いわゆるクラシック音楽が好きです。生で聴くのが一番ですが田舎ではそうはいかない。 電気仕掛けの「拡声器」が苦手なので「ステレオ」なるものもない、それにレコードやCDは便利だろうけれども所詮は「缶詰食品」、何度食べても同じ味。何度聞いても全く同じ、というのは味気ないではないか。FMの番組をできるだけ拾うことでごまかし?ています。
先日「リサイタル・パッシオ」で小沢るいの演奏を聴いた。演奏は素晴らしいことは言うまでもないことでしたが、もう一つ確かめられたことがありました。
それは「サキソフォーン」が全く小生の好みでないことです。なぜサックスを選んだかという答えに、「キラキラしていてかっこよかった」「音が大きい」というのが多いらしい、小生には姿ではなくその「音」が問題なのです。 ずっと前、高校時代(半世紀以上前!)ジャズを知ったころデキシーランドジャズが流行っていたのだけれども小生はあのごちゃごちゃした音になじめなかった。そのころソニー・ロリンズ他サックスの名手がいてことにシル・オースティンの「音」にしばらくかぶれていた時期がありました。 その後はオケに参加したこともあってほとんどジャズを聴くことはなかった。そうこうしているころ、指揮者の飯吉氏が本来トロンボーン奏者で、彼の「音」、彼の後輩・弟子筋の人たちの「音」を知ってから、今度はジャズでもトロンボーンに関心が移った。で、サックスの音が大変気になりだしたのです。ほかの人はどう思うか知りませんが小生の耳にはあの「音」はベタッと皮膚にまとわりつく感じ、あるいは押し付けがましい「音」に感じられるようになって「サックス嫌い」になったという事です。ライネッケ作ソナタ・ウンディーネを聴きながらも「クラリネットでの演奏のほうがズット上品で聞きやすいんではないか」と。
今、我が身辺にはこんなことを語り合える相手がいません。 自分で「フムフム」と思っているだけ、寂しいというより独りよがりになるのが心配。
音楽会・映画は一緒に行っても途中で感想を言い合うわけにはいかず、終わってからだと観点が違って話がかみ合わないことが多い。その点、展覧会などは見ながらあれこれ言い合えるので良いのだが、普通の絵や書の展覧会は吾ほうがあまり気乗りがしない。博物館の方がまだましです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます