目前に迫っていたEUとのEastern Partnership条約締結がウクライナ側により取りやめとなった。ロシアの露骨な脅しに屈したとともにヤヌコビッチ大統領がEUが求めていた政敵テイモシェンコの釈放を阻止しようとしたもの。これが最終段階にあったEUとウクライナ間の条約締結がながれた背景である。
米国はすでに失望感をあらわにしているし、これまで交渉してきたEUの面目も丸つぶれとなった。そしてこれによりウクライナはEUと共存できる絶好の機会を失った。いつもながらのプーチンの力技による外交を感じさせる一例となった。これからはロシアにすり寄るウクライナ、極度の経済不振の中にあって、明日はあるのだろうか?
8世紀ころのキエフ大公国の版図は現在のロシアの西側にまで拡がっていた。ソ連崩壊から20年、母なるロシアはふたたびキエフを飲み込もうとしている。