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集中すると意外な発想が生まれてくる

2007-11-24 | ヒューマンエラー
2 集中すると意外な発想が生まれてくる  

すばらしい発想、発見、発明の誕生には、徹底した集中力を発揮する時期が必ずある。  考えごとに熱中していてジャガイモの代わりに時計をナベに放り込んでしまったニュートンの話、学問研究以外の事に頭を使うことを極端に嫌い、日常生活に対して驚くべき無頓着さを見せたアインシュタインの話、新しい機械を見ると最後の部品まで一気に分解しないと気が済まなかったというエジソンの話、幾何の問題を解くことに熱中していて攻めこんできたローマ兵に殺されてしまったというアルキメデスの話など、徹底した集中がまき起こしたエピソードには事欠かない。  
しかし、平々凡々、雑事に追われ、人間関係のしがらみにしばられて日常生活を送っている我々がここまで何事かに没頭することはありえない。もし、こんなことをしたら、たちまち変人扱いされて、会社から放り出されてしまうのがオチであろう。  しかし、ちょっと昔をふり返ってほしい。あなたも、一度や二度は、これに似た経験はしているはずである。たとえば、試験前日の勉強に没頭していたあまり、いつも見ている連続テレビをうっかり見損なってしまったことはなかっただろうか。  
集中すれば、いままで気がつかなかったことにも気づき、たくさんのことが記憶でき、より多くのことが学べて、素晴らしいアイデアがフツフツと湧いてくる。集中力は、知覚、記憶、学習、思考をコントロールしているのである。  この事は、誰でも体験的によく知っている。問題は、その集中力コントロールの方法である。