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障害者の心理

2009-01-18 | 心理学辞典
●障害者心理(psychology of the handicaped)
障害に固有の心理については、別書を参照してもらうことになる。ここでは、彼らの心理を理解するための共通のキーワードを2つ取り上げてみる。
一つは、精神分析家・アドラーの器官劣等性である。彼によると、身体器官の発育不全や機能障害によって生ずる欠陥が、心理的な劣等感をもたらし、性格形成の核となる。逃避的人生になるか、闘争的人生になるか、屈折的人生になるかは、劣等感の強さや過去の劣等感コンプレックスの処理のされ方や今現在の置かれた状況によって決まる。
もうひとつは、補償である。視覚に障害があれば、それ以外の感覚器、たとえば、触覚を使って外界認識を補う。聴覚に障害があれば、読唇によってコミュニケーションを補う。こうした補償機能は、長年の個人的な努力によってかなり高いレベルにまで達するが、そのレベルをさらに高める工学的な技術も続々開発されている。

今日のジョーク

2009-01-18 | 心の体験的日記
どっちへ進むべきか

ここで道が分かれてるけど、どっちへ行ったほうがいいかな?
そうだね。差は無いと思うよ。
どっちへ行っても差が無いということ?
そう。どっちへ行っても、別の道を行けば良かった、と後悔するはずだから。
(ジョーク集より)
@@@
選択錯誤
よくあること

論理的に考えないからエラーをする

2009-01-18 | ヒューマンエラー
論理的に考えないからーー思考特性


 机に座ってじっくりと数学の問題を解くようなことは、あなたの仕事の中ではあまりないし、そんな時間的な余裕もないと思う。雑然としかも刻々と変化する現実の中でほとんど無意識のうちにどんどん仕事をこなしていることのほうが多い。そうしないと、スムーズに仕事が進まないし、疲れてしまう。
 それでも人間は考える葦である(パスカル)。確かにそうなのだが、人間の思考の世界には、2つのタイプがあってそれを巧みに使い分けているらしいのである。
一つは、じっくりと論理的に考える世界、もう一つは、その時その場にふさわしいことは何かをほとんど直感的に(考えずに)につかむ世界―――これを「とりあえず思考の世界」と呼んでおくーーー。
 日常的には、圧倒的に、後者のほうが支配的である。朝から晩までしかめっ面をして論理を展開して考えている人は、数学者くらいである。
 「とりあえず思考の世界」の特徴は、その時その場の思考・判断としては有効であるが、しかし、論理的によくよく考えるとおかしい、というところにある。
 たとえば、「今日、柔道初段の大学教授にあった」と聞けば、誰もが筋骨隆々の「男」の先生だと考えてしまう。
あるいは、初対面の場面。名刺をもらい、そこに○×大学教授とあれが、誰もが?「へー、教授か。さぞ、教養があるのだろうなー。信用してもよさそうだー」と考えてしまう(はず?)。
 あるいは、宝くじを5回買ってはずれ。もうそろそろ当たってもよいはずと考えて買い続ける。
 いずれも、きちんと論理的に考えれば、そんな考えはおかしいし無理があるのだが、現実には、それでとりあえずは、だいたいうまく現実とつきあっていける。
 「だいたい」というのは、時には、名刺一枚を信用して詐欺にあってしまうこともあるし、投資の失敗で破産してしまうこともあるからである。
 つまり、「とりあえず思考の世界」は、エラーをするリスクこみなのである。
 したがって、エラー、事故は絶対に困るところでは、あまり使ってほしくない思考なのである。とはいっても、便利で楽なのでつい使ってしまうのが人間である。
 さてどうするか。 
 まずは、人間のこうした思考の特徴をしっかり知ることである。多くは目の前の現実と適切なかかわりができることになるのだが、常に一定のエラーがあることをしっかりと知っているだけでも、エラーを防ぐことができる。
その上で、思考モードの切り替えをする。「とりあえず思考」は、日常生活で、とりわけ有効かつ自然な思考モードである。それを危険一杯の仕事の世界に漫然と持ち込まないために、「さて、ここからは仕事。思考のモードを切り替えるぞ」という檄?をみずからに飛ばすのである。あまり効果は期待できないが、これによって、思考モードの切り替えへの意識を高めることくらいはできる。
さらに、思考を自分の頭の中に自閉させないことである。できるだけ周囲の人々と共有することを心がけるのである。自分の考えをちょっとお隣の人に話してみる。それによって、考えをチェックしてもらえるだけでなく、より深い妥当な思考への展開も期待できる。