KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

雪の消えた雪国

2024年02月20日 | 俳句
天気 晴 23℃

季節外れの暖かさ、などというのを通り越して、初夏の気候になってしまい、雪国では雪が解けて消えて、地球の終わりのような風景になってしまったようだ。2月半ば、といえば雪はまだまだ積もる時期なのに・・上の塗り絵の風景は今年、幻になってしまったのだろう。今年だけならいいけれど。
10年近く前の3月に入ってからの標高1000mあたりの雪。日当たりの良いところでは根明け(雪国で言う木の根っこの周りの融雪)が始まり、やっと春近し、を感じる頃なのに。


長岡市内の小さなスキー場は、とうとうゲレンデに雪が積もらず、今冬はスキー場の営業は諦めたという。豪雪地帯でこれなのだから、他の地域の雪や氷のイベントは皆、中止になったようだ。
無論、この暖気がずっと居座る訳ではなくて、今夜からは空気は入れ代わるという。もう私の体はついていけなくて、朝から頭から上と胴体から下とが分離したような・・奇妙な感じ。頭痛と足指の痛みとに鎮痛剤を飲んでいるせいか、頭がぼんやり。熱っぽいのに熱がない。あ、鎮痛剤は解熱作用もあったのだ。本当は熱が出ているのかも・・風邪はひいていないけれど。

私以外はとっても暖かかったらしい今日、上記のような体調の私は相変わらずの引き籠り状態で。この、天気の異変に体調が何でもない人、というのが信じられない。「暖かくて助かるわ」なんて呑気に言う90歳過ぎの人、健康なのだなあ、と思ってしまう。


さて、先日書いた認知症の予防薬「レカネバム」の効果について。
YouTubeで見たドクターの話では、治験の結果はかなり効果があったという。認知症の進行を20~30%台、遅らせることが出来た。何だ、そんなもの?と思う人も居るかもしれないが、その話をしていたドクターと同じく、私は大きい効果だと思う。アルツハイマー型認知症は一度罹ったらもう治癒はない。
例えば、認知症の初期段階は普通の生活に支障がない訳で、その生活が何ヶ月~1年か延期になってくれたら、それに優るものはない。その間に、それこそ終活の準備が出来る。認知症があれよあれよ、と進んでしまったら、本人も家族も戸惑うばかりの日々になるだろう。
治療費は、健保承認で1割・2割負担ならさほどの負担にはならない。私のしている化学療法と同じく、点滴で注入するようだ。これ、体重によって量が決まるので、痩せている方がお得です。無論、副作用は多少あるらしいが、さほど重くならないようだ。点滴治療はじっとしている時間が長いので、認知症が進んだら本人の理解がないと手間がかかる。早い段階が良い。

などという新薬、さて、私が罹ったら使うかどうか・・もう、80歳過ぎて病気だらけだし、今さら、認知症になろうがなるまいが他の病気が進みそうだから私はもう、治療は無駄だと思う。今の状況では、月1回の免疫療法の点滴だけでも体力的にキツイから。無論、病気していない元気な老人だったら治療はしたいと思う。
高額なため、個人はさほど負担がなくても健保負担が増えるので、「X」のコメントでは問題になったという。「生産性のもうない高齢者に、高額の医療費は無駄」とか何とか。え?自分の親が重度の認知症になったら毎日介護する覚悟はあるの?その時に「もう母はトシもトシですから、徘徊して世間の迷惑になっても構いません」と言えるの?父親が運転中に交通事故を起こして人を殺めても平気なの?

健保負担をケチって、他の社会的な損失を増やしては何にもならない。

水浴びに雀また来る長閑(のどか)さよ  KUMI
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迎春花・・もう咲いたかな

2024年02月19日 | 俳句
天気 雨のち曇

写真は、武蔵国分寺の迎春花(黄梅)。中国原産の花だが、日本にはかなり昔からあったようだ。旧暦正月頃に咲き始めるので迎春花、と言われるようになったとか。今年は早く咲いたかもしれない。散歩道では、この境内と近所の家の石垣に咲くのを知っている。お寺の境内では梅よりも早く咲き、まさに春を迎える花、だった。

靴が履けないので、ちょっとした食べ物などペーパー類と一緒にネットスーパーへ頼んでいる。でも、何もかも売っている訳ではないし、やっぱりドラッグストアへ行かなくては・・というものがある。とにかく強皮症で傷めている指の治療関連の包帯とか絆創膏とか、手足を温めるための使い捨てカイロ・・
これ、やはり元祖「〇ッテの〇カロン」が一番長持ちする。他の会社の製品の小型のものは7.8時間保温、と書いてあるが本当にその通り。でも〇カロンはほぼ20時間は持続して温かい。一日中、寝ている間も手首足首に巻いて温めているので、この時間の差は大きい。価格の問題ではない。
寒い時期、知る人ぞ知るのか、これが品薄になりネットスーパーはいつも売り切れ。


親指が痛くて靴が履けないので、唯一、履ける履物・・夏の館内履きの草履を外歩き用にした。先日の通院帰りに靴屋へ寄ってもう一足、買ってきたので新品の方を館内用にする。ソックスは20年来、五本指しか履いたことがない。

昨日は4月並みの気温だったので、足元も冷えない。でも、真冬の気温だったら足の指が冷えて真っ白になって痺れてしまう(レイノー現象)。
みっともないけれどドラッグストアはすぐ近くなので何とか用足しだけ。でもバアサンの足元なんか誰も興味を持たないようなので、花屋とパン屋にも寄った。スーパーの食品売り場は床の気温が低いのでやめておいた。
それでも、帰る頃には鼻緒の当たる親指の付け根が痛くなった。

今日は午後、ホームの訪問医の診察日。診てもらっても良くなる訳でもないし・・前回処方してくれた炎症を抑える抗生物質の副作用で顔は浮腫んでしまったし。その他諸々の症状が気になり、診察の前に膠原病の詳細を「学習」してしまった。今までは強皮症のことしか考えていなかったが、詳しく知れば知るほど、春が来たからといってこの病気は好転はしないようだ。
ともあれ今は、履物の要らない猫が羨ましい。


振り向いて別れ惜しむか春の猫  KUMI
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MCI(軽度認知障害)、少し理解

2024年02月17日 | 俳句
天気 曇

テレビの映像が、朝からやたら河津桜満開の風景ばかり。半月早く咲いてしまったので、伊豆方面は今週末、大変な混雑になるかも。写真は公園の花ミモザと河津桜。5年前の3月に入ってからのもの。でも、今年の異常陽気ではもう咲いてしまったかも。

今日も部屋に籠るしかなく。足指の痛みは良くも悪くもならないが、腫れている甲が気になる。ともかく靴が履けないので、何とか室内履きにしている夏用の草履で外へ出るしか・・と考えている。駅前くらいまでなら、草履で歩けそうだ。そんな訳で明け方、痛みで目が覚めてしまう。鎮痛剤が切れるのだ。で、憧れていた「年寄の早起き」が出来ている。目が覚めて鎮痛剤を飲み、時計を見ると5時近い。昨日はそれから眠ったが、今朝は痛くて「二度寝」はとても出来そうにないので起きてしまった。まる5時間はノンストップで熟睡しているから、大丈夫か・・って、目標は熟睡時間6時間なのに、悔しい。

早起きしてお散歩・・が、私の夢だった。夫も幸いなことに朝は遅かったが、亡くなる前の年の夏、私が冗談半分に「早起きして公園を歩いてきたら」と言ったら、それを実践した。もっとも、長続きはしなかった。同年齢の階下のご主人と会えるので同行していたらしい。
ジイサン2人、公園で何をしていたかといえば、ベンチでタバコを吸っていたらしい。公園内は禁煙ではなかったが、子供連れにはとても嫌われていたから、早朝なら肩身の狭い思いをしないで済んだのだ。「お前も来ないか。ラジオ体操もしているよ」いえいえ、ワタシは寝ていたい。それに、朝食は誰が作るの?
ここで早起きしても何もないから、富士山を眺めて(今日は見えず)洗濯機に洗濯物を入れるくらい。7時20分頃に食堂へ行く。作ってもらった味噌汁は美味しい、でも具が少な過ぎ。

こんな空は一日見えなかった。暫く青空を見ていないような。

最近、MCI、という病気を初めて耳にした。何の病気かと思ったら・・認知症の前段階のごく軽症の状態を言うのだそうだ。つまり、健康と認知症の間のこと。その時期に認知症だと判明すれば、新薬・レカネバムの使用対象になるらしい。その、治療対象になるかどうか、の判断が難しいようだ。検査費用も投薬もかなり高価なので、保険診療対象ではあってもその見極めが・・ということのようで。
以下、専門医の話。
ごくごく初期の認知症は、なかなか察知出来ないらしい。「最近、もの忘れがひどくて」と言う人は認知症には全く関係ない、MCIの人は、その、忘れたことを忘れている。つまり「財布を何処かへ置き忘れたようだ」と探しまわるのは正常な人。見あたらない財布を「財布がなくなっている」と言うのが症状の初期段階。財布の保管場所から自分で何処かへ動かした、という空間認識がなくなっているのが認知症の初期症状なのだそうだ。そんなことが一回や二回あっても、周囲の人は「また物忘れ」と思う程度なのだ。普通に暮らしてはいけるので、家族でもなかなか気づきにくい。
「昼食のおかず、何だったっけ?」と言うのは正常。
「食べていない」となったら、もう、初期段階を過ぎているかもしれない。
時間が解らなくなる人のことは私もここによく書いたが、毎週決まっている予定日時(たとえば〇曜日はカラオケ同好会)のような、当たり前のことを忘れたら危険信号。女性の場合、いちばん解るのはお金の計算が面倒で、小銭入れが異常に膨らんでくることだそうだ。千円札を出せば買える、というところまでは正常に認識しているのだ。

いずれにしても、小さなことに異常を感じたら医師に相談しないと、早い発見でなければ治療が難しいらしい。
前の部屋の人、たまに、食事して1時間半くらいで私の部屋をトントン。開けると「食事はまだ行かなくていいの?」「まだ少し早いわよ、部屋でテレビでも見ていれば呼びに来てくれるから」と、いつもの会話。最近は少なくなった。
そこで「さっき食べたばかりでしょ」と言ったり「今は〇時だから食事までは〇時間早いですよ」などと言っても、過去は消しゴムで消したように消えているのだし、時計は読めないし、意味がない。(最初の頃は私もよく解らなかったが、今は随分勉強した)

いつも、食堂で同じテーブルの人と話すのは「明日は我が身、と思わなくちゃ」ということ。軽度の認知症の人なら、私は最近は話すのも疲れなくなった。

花ミモザ抱き上げて嬰児(やや)機嫌よく  KUMI
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春一番・そして吹き返し

2024年02月16日 | 俳句
天気 晴

4年前の公園の辛夷の花芽。梅についで公園に咲く花、今年はもうすぐ咲いてしまうかも。

昨日は平年より半月早い春一番、何だか暖かかったらしいけれど、私の足指は凍ったままだった。そして、今日はシナリオ通りの吹き返しの北風。春先の関東、南風が吹いたあとの吹き返しは冷たい。母に「吹き返しがあるから暖かくなっても油断するな」とよく言われた。海からの北風はひとしお寒かった。

昨日も今日も風に乗って奥多摩の杉花粉が漂っているようだ。目が痒い。
買い物はあるし、出かけたいのに靴の履けない日々、でも昨日今日の風には出ない方が安心かもしれない。
この足指の状態、もしかしたら相当な期間になるかもしれない。内科の医師に処方してくれた抗生物質の炎症を抑える薬は、悪化はしない、という効果はありそう。でも、副作用でやはり胃腸障害が・・だから抗生物質入りの薬は避けてきたのに。飲むのを止める訳にもいかず。

少し気晴らし、と、昨夜はYouTubeで見つけた、正確に題名は覚えていない「80歳でも脳の丈夫な人?」みたいなサイトを覗いてみた。普段から見てるサイトではない。認知症ドクターのサイトを時々見ているので、それに紐づけて送られてきたのだろう。真面目な医療関係者のサイトらしいので大丈夫そうな内容。
80歳でも、という表現は気に入らない。80歳で普通に思考力のあるのはそう困難なことではないけれど。もっとも、認知症は80代で5人に1人、90代で3人に1人、と聞いたことがある。周りを見てもまあ信じられる数字だ。
さて、その中での「認知症にならないための7つの条件」は少し興味が持てた。ざっと挙げてみると・・
①耳が聴きづらくなったらすぐに対策をとること。
 耳からの情報の量は多いので、脳の活性化にとても重要。
②人との交流を毎日か週数回かは実行する。パソコン・スマホのSNSでも良い。
③暮らしに幸せを感じること。
④毎日決まった同じ行動、ではなく、いつもと違ったことにも挑戦する。
 暮らしが単調になると、刺激がなくなる。
⑤運動をする。歩くだけでも良い。
⑥睡眠をよくとる。熟睡出来るようにする。
⑦健康的な食事を摂る。偏らないように。

まあ高齢者の健康には当たり前のことばかりではある。でも80歳過ぎて一人暮らしをしていては、案外出来ていないこともありそう。運動なんて、今の私は歩きに出られないし目眩でストレッチも出来ない。椅子に座ってか、掴まり立ちのストレッチをしている。最近、少し体重が増えたので、太ももに少しだけ筋肉が付いてきた。座ったままでも運動は出来る。ここでも、午前中に希望者へ館内デイケアで運動をしている。車椅子とか歩行器の人が圧倒的に多い。私は、自分のしているストレッチの方が気に入っているので行かない。
でも、一人暮らしでこれだけのことに気配りして90年以上も生きるのは、本当に凄いことだと思う。健康でも、助けてくれる身内が近くにいなくては・・
何しろ、「介護施設入所は地獄」などという介護士のYouTubeのサイトも見つけてしまった。
その話は後日。

ここに居ると、認知症の人ってこんなに居るものなの?と思うくらい多い。でも、ほぼ90歳越えの人が多いのだから、3人に1人と思えば納得する。脳血管障害の後遺症の人も居るので、そういう認知症は別かもしれないが。
ともかく、認知症というのは一度罹ったら回復はない。薬が出たといっても、進行を遅くするだけ、という。その進行具合も、ここで見ていると、早い人と遅い人が居て、これは年齢に関係ないようだ。薬がなくても、周囲の協力があれば進行は遅く出来るような気がする。一人暮らしではどうにもならないけれど。
ともかく、他の病気とは違い、自分の努力で避けられるのなら避けて通りたい。

斑雪嶺を従へて富士白きこと KUMI
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雛飾る 

2024年02月14日 | 俳句
天気 晴 18℃

昨日に続いての異常な暖かさ、というけれど私には相変わらず暑いくらいの暖かさとかは感じられない。何とか睡眠不足からは逃れられたものの、靴はいつ履けるやら・・の足で、変らぬ冬籠り。といっても春の陽気なので冬籠りもおかしいかも。
ホームの玄関に、今年も雛壇飾りが出来上がった。去年退職した介護士さんが親に揃えてもらったという立派な七段飾り。40年くらい前のものになるようだが、こんな凄い雛飾り、余程のお邸でなかったら飾れない、と思うのだが・・彼女は「そんなことないんですよ、普通の家だったのに」と言っていた。自分の家にはもう飾れないから、とホームへ置いていったもの。

何だか写真がボケているのは、光線のせい?スマホの写真がいつまで経っても上達しない。慣れた頃にスマホを買い替えてしまうし・・

上の雛飾りは一昨日用意したものだが、さて、私のミニ御所雛もそろそろ・・とカレンダーを見たら、今日は大安だった。大安に飾るのが良い、とされるので・・今まであまり拘ったことはなかったけれど・・今日にしよう、と、介護士さんに棚から下ろしてもらった。人形は自分の身代わり。大安の方が安心出来る。男雛女雛の位置が関東の雛とは反対なのは、京の雛なので。


ついでに、雛の後になる師の句の色紙も春のものに替えた。
  花満ちてゆく鈴の音の湧くやうに  杏子
私の好きな桜の句。急逝されて、もう来月は一周忌になってしまう。「せんせい、俳句を杖に何とか生きています。あと3年、先生の歳まで生きてみようかしらん?お会い出来る日を楽しみにしています」いつになるやら。

大安を確かめて雛飾りけり  KUMI
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