モンテプルチャーノは大雑把に「オルチャ渓谷の町」と思って旅に出たのだったが、現地に着いてみると、この町はオルチャ渓谷の外れにあたり、目の前の谷はキアーナ渓谷なのだそうだ。
でも、この渓谷が美しくないというわけではない。
赤レンガの家々が手前に並び、その先に緑の風景が広がる。丘陵にはオリーブ畑、ブドウ畑、小麦畑などが全面に展開している。
家々の屋根も面白い。
中でも眼下に見えるサン・ピアージョ教会は、渓谷の中のランドマークとしても際立っている。
高いクーポラを持つゴシック調の建物。
少し陽が傾いて、教会の壁面に赤味が差した時は、一層印象的だ。
もう1つ立派な建物が見えた。ここは墓地なのだそうだ。時折野鳥のさえずりも聞こえてのどかな気持ちにさせられる。
糸杉の林もあちこちに。この日は強風が吹いて、空の雲も流れるように筋がついている。
そして満開の菜の花。目にも鮮やかだ。