KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

生きている幸運

2024年01月03日 | 俳句
天気 曇がち

写真は、昭和最後の元日、夫と初詣に行った最後の年にモノレールから撮った多摩川。とても良い天気で、さほど寒くもなくて、良い年を過ごせそう・・と思ったものだ。でも、正月明けの検査で夫はもう病魔が進んでいて、その初詣の時の元気さが最後となった。人で溢れていた高幡不動尊の山門。久々に懐かしく写真を眺めた。


元日は能登大地震の映像をいやというほど見ることになり。夕方から寝るまで東日本大震災を思い出していた。

昨日二日は、あーちゃん一家が来てくれて、前日に昼食を注文しておいたら、私と同じものを一食分用意してくれた。正月の特別メニューでちらし寿司があって、結構美味しかった。
そして・・何だか早く夕食が終って部屋へ帰り、テレビを付けたら珍しくNHKになっていて、羽田空港の滑走路に火の玉が。結局、飛行機の衝突から炎上までをリアルタイムで見ることになってしまった。

炎が、客室の窓に移っていくのを見て、乗客の居るのか居ないのかも解らないので何だか現実感がなかった。途中、千歳発のジャンボで満席だった、と情報が伝えられたときは、本当に心臓が騒ぎ始めて怖くなったのでテレビを消そう・・と思ったら、乗客は全員避難済、という情報が入った。「良かった~」と一人で叫んで拍手してしまった。
日本人は沈着冷静ですよ、今の時期だから外国人も居たかもしれないが。

ということで、二日続きの大惨事を見せつけられるばかりで。
生きている自分がとても運の良い幸せ者に思えてきた。こんな高齢者を高い医療費負担で命繋いでくれることに感謝して、体調が辛くても頑張らなくては。

そういえば、ショックがもう一つ。年末、関西の大物お笑いタレントが亡くなった。「老衰のため亡くなりました」と。別にファンだった訳ではないショックは・・え?確か私と同じ年齢では?それなのに老衰なの? 
私は、同じ年齢のタレントとか有名人はなぜか記憶していることが多い。テレビなどで見て、自分と比較出来るからだ。同年なのに若さを保っているわねえ・・と羨ましい人も居るし、あらま、シワの増えたこと、でもなんというお元気な・・などと勝手に眺めている。そんな彼女・彼らに万一があったら老衰、って、何かの病気で衰えたのだと思いたい。

ここは、最期まで看取る介護施設。なので「老衰」で亡くなる人は解る。食堂に来なくなったなあ、と思ったら部屋で寝込んでいて、1週間と経ずに永遠に眠ってしまう。入所者には何も知らされないが、喪服の家族なんかが出入りしていたりで、すぐに解る。大体、95歳過ぎている。先日の方は100歳だった。
老衰でない人は何かの持病持ちなので大抵は入院先で亡くなる。私のように病気治療しながらでは、とても100歳まで元気でなんか居られない。だから、82歳で老衰なんて、最近は聞いたことがないし考えられない。彼も高齢者施設に居たらしいけれど、何も病気はなかったの? ま、詳細は知らないけれど。
でも、老衰、は何だか腑に落ちない。
食堂でいつも一緒に食べる人たちと「私たちみんな老衰しているのねえ」と笑いながら顔を見合わせてしまった。全員80代。

いずれにせよ、平和な日本で自然災害にも遭わずに生きているのは、幸運なのかもしれない。正月早々、縁起でもない話だが、正月早々震災も事故も・・の年なので。

命終の話早や出る三日かな  KUMI
コメント (6)
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