大仏殿の中にも四天王が存在した。大仏の左後方には広目天が立つ。
その足元を見ると、踏みつけられた邪鬼が情けない顔をさらしている。
また、右後方には多聞天。四天王のうちの2体は比較的怒りを抑えた表情の像だ。
それで、もう2体はどこ? 見当たらない。
あちこち探していると、いたいた。でもこんな形の像。
増長天と、
持国天。
2つの像は胴体なしの首だけという意外な状態で置かれていた。
大仏造立にあまりにも多額の費用を費やしてしまったので、この2つの像の体まで資金が及ばなかったため・・・・なのかもしれないなあ・・。
だからなおさら、怒りの表情に悔しさの表情も入り混じってしまったのかも、とも思えてしまう。
堂の隅に天井まで続く妙に長い階段があった。どんな時に使われるのだろうか。
大仏の背後に創建時の東大寺の復元模型が陳列してあった。当時は東西に2つの七重塔が建っていたらしい。しかも高さが96mと超高層。すごい!
大仏殿を一周して出口にくると、左手に赤い頭巾をかぶった像があった。これは「びんづるさま」 釈迦の弟子だ。
神通力を持つ尊者だったが、それを自分の欲のために使ってしまい、追放されてしまった。でも反省して修行を積みなおし、釈迦の元へ戻ること許された。しかし、訪問者の病を治すことで償いをしようと、堂の外に控えているのだとか。
自分の悪い部分とびんづる様の同じ部分を交互になでることで、病が治るということだそうだが、今は感染防止のために接触禁止になっていた。 残念。