やみくもにDVDレンタルして観てますが、これもその1本。
2005年フランス映画 クレジットはこちら
31歳のカメラマン、ロマン。仕事中に倒れて通院し、癌で余命3か月と告げられます。
家に帰って恋人サシャと愛し合った後、「お前にはもううんざりだ出て行ってくれ」と切れたように告げ、サシャは何が何やらわけも分からないまま出ていきます。そしてサシャが去って行ったあとロマンは「すまない」とつぶやきます。
ある日、両親と姉と食事。「僕は癌だ。みんな愛してる」とトイレで鏡相手に何度も練習したのにテーブルに着くと言い出せない。姉の子はロマンにとてもなついていて可愛い。母は「子供好きなのにゲイだから父親になれなくて残念ね」みたいなことをいう。結局ずっと仲が悪い姉と壮絶な口論になってしまう。
仕事の休みをとっておばあちゃんに会いに行く。
愛する夫が亡くなった後、子供たち(ロマンの父親)を捨てて男の元へ走った奔放なひと。
病気のことを誰にも言えないのにおばあちゃんには話します。「どうして私に?」と聞かれて「だって僕らは似てるから、もうすぐ死ぬから」と答えるロマンがせつないです。
ロマンに姉ソフィから手紙が届く。「昔はとっても仲が良かったのに。私たちやり直せないかしら」と。
病気のことを全く伝えていないのにこのタイミングでこういう手紙が届いたのって、神様のはからい?って思いました。
公園で子供を遊ばせていた、ソフィの携帯にロマンから電話がかかります。手紙をもらってうれしかったとか、いままでゴメン、とか本当は仲良くしたいとか、穏やかで幸せな会話。ソフィは笑顔になります
「また電話するよ」と言って電話を切ったロマンは実はソフィがいる同じ公園にいました。
遠くから姉や姉の子供の写真を写すロマン。姉には気づかれないように何度も何度もシャッターを切ります。
久々にサシャと会う。
サシャは「ありがとう」とロマンにいいます。それは仕事を世話してもらったお礼でした。
嫌いになったんじゃなくて自分が去った後に、少しでも悲しまなくていいようにわざと嫌われるようなやり方で突き放したロマン。でも定職がない サシャのことをずっと気にかけていたのでしょう。ロマンはサシャに仕事を世話していました。こっそりとサシャにはわからないように。でもサシャは知っていた。
「最後に君を抱きたい」と思いつめたように言ったロマンに「仕事を世話してもらったからと、君と寝たら娼婦みたいで嫌だ」とサシャは断ります。
ロマンはサシャがこういう子だから好きだったのかな、と思いました。
「怖い」とか「側にいてほしい」とか言うこともできるのに言わない。でも恋人にはさらけ出してもいいのに・・・・と思わずにいられません。
ロランはすべて受け止めて最後を迎える準備を進めていきます・・・・・
この後がちょっととんでる展開になっているんですけど、まあ、いいのかな、と。
観終わってみれた81分とやたら短い映画だったのですが、いろいろと凝縮した感じ、見応えあるお話でした。
メルヴィル・プポー美しかったです