新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・西日本 神戸編  ”宇宙基地”(?)につながるスペイン大階段

2024-04-02 | 階段紀行・西日本 

  六甲アイランドセンター駅から、まるで宇宙基地かのような半円の建物が目に飛び込む。神戸ファッション美術館だ。ファッションをテーマとした公立では日本初の美術館となっている。

 そこへの大階段が、スペイン階段と呼ばれる正面階段だ。中央には太い柱が並んでいて、周囲にはウッドデッキが取り付けられている。通称の由来は、ローマのスペイン階段に似ているからなのか、バルセロナのグエル公園にある階段風のせいなのかどちらかだろう。

 中段を見ると、段の部分にカラータイルのでデザインされたものがある。向かって右側には、赤い縁の中に青のギザギザが配色され、その四角タイルが集まって大きくひし形を構成する。

 左側には、黄と青によって同様にひし形が形成されてコントラストをつけている。

 階段全体の長さはちょうど普通の建物の3階くらいの高さまで達している。

 美術館入口の高さまで来ると、さらに左側サイドにもう1つの階段があった、ここは通行禁止になっていたが、どこに繋がっているのだろうか。

 それにしても、この半円球は大変な威圧感だ。ここはコンサートやファッションショーなどのイベントが催されるホールになっているという。

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階段紀行・西日本 神戸編  マリンパーク駅の階段は、硬質ですっきりと白い螺旋階段

2024-03-30 | 階段紀行・西日本 

 

 神戸市の六甲ライナーで埋め立て地の終点マリンパーク駅に着いた。駅は高架の上にあるので、階段で街に降りることになるが、その階段が見事に大きな螺旋を描いたものになっていた。

 駅の先はもう海。さわやかな海風を感じながら階段を降りる。螺旋状になっているので、自然と街をぐるりと眺めながらの歩行となる。

 その螺旋も単純な円ではなく楕円状になっており、ゆっくりと周囲を見回す時間が与えられるという感じだ。

 白い側面、手すりの鉄とハードな色使いで構成されている。空の青と絶妙なコントラストを見せていた。

 この駅は神戸国際大や高校もあって、学生たちの姿が目立つ若者の街といった場所。それだけにこんな硬質な階段も違和感なく存在しているように見える。

 帰りがけ、ちょうど大学の授業終了時間とぶつかってしまい、学生がどっと駅に押し寄せ超満員となった。それで、電車を1つ見送って次の便を待つというアクシデントにも見舞われた。

 

 

 

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階段紀行・西日本 神戸編  階段を「滞在する場所」に変えてしまったファッションストア

2024-03-26 | 階段紀行・西日本 

 正面入り口が大階段になっているという画期的な構成でびっくり。

 ここは神戸市の中心部・旧居留地にある子供向けファッションストア「ファミリア神戸本店」。

 ゆったりとした階段では、子熊(?)のようなファミちゃんがお出迎え。それも、よく見ると壇の上になるほど少しずつ成長した姿になっているのに気づく。

 また、あちこちにファッショナブルな子供服が樹木に生えているように吊り下げられている。

 階段の色は淡いベージュ、柱や脇の手すり白で統一されているだけに、服のカラフルさが際立つ。買い物客たちはこの階段を上がりながら洋服を選んだり、またちょっと腰を掛けて一休みする母子もいるようだ。

 階段というものを、移動する場所ではなく「滞在する場所」に変えてしまったアイデアに感心した。

 

 

 

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階段紀行・西日本 長崎編  急階段の先にマリアが出迎える大浦天主堂、花で飾られた平和公園への階段

2021-07-06 | 階段紀行・西日本 

 長崎市の大浦天主堂は、幕末の開国に伴って造成された長崎居留地に、外国人居留者の礼拝のために建設された。ゴシック様式の教会堂だ。

 1864年に竣工。その翌年に潜在キリシタンの訪問によって「二百数十年ぶりの信徒発見」の舞台となった場所だ。

 正面には2段階の階段が設置されている。この斜度は結構急に出来ている。それだけに階段下から眺める聖堂は、高々と天に向かって伸びていように感じられる。

 建設を主導したのはイエズス会から派遣されていたプチジャン神父。彼はフランス人で、パリのノートルダム大聖堂を始めフランス各地に建てられていたゴシック様式の教会を見ており、その高々とした尖塔を持つ教会が脳裏にあったことは間違いないだろう。

 ただし、わが国ではその当時それほどの高さの建築は不可能。そのため、真下に急な階段を設けることによって教会の崇高さを一段アップさせようとしたのかもしれない。

 階段の途中左側の小公園には、信徒発見の模様を描いたレリーフが掲げられている。

 そして、階段を上り切ると、正面入口で純白のマリア像が出迎えてくれる。

 

 長崎は坂の街。至る所に坂がある。その中でも味わい深いのが天主堂裏の細い坂道だ。天主堂の屋根越しに長崎港と海が臨め、しかも街中と違って観光客などはほとんど足を伸ばさない閑静な場所。

 カトリック信者である遠藤周作も、長崎を訪れた時はこの辺を散歩することが好きだったという。

 別の場所へ移動しよう。平和公園へはこんな花で飾られた階段を昇って行く。

 平和祈念像は北村西望作の青銅像。天を指した右手は原爆の脅威、水平に伸ばした左手は平和を象徴しているという。

 この旅の時にはあまり階段探索はしなかったのであまり写真はないのだが、オランダ坂(ここは階段の無い坂)の脇道に見えた階段。

 また、原爆資料館近くの山王神社は、階段を昇った2番目の鳥居が全体の3分の1だけ残った状態で立っている。これは、1945年の原爆投下による被害。残された部分は今も大事に守られている。

 この街には全国的に有名な橋がある。眼鏡橋。橋の入口は小さな階段になっていた。

 その眼鏡橋の1つ手前を楽しそうに走って渡る中学生たちが、妙にまぶしく見えた。

 最後に、全国的にこれも有名になった稲佐山からの夜景をどうぞ!

 

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階段紀行・西日本 尾道編下 修験道のような階段道を乗り越えて、千光寺山から見下ろしたしまなみ海道

2021-07-02 | 階段紀行・西日本 

 千光寺山の中腹にある天寧寺にたどり着いた。ここから眺める街並みの風景はまさに一服の絵になる。

 さらに上を目指す。と、今度は江戸時代以前からの古道のような階段道にぶつかった。修験道みたいな心持ち。そんな時に友人から電話が入った。「旅行中なんだよ」などと話しながら、ゼイゼイという息遣いが伝わり、相手に余計な心配をさせてしまった。

 少し行くと、今度は坂道が緩やかになってほっと一息。

 ようやく頂上に着いた。展望台に上り、眼下に広がるしまなみ海道を眺める。春の風が吹き過ぎて汗も収まるのを感じる。

 この展望台の階段は、螺旋階段。きれいな円形をしている。

 上り切って下を見ると、あら、ソフトクリームの看板がチョコンと置いてあった。

 帰りにはロープウエイを利用した。多々羅大橋だろうか、白い斜張橋の姿が美しい。

 下まで降りて、ロープウエイ発着所の近くにあった艮(うしとら)神社に寄った。ここは大林宣彦監督の「時をかける少女」のロケに使われた場所だ。

 帰りがけ、通りの家並みの切れ目から、もう1度山に向かう一直線の階段が見えた。

 

 

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