新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

南仏・コートダジュールへ⓸ 国境の町マントンではまずジャン・コクトーの「結婚の間」を見学

2021-11-30 | 南仏・コートダジュール

 滞在初日は、まずマントンに出かけた。地中海に面したフランスとイタリアとの国境の街で、近年はリゾート地としてにぎわっている。

 ニースからはバス。この周辺の町はほとんど1ユーロで行き来できるような観光客にはうれしい価格設定になっていた。(私が旅行した当時のことです)

 マントンでまず目指したのは市役所。というのは、ここに有名な「結婚の間」があるからだ。それはジャン・コクトーの設計したもの。コクトーはこの町を頻繁に訪れ、住んでいたこともある芸術家で、マントンを愛しただけでなく自らのの作品を幾つも残した。その1つが、ユニークな結婚式場だ。

 この日1番目の客だったのか、係員の女性がカギを開けてくれた。入口にはフランス語で「結婚の間」。

 中に入ると、当然ながら無人の空間で完全な独占状態。4面の壁にはびっしりとパステルカラーの絵が描かれている。

 正面には見つめ合うカップルが描かれている。漁師とその新妻という取り合わせだそうだ。

 新郎の漁師の頭にはホンネットというマントン特有の帽子、目は魚の形。コクトーが想い描いた結婚の情景だ。

 側面では民族衣装の人達が踊っている。

 よく見ると龍に乗っている人も。ほんのりと温かい雰囲気が一杯で、地元の若者たちがここで誓いの言葉を述べる様子が浮かんでくるような気がした。

 マントンには、このほかにもコクトーの作品を見つけることが出来る。こちらはコクトー美術館。時間がないのでここは外観だけ。

 壁面には結婚の間と似たようなカップルの絵もあった。

 ちょいとニヒルな青年像も。

 とりあえずコクトー関連はこのくらいにして地中海へ向かおう。

 

 

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南仏・コートダジュールへ③ ニースの年末イルミネーションを眺めながら、フランス初日の長い一日を終えた

2021-11-27 | 南仏・コートダジュール

 マセナ広場ではイルミネーションもいろいろ展開されていた。これはクリスマスツリーをイメージしたものだろう。

 背後のクリスマス市のライトと合わせると、年末の雰囲気が盛り上がる感じだ。

 星形のイルミネーション。街灯と組み合わせたら一層派手な感じになった。

 また、別の場所では樹林全体をライトアップする試みが行われていた。青を主体に緑、ピンクなどを配して、なかなか楽しい。

 そろそろ寒さが厳しくなってきた。ホテルに戻ろうと思ったら、夕食がまだなのを思い出した。

 飛び込みで入ったレストランが、意外に「当たり」だった。前菜のツナサラダだけでこのボリューム。思えば、国境の駅で電車を待つ間に食べたブリオッシュ1個以来の食事だなあ。

 帰り道の通りにもイルミネーションがいろいろ。このイルミをじっと見ていると、人間の目と鼻の形に見えてきた。

もう1つ先の通りが賑やかさでは一番。近くの店で翌朝用のバナナとクロワッサン、それに寝る前用の缶ビールを買って、ホテルに戻った。

今日は長い一日だった。

 

 

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南仏・コートダジュールへ② 昨日のアクシデントに続いて今日はストライキ!?

2021-11-23 | 南仏・コートダジュール

 

 翌朝、目覚めると雨は止んでいた。これなら鉄道も大丈夫だろう。取り急ぎ出発準備を整えて駅に向かう。

 ジェノヴァはコロンブスの出身地。駅前にある像に挨拶をして列車に乗り込んだ。

 電車は順調。イタリア鉄道には珍しく、ほぼ定時の11時30分ころには国境の駅ヴェンティミリアに到着した。ここでフランス鉄道に乗り換えていよいよフランスに突入だ。

 と、駅の列車掲示板を見上げても、ニース行きの電車が全く掲示されていない。

 どういうこと?

 駅員に尋ねると「今日、フランス鉄道はスト中。ニース行きは14時55分発の1本だけ」とのすげない返事。昨日の自然災害に続いて、今日は人災によるストップとなってしまった。あ~あ。

 どうあがいても仕方なく、駅の待合室で3時間も待たされる羽目に。ようやくニースに着いたのは夕陽が沈もうとしているところだった。

 ニースに到着。イタリアではほとんど曇りか雨、雪だったのに、ここは夕焼け空がほほ笑んでいる。丸々1日分の予定がつぶれてしまったが、明るい日差しだけが救いだ。

 ホテルにチェックインしてから早速街歩きを始めた。海側にあるマセナ広場には大きな観覧車があり、開放的な雰囲気だ。

 この日は火曜日。広場の先にあるはずのミゼリコルド礼拝堂は1週間のうち火曜日の午後だけしか開かないという情報を思い出し、礼拝堂に急いだ。

 

 どうにか間に合った。

 中央祭壇には聖母像が祀られている。ミゼリコルドとは「慈悲」を意味する言葉。この聖母像は「慈悲の聖母」というタイトルなのだろう。

 壁面から天井にかけての壁画も素晴らしく、間に合ってよかった。

 外はもう夜。夜空に一際明るく光っているのは時計台だという。

 マセナ広場に戻ると、スケート場が出来ていて沢山の人が集まっていた。これからショーが始まるという。

 そのショーがこちら。真夏のような格好をした女性たちによるアイスダンス。

 結構アップテンポの激しいダンスだった。

 少しの間、このところのアクシデントを忘れさせてくれる時間だった。まあ、ちょっとは救いもなくっちゃあねえ。

 明日からは順調な旅になりますように・・・。

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南仏・コートダジュールへ① 陽光煌く地中海へ!だが思いもかけないアクシデントが・・・

2021-11-20 | 南仏・コートダジュール

 陽光煌く地中海へ!憧れと共にコートダジュールに向かったのは、もう10年も前の冬12月だった。だが、この旅はその初日、いや前日から予想外のアクシデントが待っていた。

 コートダジュールの中心地ニースへは、イタリア北部の街トリノから出発した。

 トリノは1861年のイタリア統一の原動力になった場所。王宮や大聖堂訪問、カフェ巡りなどを楽しみ、たっぷりの喜びを胸に詰め込んだ。

 中でも、雄大なアルプス山脈の景観は忘れられない光景だった。

そして、次の目的地ニースへ。トリノ駅で切符を買い、電車に乗り込んだ。

 だが、この移動が意外な事態に遭遇することになる。

 まだイタリア国内のクーネオ駅に差し掛かった時、電車が突然ストップしてしまった。「イタリアからフランスに抜ける線路が雪崩によって埋まってしまった」との車内アナウンスが。

 1時間たっても2時間たっても、一向に動く気配がない。係員にはいくら問い合わせても「わからない」のままだ。このままでは列車内で夜を明かすことになるのか・・・。

 そんな時「トリノへ引き返す電車が一本だけ運行する」との情報が流れた。「じゃあ」と、とりあえずトリノに戻ることにした。

 だが、翌日この路線が1日で復旧するかどうかも不明。思い起こせばこの路線はあのアルプス山脈の山越えをしてフランスに向かうもの。復旧の可能性はあまり期待できない。

 それなら「山越えよりも海沿いを走る路線の方が間違いないのでは」と判断し、方向を換えて港町ジェノヴァに移動することにした。

 ジェノヴァに着いたのはもう夜。土砂降りの雨は降っていたが雪ではない。駅前のホテルにチェックインをして、予約していたニースのホテルには1日遅れるとの連絡を入れてようやくこの長い1日を終えた。果たして、明日はフランスに入れるのだろうか?

 

 

 

 

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よさこい讃歌2021下 天空しなと屋 しん

2021-11-16 | よさこい讃歌

【天空しなと屋 しん】

 

 

 

恋した二人の ほほ笑む姿は 水面に投げた石

誰かの心に 静かに広がり 微笑みをつくる

 

例えば二人は それには気づかぬ ふくらんだそよ風

愛よこんにちは

 

微笑みの言葉は

今日から明日へ 明日から永遠へと 続いてゆく言葉

愛を忘れて 止まった心の 風車をまわしてく

 

 

 

恋した二人の ほほ笑む姿は ベイネの絵のようだ

誰かの心を 憩わせ歌わせ 歩き出させる

 

明日のために 信じるものは この時この場所

知らずに誰かに 愛をあげたから

幸せ駆けて行く

             (かせ 耕士)

 

 

 

 

 

 

 

 

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