者を疑っていたので、外してしまうと犯人との経路が途絶えてしまうと思っていたからです。
それに電波の届く範囲を考えれば、一々車で盗聴をしに来るか、近くに住んでいて普段は録音しているかのどちらかしかないと思うけど、彼女が他の物件を気に入っていたにも関わらず、4箇所あった物件から何故かその物件を強く勧めてきて、その物件に限り家賃の値引き交渉するとか、凄く積極的だったと聞いていたので、多分その物件の近くに住んでいたら間違いなくそいつが犯人と推測し、そこの地元警察に相談しました。
そして警察は3日後くらいに容疑者をその不動産屋と断定して任意同行を求めたところ、
“ 盗聴をストーキング目的に行い、実際にストーキング行為を行った。”
と言う事を認めたので家宅捜査、受信用無線機と録音機や彼女の通勤時の写真や休日の深夜コンビニで買い物をしている彼女の写真、彼女の捨てたゴミの一部、彼女のプライバシーに関わる事を記録したノート等が見つかり“ストーカー規制法”に基づき送検で一件落着しました。
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