KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

遙かなる安曇野

2024年02月27日 | 俳句
天気 晴

寒い。窓の外の木々の揺れを見ているだけでも空っ風が感じられる日で、とても外へ出る気にもなれない。明日は月1回の検査・点滴治療の日で、靴もまだ履けないし、夏の草履でバスへ乗る訳にもいかないし・・ともう、なるようにしかならないだろう。

もう2月は終わる。今年の奇妙な2月の気候みたいな年のあったことを思い出した。2月といえば雪国へせっせと行って雪の写真は結構残っているけれど、あの、雪のない信州の写真は?と探したらこのパソコンへ移してあった。
2009年2月半ば、長野の句会の計画した一泊の「安曇野吟行」。雪と白鳥が主たる目的だったのだが・・
雪の安曇野、を思って楽しみにしていたら、雪なんて遠くの山の頂きにしかなくて、すっかり春の装いだった。あの当時から温暖化のへんてこりんな気象が増えていたのだ。地元の人も、こんなことは初めて、という雪のない2月。
下の写真は、有名な山葵農園の水辺。


白鳥の方は、まだ辛うじて北帰行の前で。

カメラは、一眼の前のデジカメだった気がする。上が精一杯の望遠。
2月半ばとは思えない春霞の朝。泊まった宿の前の風景だったと思う。


過去でブログを書くのは気に添わないが、この年は最初のがん手術から3年目。転移は五分五分と言われていたがん細胞だったので、したいこと、行きたいことはしておこう、という気持がとっても強かった頃だ。夫も自由にさせてくれた。長野と新潟の句友には、本当に有難く世話になった。
長野の句友が「雪がなくてごめんね」などと言うので、「とんでもない、春を先取り出来て良かったわ」と言った覚えがある。その吟行での句で、結社誌に載ったもの。

 その音のわが身つらぬく雪解川  KUMI
 水温む木の根草の根濡らしゆき  〃

今、パソコンデスクの右の窓からは、普通電車の合間に通る特急「あずさ」「甲斐路」見下ろせる。「あずさ」に乗れば安曇野なんてすぐに行けるのに・・と思ってみても無理なこと。

世の中を嘆いてをれば二月尽   KUMI
コメント (6)
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