高価な歌舞伎を観る人がいるかわからないまま、昨日、申し込みがあれば、安く観られることをお知らせしたが、ほかに、お奨めの本があるので、読まれる方があれば、差し上げる。先日、福田さんの別宅に呼ばれ、おしゃべりをしてきたが、その前にお借りした本をお返しすると言ったら、返さなくていいとおっしゃるので、読んでみたい方があれば、佐藤健一・編「江戸の寺子屋入門--算術を中心にとして」(研成社)である。江戸時代の日本の教育水準がいかに高かったかが分かる内容だ。日頃、明治維新以後の日本が江戸時代より高い文化であるかのように刷り込まれた教育を受けたものとしては、目からうろこである。もっとも、これにかんしては、『怖るべし東インド会社ーーユダヤとインドとニッポンと』で同様のことを書いてはいるが。