新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

‟白い街”の美観は市民ぐるみで維持されていた・・・ロコロトンド②

2016-08-30 | ロコロトンド・南イタ...

 街並みは見事に白一色。

 そこに外階段やバットレス(壁を支える外部の支柱)があることで、狭い道なのに変化に富んだ景観が展開する。

 そして、花壇。

 驚くのは、白い建物が実に丹念に清掃がなされており、どこも輝くほどの白さを保っていること。

 聞くと、一定期間が経つと外壁の白ペンキを塗りなおすことが義務化されているという。市民こぞって街の美観維持に協力しており、主婦たちが毎日当たり前のように水拭きを欠かさないという。

 時折抜けるような青空が顔を見せる。

 中庭のような共同広場も見つけた。

 バルコニーや手すりの鉄細工が、面白いアクセントになっている。

 ガリバルディ広場に戻った。ここには門が残されている。旧市街の入り口だ。

 その先にある家は、この街に特徴的な三角屋根。

 さらに進むと、少しメインストリート風な通りに出た。

 装飾を施した、歴史を感じさせる門構えだ。


 ここはレストラン?夜になれば店開きしそう。
 あちこちと歩き回り、すっかり白い街を満喫した。でも、昼の時間だったせいか、ほとんど人に会わなかったなあ。
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円形の城塞都市を外から見る・・・ロコロトンド①

2016-08-26 | ロコロトンド・南イタ...

 マルティナ・フランカからロコロトンドへは電車で10分たらず。ここも駅は坂下にあるので、旧市街に向けてひたすら坂道を上る。[centro strico]という標識があるので、駅を出たら最初に右に進みさえすればほぼ迷うことはない。

 イトリアの谷が見える公園に着いたら、その左側が旧市街への門の入り口。ロコロトンドとは円形の場所という意味で、町全体が円形に造られている。 
 旧市街は曲がりくねった細い道が続き、まさに迷宮に迷い込んでしまったよう。

 ただ、規模は大きくはなく20分も歩けば外側の通りに出られる。ガリバルディ広場からはイトリアの谷が見渡せる。


 街の全景を撮ろうと外壁から丘の下に降りた。

 だが、小規模とはいってもやはり町。全体を撮るためには相当離れなければならず、南イタリアの直射日光をたっぷりと浴び過ぎて結構疲れた。
 その外壁は、まるで町全体が広大な城のように、ブドウ畑の後方に広がっていた。

 近辺には、ここにもトゥルッリの家が散在している。

 さまよいながら歩いていると、急に狭い路地の先に教会が見えた。多分この町の大聖堂。

 近寄ってみるとやはりそうだった。ただ、前に広場はなく全体像をカメラに収めるには斜めからこんな角度がやっと。

 高い鐘楼もある。

 角に聖人像を見つけた。

 中に入った。主祭壇には意外に華々しく飾られた聖母像が。

 祭壇はどっしりと落ち着いた造りだ。

 その中央には「最後の晩餐」の絵が飾られていた。

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別の教会では新郎新婦がダンスを始めた・・・マルティナ・フランカ③

2016-08-23 | マルティナ・フランカ...

 駅に向かう途中、また人の集まっている教会があった。近づいてみると・・・

 ここでも結婚式。ちょうど式が終わって新郎新婦が教会前の広場に出てきたところだった。

 新婚カップルがみんなの前に現れた。

 一斉に風船が飛ばされる。

 出迎えたみんなが祝福する。

 白いドレス、白い帽子の花嫁さんは終始にこやか。

 出迎えた子供たちは何度も花嫁を見つめていた。

 カップルのアップ。こうして見ると二人ともかなりワイルドな感じ。

 友人たちのリクエストに応えて、二人がダンスを始めた。
 あつあつに付き合うのもちょっと疲れたので、この辺でバイバイ。駅を目指した。

 その途中で見つけたバロックの彫刻たちを少し紹介しよう。通りの住宅壁面や持ち送りの部分にいろいろな像が飾られていた。

 ちょっと威張っているような表情。

 この顔は一見キューピーさんを思わせる顔をしていた。
 次の目的地はロコロトンド。ここの駅から数駅で到着する隣町だ。

 
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ウェディングドレス姿の花嫁がバイクで登場した南イタリアの結婚式・・・マルティナ・フランカ②

2016-08-20 | マルティナ・フランカ...

 この町では素晴らしい結婚式に出会った。

 サン・マルティーノ教会の前、プレシビート広場に盛装した人たちが集まって来た。何があるのかと聞くと、これから教会で結婚式があるという。
 「ちょっと拝見してもいいですか?」と試しに聞いてみると、「プレーゴ(OK)」との答え。お邪魔することにした。

 そうこうしていると、1台のオートバイが華々しく到着した。ハンサムな紳士が運転し、後部にはなんと花嫁が乗っている。

 待ち受けた人たちに颯爽と手を振って降り立つ花嫁。なんとまあカッコいい入場シーン。運転していたのは新郎かと思ったら、参加者が教えてくれた。「彼は花嫁のパパだよ」。

 祝福を受けながら二人は教会へ。

 と、その前に父親がヴェールをかけてあげる。

 長いドレスの裾は子供たちが持って入場だ。

 教会内には新郎が待ち構えていて、いよいよ式のスタート。

 歴史ある祭壇の前で、神父さんの導きによるセレモニーが始まった。

 教会の床はきれいに磨かれていて、ウェディングドレスの白が床に映って美しい。

 まるで映画のシーンのようにドラマチックに進行してゆく。

 その模様を、思わず通路にはみ出して見つめる子供のあどけなさにも、ちょっと見とれてしまった。

 セレモニーもまもなく終了。感謝の言葉を繰り返して、そっと教会を後にした。
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市民ぐるみの都市改造ーバロックの町へ・・・マルティナ・フランカ①

2016-08-16 | マルティナ・フランカ...

 マルティナ・フランカへは南イタリアのローカル鉄道sud-est線で向かった。この町はバロックの町。バロックといえばローマを思い出すが、南イタリアにも同様の町が存在する。

 この地方の中では一番標高の高いところ(431m)にあり、隣町のチステルニーノから、はるかに街並みが見渡せる。手前はトゥルッリの点在するイトリアの谷だ。

 駅前通りからしばらくは新市街を歩き、サント・ステファノ門から旧市街に入る。通りの邸宅はバロック様式で統一され、建物からはみ出したバルコニーにも工夫を加えた洗練された街並みだ。
 この門は一時凱旋門としての役割も持っていた。

 ほどなくサン・マルティーノ教会が見えてくる。1763年完成の町のシンボル的な教会だ。内部は高い天井がすっきりと気持ちよい。
 この町は18世紀ころ市民ぐるみの都市改造に乗り出し、新築、改築の建物にことごとくバロックの装いを施した。当時すでにバロック都市としての改造に先鞭をつけていたレッチェに刺激を受けたといわれている。
 地域の職人たちの技術の高さもあって、その都市改造は街を劇的に変貌させた。その1つがこの教会だ。

 主祭壇の聖母はちょっとポーズをとっているみたい。

 サン・ドメニコ教会。ここも18世紀のバロック様式だ。

 正面ファザードの装飾はその典型。天使たちはなぜかみんなぽっちゃり体型。

 天井には聖母被昇天の絵が。ここだけはスッキリの感じ。

 でも、祭壇はかなり派手で、まるでお祭りの飾りつけみたい。


 
 少し歩いてカルミネ教会に来た。ここも18世紀、1758年完成の教会だ。

 特徴的だったのが天井。6角形の格間が広がるデザインで、見上げているうちに吸い込まれそうな気持になってくる。


 聖母子像は新しいのか、現代の人形みたいだ。

 教会横の高台からは隣町のロコロトンドがはっきり見渡せる。晴れていたので見事な景観が展望できた。ロコロトンドへはここから次に目指そう。
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