新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・日本 東京編㉞ 大リーグ開幕試合に特別仕様が施された東京ドーム「王・長嶋ゲート」の階段

2025-03-22 | 階段紀行・日本

現在イタリア北中部の風景を連載中ですが、期間限定の階段を見つけたので一回だけ「階段紀行」を挟みます。

 今週、ⅯⅬBの開幕戦ドジャーズ対カブスの試合が東京ドームで開催された。チケットは取れなかったが雰囲気だけでも、とドームに行ってみた。

東京ドームにはジャイアンツの偉大な選手の功績を顕彰する2つの階段がある。対象はもちろん王、長嶋の2選手だ。

 場所は22番ゲート。その一塁側階段が「王ゲート」、三塁側階段が「長嶋ゲート」と命名され、階段上方に月桂樹が施され、壁面にはそれぞれの全身像があしらわれている。

 その階段が3月18,19の両日、特別な変身を見せた。大リーグ仕様に変化したのだ。

 「王ゲート」の階段にはシカゴカブスの文字が入り、球団ロゴも加えられた。

 一方「長嶋ゲート」はドジャーズの文字と球団ロゴ。どちらもチームカラーの青で彩られた。

両球団による開幕試合に合わせてのこの時期限定の模様替えだった。階段まではチケットなしでも入れるため、階段付近で記念写真を撮る人たちが行列を作る大盛況。しばしのイベントを楽しんでいた。

両日はこの試合の観戦者に加えて、チケットはないものの雰囲気だけでも味わおうと数万人ものファンがドーム周辺に詰めかけた(私も含めて・・・)。

 なお王ゲート、長嶋ゲートは、1981年に当時の後楽園球場に設置されたが、同球場解体に伴って消滅していた。

 しかし東京ドーム開場10周年の1997年に改めて復活したものだという。

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階段紀行・日本 会津若松・さざえ堂 江戸時代に完成した二重螺旋の階段。

2023-07-18 | 階段紀行・日本

 会津若松・飯森山に不思議な堂がある。円通三匝堂(さんそうどう)=通称「さざえ堂」。国の重要文化財だ。高さ16mの堂は、見上げると斜めに傾いているようにも見える。

 入口に僧の像がある。1796年に当時の住職郁堂禅師が考案したそうだ。堂内は時計回りに上り1と4分の3周で最上階に着き、下りも1と4分の3周して入口に戻る。

 上るごとに棚のような厨子があるが、創建当時各所に設置された厨子の中に西国三十三観音像が祀られていた。つまり、この堂をお参りすることで三十三観音参りを済ませることが出来たわけだ。

 明治に入って神仏分離令が出されて、今像は除かれている。

 最上階まで到着する。無数の札が貼られている。ここが信仰の対象だったことがよくわかる。

 特に天井部分の札はおびただしい。

 下りに入る。階段は二重螺旋になっていて、上る人とすれ違うことは全くない。こういった二重螺旋階段はバチカン市国のバチカン美術館やフランスロワール地方のシャンボール城でも見ることが出来たが、我が国の歴史的建築では非常に珍しい。

 こうして見下ろすと、太鼓橋のようなふくらみのある階段部分もあり、二重螺旋も含めて実に貴重な遺産であることが実感できた。

 

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階段紀行・日本 会津若松 白虎隊の墓がある飯森山の長い階段、鶴ヶ城の夜景

2023-07-15 | 階段紀行・日本

 白虎隊の墓がある飯森山は、会津若松市の郊外にある。墓参りを思い立ち訪ねると、長い階段が待ち受けていた。 

 数えなかったが100段は越えているだろう。

 ただ、隣にはエスカレーターがあるので、一安心。

 でも、エスカレーターの終点から、さらにまた階段。ちょうど訪れたのが桜の季節だったので、疲れも幾分か癒されることになった。

 このほか、次回に紹介するさざえ堂への近道階段も見つけた。

 飯森山から会津若松城、通称鶴ヶ城へも回った。この城内にあった階段は、江戸時代を思い起こさせるようないかにも歴史を積み重ねてきたという石段だった。

 ここでは夜、ライトアップされた城とさくらの競演を見ることが出来た。

 また、堀に映り込んだ桜の並木も印象深いものがあった。

 

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階段紀行・日本 鬼怒川温泉の階段では、巨大な鬼が腕組みをしてにらんでいる

2023-07-11 | 階段紀行・日本

 日光に行く手前の鬼怒川温泉駅から歩いて10分ほどの所に、鬼の像が描かれた階段アートがある。ここは、鬼怒川を渡る「ふれあい橋」に通じる階段で、鬼の像は実に50mもの巨大なものだ。

 少し近づいてみると、鬼は腕組みをして周囲をにらみつけるような形相をしている。

 この鬼は「鬼怒太」と名付けられていて、温泉のマスコットになっているようだ。駅前にも立ち姿の像が建っている。こうして見ると、ちょとユーモラスな感じもする。

 ただ、階段の縦の部分に描かれているので、真上から見ると何が描かれているのかはわからなくなってしまう。

 階段横の壁には、たくさんの壁画アートがある。

 大正ロマン風の着物姿の人たちが、思い思いの格好をしていて、傘や犬とたわむれる風景もみえる。

 ロマンチックといかめしさ、両方を兼ね備えたこの場所は、祭りなどイベントの会場としても活用されているという。

 ところで、鬼怒川という名前の由来を調べてみると、「川が荒れると鬼が怒ったようになることから」という説や、「絹村という地区があり、そこで絹を洗っていたことから、同じ音で鬼怒になった」という説も。

 名前の由来もロマンといかめしさとが混在していた。

 

 

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階段紀行・日本 日光東照宮 下 陽明門から坂下門を過ぎると、奥院に続く長い長い石段が待っている

2023-07-08 | 階段紀行・日本

 陽明門は近年全面修理を終えて、金ピカに生まれ変わった。使われた金箔は24万枚。門全体に霊獣、聖人、子供たちなど508体の彫刻で埋め尽くされているという非常に珍しい門だ。これをつぶさに観察しようと思ったら一日かけても見終わらずに日が暮れてしまうということで「日暮しの門」と呼ばれている。

 陽明門を過ぎると、坂下門が見つかる。

 ここには左甚五郎作とされる「眠り猫」があることで有名だ。とても小さいので見逃さないようにご注意。

 そこをくぐるとすぐに直線の階段、奥宮への参道が始まる。

 これからは道も階段もすべて石だけで造られており、一枚一大きな石で構成されている。

 少し歩くと上り階段が見えてくる。これもかなり長い上りだ。奥院までずっと続く「石づくしの道」。

 ここの階段は合わせて207段あるらしい。一つ一つの段がそれぞれ1枚の岩を加工して設置されているという。手間のかかる仕事で出来ている。

 最奥には徳川家康の墓があるという神聖な土地だけに、こうした途中の参道にも特別な思いが込められているのだろう。

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