「鴉」(千葉県千葉市)
あなたに逢えた まぶしい夏が
眼に浮かぶ 夕焼け
日に焼けた 優しい顔が
「元気出せ」って 叱ってくれる
泣いてはいけませんか 一人で
あなたが とっても好きだから
青い波 はしゃいだ手に
もう一度 ふれたいの
真夏が過ぎた 海辺の駅で
別れたの あなたと
結んでた 指も離れて
汽車は 秋へと走り出したの
泣き虫 そうよ私あれから
逢いたい 逢えないあなたなの
街角で よく似た人
逢えば 心さわぐの
泣き虫 そうよ私あれから
素肌の夏さえ うすれても
この胸に 消えないのよ
あなたの 愛の炎
(松本 隆)