いまや、Gulf 3とよばれるEmirates, Etihad,Qatar Airlinesの3航空会社が航空機メーカーの社運を制していることは明らかだ。昨日から開催されているドバイ航空ショーでは、この3航空会社が総額1500億ドル(15兆円)を超える発注を行い市場関係者を驚愕させた、特に、Emirates航空は150機ものボーイング最新大型機777Xと、50機のエアバスの超大型機A380を発注している。特にエアバスは、A380の販売不振により同機の生産ラインを停止する直前だっただけに、今回の大型受注で何とか生産を維持できることになりそうだ。そして、今回の発注により、Emiratesは総二階造りのA380機の過半を所有することになる。また、この3社は時期ボーイング社の主力機777Xを合計225機発注し、777XのLaunch Customer(初就航顧客)であるルフトハンザの34機の発注が全く影の薄いものになってしまった。
世界の航空会社が採算確保のため大型機離れを起こしている中、この3社はそれぞれ個別の経営戦略を打ち立てており、大型機を独占する形で国際線での圧倒的な地位をさらに確かなものにしていくことになる。
長距離国際線を利用する旅行者にとって新型の航空機による快適な飛行は極めて魅力的だ。既存の航空機を中古市場で売却して次々と最新鋭機を導入するGulf 3の競争力は当面揺るぐことはないのではないか。