●心のケア
日本でもようやく心のカウンセリングが定着してきた。そして、その実践もいろいろの場所でみることができるようになってきた。臨床心理士の資格制度の発足や、1995年から、最初はいじめ問題への対処のため、以後は心のケア全般にかかわる問題に対処するために、学校現場にスクール・カウンセラーが、非常勤ではあるが、配置されたのが大きい。
学校や地域で何か事件、事故が起こると、「児童生徒、住民の心のケアのためにカウンセラーの派遣を」が今では定番になっているほどである。これらを安全、安心カウンセリングと呼んでおく。
安全、安心カウンセリングには、被害者の心のケアだけでなく、加害者の心のケアもある。交通事故を考えてみればわかるように、被害者も加害者も心に傷を負う。両方に癒しと回復が必要なのだ。