新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

浅草寺の羽子板市を楽しむ。五重塔とスカイツリーの夜景も

2017-12-29 | 東京探訪

 浅草・浅草寺の境内で開かれた恒例の羽子板市(歳の市)に出かけた。

 浅草に到着したのは午後3時過ぎ。外国人観光客も含めた人出でにぎわう仲見世を通り過ぎ、境内に入ると、本殿に向かって左側に羽子板を売る出店が数十軒軒を並べていた。

 吉徳、久月など、人形で有名な店も含めて、各々の店には天井まで届く高さに羽子板が掲示され、まさに歳末の風情満点。

 店をのぞいてみると、やはり着物姿の女性を描いた羽子板が主流。歌舞伎の演目にあるテーマの装いをした女性像が目に付く。
 この姿などはまさに大和なでしこの典型的な美しさ。

 こうした女性たちの顔立ちは、和装でイメージする喜多川歌麿などの美人画に比べると、ずいぶん丸みを帯びている。現代の美人像は、よく見る長い顔の浮世絵とは変わってきているということなのかもしれない。

 顔立ちにもやはり流行はあるようだ。角度も大半は斜め45度の横顔が主流。

 柔らかい指の動きも優雅だ。

 こちらは藤娘のしっとりとした姿。

 男顔はほとんど歌舞伎役者の舞台姿。連獅子や助六などといった姿が見られた。

 伝統的なものばかりではなく、似顔絵の羽子板も。「35億」でブレークしたブルゾンちえみ。

 ベテランでは黒柳徹子と西川きよし、ヘレン夫妻。

 「やばいよ、やばいよ」の出川哲朗。

 売買が成立すると、337拍子の拍手がわく。

 数千円から数万円まで順調に売れていた。

 場所が浅草寺の境内だけに、建物の姿にも引き付けられる。

 夕暮れにライトアップされた本殿の堂々とした姿。

 五重塔とスカイツリーが一枚の写真に納まる貴重なスポットがあった。

 その五重塔は時間とともに刻々とビジュアルが変化する。
 まず、日が沈んでシルエットが浮かぶ。

 照明が当たり始めて次第に赤味を帯びてきた。

 しっかりと輝きを放ち始めた。

 青く沈みだす空と対照的に光を増した五重塔。

 宝蔵門越しに見るスカイツリーも存在感を増していた。

 江戸の情緒と現代の象徴とが一度に見える楽しみをたっぷりと味わった夜だった。



 

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よさこい讃歌2017・・・刻まれた記憶⑫  「移ろい」 浜長花神楽、東京花火、鳳遥恋、実践女子大Wing、北里三陸湧昇龍、舞陣

2017-12-26 | よさこい讃歌
【浜長花神楽】








【早稲田大学よさこいチーム東京花火】


【法政大学YOSAKOIソーランサークル鳳遥恋】





 一日の中で 一番好きな時間は いつですか?

 友人は言った

 「たそがれ」

 街を照らした太陽の時間が 間もなく終わろうとし

 でもまだ 夜には早い

 かすかに忍び寄る 闇の世界を予感しながら

 残り陽の温もりを 愛おしむ時間が

 たまらなく 好き

 
 人の表情にも そんな瞬間を 感じるときがある

 慎み深い 愁いを浮かべながら

 でも悲しみとは違う 落ち着きを湛えている

 ほとばしるエネルギーは 胸の奥に秘めつつも

 ただひたすらに 心の平安を保ち続ける

 静謐な表情

 
 そんな 人の移ろいに

 ふと 出会うことが ある


【実践女子大同短大YOSAKOIソーラン部WING】


【舞陣~ぶじん~】




【北里大学 北里三陸湧昇龍】














 



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よさこい讃歌2017・・・刻まれた記憶⑪  「共感」  武州武蔵、 リゾン鳴子会飛鳥

2017-12-23 | よさこい讃歌
【リゾン鳴子会飛鳥】









 ホットケーキが たまらなく好き

 そういう女性が いた

 「赤ん坊の肌に似た ほんのりと温かい 舌触り

 のどの奥で とろけるような 親しみ

 どれもが私に 幸せを運んでくれる」



 そう 彼女は ホットケーキを食べているのではなかった

 ホットケーキを作ってくれた母

 それを分け合って食べた妹

 後方で 眼を細める父

 ほおばりながら 見つめあった時に生まれた

 四つの笑顔


 同じ時間に 同じ喜びを分かち合うことの出来た

 幼き日の 幸せを

 そっくり食べているのだった 

 
 そして今 共に踊ることの出来る喜びを

 あなたたちは 体全体で味わっているのだ


【武州武蔵】






















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よさこい讃歌2017・・・刻まれた記憶⑩  「あこがれ」 陵、 霞童

2017-12-19 | よさこい讃歌
【陵】

















 幼いころ 母に手を引かれて

 田舎の道を 歩いていた

 正面に 緩やかな稜線を描く緑の山

 その彼方に

 空を真っ赤に染めた 大きな夕陽が落ちて行く


 「ねえ あの山の向こうに 何があるの?」

 母はつぶやく

 「さあねえ あなたの明日かも・・・」


 以来 夕焼けは私の未来になった

 涙するときも

 ほほ笑むときも

 夕焼けの彼方にあるはずの

 明日を信じることで

 命を つなぐことができる



【霞童】
















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よさこい讃歌2017・・・刻まれた記憶⑨  「温もり」  かつみ獅子蓮花、琥覇

2017-12-16 | よさこい讃歌
【かつみ獅子蓮花】













 秋

 物みな実る 黄金の季節に

 人々は 感謝の思いを込めて

 祈りをささげる

 太鼓の響き

   鉦の音

     奉納の祭り


 
 白い悪魔が 野を覆い尽くし

 篠突く雨が 降り続き

 炎熱の日々に さいなまれ


 
 でも たどり着いた 平安の秋

 祭り囃子がこだまする 澄み切った空の下で

 そこにあるのは 弾ける笑顔

 手を取り合って舞い踊る

 指先に 伝わるのは

 炊き立てのごはんのような 温かさ


【琥覇】




















 

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