回顧と展望

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イラン制裁解除/原油価格は?

2013年11月25日 08時31分27秒 | 日記

 イランへの経済制裁が解除されるとイラン原油が市場に出回って原油の供給過多が見込まれる。折しもイラクやリビアでの油田修復が終わりそろそろ市場に出回ることに加え、米国のシェールガスの生産も本格化する時期に当たっているからますます過剰感が出る。

世界最大の産油国サウジは、もともとシーア派のイランを目の敵にしているから、今回のイランと西側諸国との核開発凍結⇒経済制裁解除の合意については憤激していることは間違いない。100ドルを超えていた原油価格は近い将来80ドル台まで急落するだろう。そうすれば、もともと損益分岐点の高い弱小産油国はもちろん、ロシアや、さらには米国のシェールガス業界まで深刻な影響を及ぼす。

改めて、サウジが減産して原油価格の安定を探るのかどうかだが、最近の米国ーサウジの冷却した関係からはサウジが従来のようなスイング・プロデューサーの役割を簡単に果たすとは思われない。仮に原油価格が急落するとメリットを受けるのは原発を停止して火力発電所をフル稼働させている日本なのか、あるいは原油をがぶ飲みしている中国なのか。産油国、消費国そろってそれぞれの思惑でまた、サウジ詣でが始まるのかもしれない。米国と袂を分ったサウジにどんな戦略があるのだろうか。

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