晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

幻の仏主峠-2 6/28

2019-06-28 | 山・峠

2019.6.28(金)曇り

 仏主峠の探索ならどうして三埜から登らないの?と言うことだが、それは昨年の京都新聞の記事による。「過疎化危機 移住確保へ苦闘」という記事の中に音海の人びとが長老ヶ岳の登山道を3年がかりで整備し、案内看板を設置したというものがあったからだ。新しく整備された道なら安心して登れそうだし、整備の跡も辿ってみたかったからだ。峠から三埜への道にも少し下って見られるし、仏主側は林道までは峠道を辿れるだろうから。

2018.3.27京都新聞の記事、駐車場の案内看板が載っている。
 音海までは車で行ったが、大野ダムから府道12号線を上流に向かって二つ目のブルーの橋を渡ったところを左に入る。普通はブルーの案内標識があるのだが、そこにあるのは国道162号線の案内だけで音海への案内は小さな手作り風の看板だけである。なにか釈然としないまま谷道に入るとこれがやたら狭い、対向車が来たらどうしよう、雪が降ったらどうなるんだろうと気をもみながら進むと、ぽかっと開けて集落に出る。左手に新しく葺き替えられた茅葺きの民家が現れる。常時住んでは居なさそうだが趣のある茅葺き民家だ。集落の中をうねうねと登っていくと登山道入り口の駐車場に着く。ここは新聞に載っていた案内看板のあるところだ。草むしりをしているおばあさんに挨拶をして、山に入る旨告げる。「今朝放送しとったんやけどなあ、獣対策で猟師さんが山に入っておられるそうで入山は控えて欲しいとゆうてらしたで、、」と言われても止めるわけにいかないし、困ったことだ。流れ弾に当たる事は無くても、手負いの熊が飛び出してきたら困るなあ。とりあえず出発し川沿いに進むと右手にこれまた風情のある茅葺きの民家が現れる。杉木立の中に明るく照らされているさまは芸術写真にもなりそうだ。谷沿いの道を真っ直ぐ進むと「かえる岩」「長老ヶ岳」の看板が出てくる。右折するのだが、看板がないとわからない、登山道整備のたまものである。植林の中を進むと愛宕神社の石段が見えてくる。愛宕神社にお参りして先を進む。きれいに整えられた植林の中を登っていく。道も丁寧に作られて歩きやすいが、傾斜はかなりきつくてゆっくりペースで登る。出発から1時間、ちょっとした尾根上のところで小休止、植林の中は普通薄暗くて気分が悪いが、ここは明るくて清々しい。間伐がしっかりされているためと本日の快晴の天気のためらしい。

愛宕神社への分岐、愛宕神社登り口、急な石段、案内看板がしっかり付けられている。
 灌木の尾根に変わって傾斜も落ちてくる、かえる岩はまだかなと思いつつ登ってると、右手にそれらしい岩が見えてくる。なんてことは無い岩だが結構大きい。工忠君に乗ってもらい大きさを表してみよう。かえる岩から15分ぐらいで音海展望台の分岐に着く。このあたりイワカガミの群生があり感激する。というのは上林の山々にもかつてイワカガミが群生していたのだが、鹿の食害で近年すっかり無くなってしまったのだ。 

かえる岩、イワカガミの群生、展望台のゲート岩(展望台から)
 展望台は登山道沿いにはないので行くべきか迷うところだが、ここは是非行って見るべし。ロープの張られた急斜面を下ると、ゲートのような岩があってその先に、岩の展望台がある。地理院地図の884mピークの南南西の露岩がそれであろう。周囲の立木が切り払われ、長老ヶ岳南面の大パノラマが楽しめる。思わず昼食休憩をとることにした。つづく

展望台からは由良川沿いの村が見え、遠く丹波の山並みが望める。

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