2020.8.18(火)曇り
上林川の鉄滓探しを止めて何年にもなるが、年に一個ぐらいは自然に見つかる。もちろん清水の鋳物師跡から流れ着いたものだろうが、畑口川ならもっと多くの鉄滓が見つかるだろうと考えていた。そして畑口川の清水より上流、あるいは上林川畑口川出合いより上流で鉄滓が見つかれば、これは事件だと思っていた。これらの川の遡行をずっと考えていたのだが、なかなか実現できなかった。元々山行する予定だったが、流石の猛暑で、これ幸いと畑口川遡行に切り替える。
行程 畑口川出合い~市野瀬~市志
メンバー 小原英明 工忠 照之
タイム いきいきセンター出発 8:25
畑口川出合い 8:35
清水 9:35着 10分休憩
市野瀬 10:45着 20分昼食
市志 12:25着
遡行時間 3時間30分
畑口川出合い、左手が畑口川、正面が上林川本流。大町から5分。
遡行は地下足袋に草鞋が最高だが、草鞋の準備は出来ていない。工忠君は地下足袋の経験も無いのでニューバランスのジョギングシューズでスタートする。滝登りをするわけではないので二人とも問題なく歩ける。折からの晴天続きで、水は深くて膝ぐらいでバシャバシャと気持ちよく歩ける。面倒なのは数ある堰堤で、腰ぐらいの高さなんだが、周囲は苔でヌルヌル、何とか足がかりを見つけて乗り越すが、遊里の一箇所だけ右岸を高巻きした。
木住川出合い、右が畑口川本流。工忠君はこのスタイル。
さて問題の鉄滓なんだが、予想に反して一個も見つからなかった。沢山落ちていたら袋に詰めて土手に置いておき、後で取りに来ようかとまで皮算用していたのだが、ショックである。そして清水から上流でもそれらしいものは見つからなかった。このことは期待していなかったのでさほど気にはならない。鉄滓に関する考察は後で述べることにして、遡行の様子をお知らせしよう。
畑口川出合いから市野瀬水梨川(だと思うのだが)出合いまでは両岸の護岸工事が進み川面は広く、直線的で昔の川の面影は無い。淵や瀬や中島もなく蛇行もしていない。そしてこの間川底が現れることはなく、同じ大きさの砂利に覆われている。小さい頃に川遊びをした年代なら憶えているだろう、岩盤あり、砂場あり、大岩あり、背の立たない淵があり、水が渦巻いているような早瀬がありだ。きっと28水以前の畑口川はそうだったのではないか。もちろん水防のためには致し方ないことだが、寂しい気もする。景色も変わり映えしないので退屈だが、清水の辺りで妙な木杭の残骸を発見、100m程か流れに沿って立っている。かつての岸なのか、それとも簗漁の残骸なのかいつか清水の年配の方に聞いてみよう。
清水の謎の木杭、わたしはいつもの行者スタイル。
水梨川出合いを過ぎても護岸はコンクリートだが、所々途切れて自然が残っているところもある。工忠君自慢の河原は、左岸は砂場で右岸は岩盤となっており、小さな淵あり、木陰ありでなかなかの景色だ。
クチュール淵とでも名付けておこうか。
工忠君に言わせると「中上林一番ですよ、ひょっとしたら上林一かもしれない」と言うことだが、少なくとも畑口川一番のスポットだろう。というのは市野瀬から上流、市志まで期待していたほどの景観が無いのだ。そして河原歩きに付きものの変わった漂流物、流木や土器、鉄滓、変わった岩石などなにも見つからなかった。以外と早く市志に着いて、橋の少し上流で残りの昼食を食べて今日の遡行は終了。森さんに送ってもらって、クチュールでコーヒーいただいて、ありがとうございました。
今日はここまで、市志の河原、いつもの夏なら子供達の姿も見られたんだけど、、、。