この日は朝一番でオルチャ渓谷の2つの村を巡るプランをスタートした。朝7時にモンテプルチャーノからバスに乗り、サンクイリコ・ドルチャに向かう。
早朝に降り出した雨が。サンクイリコに着いた時には土砂降りになっていた。
周囲の風景も霞んでしまっている。
ダンテ通りを歩く。通りの名前が凄すぎる。
雨宿りを兼ねて開いていたカフェに飛び込んだ。朝の定番カプチーノを飲みながら、天気の回復を待った。
この間ピエンツァ行きのバス時間を尋ねたら、私が調べてきた時刻表は改訂されていて、予定よりも1時間も後の時刻になっていた。聞いてよかった。
カフェで待機中、サンクイリコの沿革を復習した。この村は世界遺産に登録されたオルチャ渓谷の中にある。西はモンテプルチャーノ、東はピエンツァに囲まれた標高410mの丘に位置していて、人口は約3千人という小さな村だ。
しばらく待ったが雨はまだ止まない。教会にでも入ろうか。
通りの向こうに教会のファザードが見えた。あれはサンフランチェスコ教会。塔とバラ窓が目を引く。
中に入った。創建は8世紀だが、12世紀にロマネスク様式として再建され、その後翼廊も加えて今の姿になったという。小規模な教会だが、歴史は古い。ということは、この村の歴史も古いということだ。
聖母子像を中心とした祭壇画はなかなかのもの。
こちらの聖母像は祈りの姿だ。
そのシルエットがまた美しい。(雨宿り中なので、時間を持て余し気味。影の写真を何枚も撮って遊んでいた)
どうにか雨も小降りになって来たようだ。外をのぞいて気付いたのだが、扉口に、ちょっと怖そうな奇妙な彫像を発見した。
ようやく雨が止んだ。別角度からの鐘楼を1枚。
井戸を発見。水汲み桶の造形が面白くてここも1枚。
すっかりお世話になった教会の、側面からの姿はこんな風だ。
やっと外歩きを始めた。と、すぐに見つけた家のかわいい看板。「おばあちゃんの家」と書いてある。たぶん民宿のようだ。