心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
わかりやすい表現
ヒューマンエラー、安全
ポジティブマインド
大学教育
老人心理

ポジティブマインド作り

2012-04-11 | ポジティブ心理学
  • ポジティブマインド作り

そのブログの記事は、腫々雑多であるが、と

きおり、連載じみたこともやる。その一つが、「ポジティブマインド作り」である。

 うつうつとした不機嫌な社会にあって、せめて心だけでも元気になろうよ、という檄を飛ばす内容のものであるが、実は、自分への檄も半分はある。

こういう記事を書いてみて実感したのは、皆さん元気になりましょう、とあれこれその方策を書いているうちに、自分も本当に元気になれることであった。

 その大枠は、領域を4つに分けて、それぞれの領域でキーワードを設定して心を元気するためのコツを考えていくというものである。(「海保 心の元気づくり」で検索するとあちこちに書いたりブログにアップした記事が出てくるはず。なんと講義動画まである。笑い)。

――――――――――――――――――――

第1部 頭を元気にする習慣づくり         

連想  熱中 努力 内省 希望 質問など

第2部 気持ちを元気にする習慣づくり

心身一如 信念 幸福感 感動 達成感など

第3部                仲間を元気にする習慣づくり

笑い ほめ言葉 感謝 傾聴尊敬 寛容など

第4部                心を元気にするもの

小説 祭り 食事 TV 歌 ペット若者など 

―――――――――――――――――――

 


  子どもと教師のための安全教育への提言(保存用)

2012-04-11 | 安全、安心、

 

   子どもと教師のための安全教育への提言

  ーーヒューマンエラーの心理学からーー

 

      東京成徳大学教授 海保博之

 

概要**************************

本講演では、安全、安心を子ども一人ひとりの心の問題としてとらえた時に、どんな有効な方策が考えられるかについて、「ヒューマンエラーの心理学」の立場から考えてみたい。

****************************

 

はじめに;安全教育の課題と領域

●領域

1)ミス、怪我

2)事故

3)犯罪

4)災害

  • 課題

1)未然防止(危険予知)

  ・ミス、怪我をさせない

  ・事故に会わせない

  ・犯罪に会わせない・巻き込ませない

  ・災害に備える

   「水害などに対して安全」と答える人が7割(安全神話)

2)適切対処

  例 報知、一時処置、救命、安全復帰

3)アフターケア

  例 謝罪、補償、PTSD 

提言1 潜在リスクを発見する

 

1)       ヒヤリハット体験の報告を収集

ここでこんなヒヤリハットやドジをしてしまったという体験をホームルームなどを通して常時収集して公開する。

例 危険マップの作成 

    注 ある調査によるとみたことがないが7割

  ヒヤリハット情報の共有

    失敗わいがや(わいわいがやがや)ミーティング

     ・明るく ・本音で ・人より状況を

2)ニュースでの事件報道など日頃の危険を参考に、同じことが起こる可能性がないかのチェック

3)それぞれについての発生頻度と重大性について見積もりをする(リスクマネージメント)

例 リスク=発生頻度(確率)x 重大性

3)冒険体験、スポーツの中でリスク認知力、リスク対処力を養う。前者は家庭の責任で、後者は学校や地域で。

**

提言2 エラーをより重大な事にならないようにする

「1(重大事故):29(軽い事故):300(ヒヤリハット)」の法則(ハインリッヒの法則)の意味を知り、教師、保護者、学校管理者は、より重大事故へのつながりを遮断する障壁を築く。

そのための物理的な障壁(安全工学的な障壁)としては、次の4つ。心理的的な障壁は、提言3で。

1)       近づけないようにする(ロックアウト)

   例 柵で囲む

2)       面倒な手順がいるようにする(フールプルーフ)

   例 押してからでないと開かない。許可制

3)順番通りにしないとだめなようにする(インターロック)

   例 締めないと電源が入らない

4)より被害が大きくならないようにする(緩和化)

例 ころんでも怪我をしないような厚手の絨毯をしく

5)一つが突破されても次で防ぐ(多層防護)

  例 防火壁

6)自然にそうしたくなるようにする(アフォーダンス)

例 押すか引くかがわかるドアのノッブ

 

いずれも低年齢の子供や高齢者がいる家庭や施設では、必須の仕掛である。

***

提言3 メタ認知力をつける

自分を知り、自分をコントロールする力——メタ認知力——をつけて、ミスに強くなる。ただし、これが効果があるのは、小学校高学年から。

1)       ミスや怪我や事故はどんなときにどのようにしておこるのかについての知識を豊富にする

例 ヒューマンエラーの心理学の基礎知識

「M(使命)—”P(計画)—D(実行)—S(確認)サイクル”」の枠組みで起こる、4つのタイプのエラー

○使命の取り違えエラー

 組織や個人が設定した安全第一という使命が、効率や競争勝利や患者満足などの仕事上の使命を優先したために起こるエラーである。

○思い込みエラー

 誤った状況認識によって誤った計画(目標)を立ててしまいそれを忠実に実行してしまうエラーである。

○うっかりミス

 実行段階で計画とは違った行為をしてしまうエラーである。 

○確認ミス

行為をしたときに、それが計画と一致しているかどうかをチェックすることを怠ってしまうミスである。

 

2)   内省/反省力をつける

 

例 4つのタイプのおかしやすさの自己診断チェックリスト  

 

●使命の取り違え傾向度チェックリスト(得点; 点)

1)人に喜んでもらうのが好き( )

2)決まりや手順より、その場にふさわしいやり方でやる( )

3)人に自慢をすることが多い(  )

4)競争では負けるのが嫌い(   )

5)何よりも時間厳守が大事(  )

 

●思い込み傾向度チェックリスト(得点;  点)

1)直感的判断に頼ることが多い( )

2)理詰めで考えるのは嫌い( )

3)判断に迷うことはあまりない( )

4)人と相談することはあまりない( )

5)何ごとも自分なりに納得しないと我慢ならない( )

 

●うっかり傾向度チェックリスト(得点; 点)

1)一日一回くらいはひやりハットすることがある( )

2)見落としや聞き間違いが多い( )

3)計算ミスをよくする( )

4)注意が散漫で持続しない( )

5)感情的になることが多い( )

 

●確認傾向度チェックリスト(得点;  点)

1)寝る前に火の消し忘れや施錠忘れがないかを気にする )

2)確認の大切さを自覚している( )

3)メモや貼紙をよくする( )

4)ダブルで確認するようにしている( )

5)人に、確認したかと問うことが多い( )

 

 

 

****

提言4 危険予知力をつける

 

1)危険予知力とは

安全の先取りを保証するのが、危険予知力である。いつもとは違ったことをするときには必須

その構成要素は「危険察知力」と「危険回避力」の2つ。

○「危険察知力

状況の中に潜在する危険を察知し、それへの対処をあらかじめ的確に予測できる力。これにも、2つある。

一つは、「現場に入る前のオフライン危険察知力」。現場に入る前に、想定内の危険を指摘できる力である。KYTでは、もっぱらこちらの予知力の養成を行う。危険との時間的、空間的距離が大きい。

2つは、「現場でのオンライン危険察知力」。今現在行っていることが危険を発生する可能性を事前に察知する力である。最近では、現場力の一つとして、その劣化が指摘されている。危険との時間的、空間的距離が小さい。

○「危険回避力

必要に応じて想定される危険を回避したり、危険に遭遇した時の対処を考えることができる力。危険遭遇の実体験ができないので、仮想空間での体験をさせる(たとえば、中央労働災害防止協会の「産業安全技術館」)

 

2)危険予知訓練(KYT)をする

 危険予知力、とりわけ、オフラインの危険察知力をつける具体的で有効な方策として、危険予知訓練(KYT)がある。ゲーム感覚で行ううちに、危険の存在するその現場での危険予知力も自然についてくることが期待できる。
  例 中央労働災害防止協会発行の子どもKYT

     危険満載のイラスト

     危険箇所の指摘

     どうしたら良いのかの議論

できれば、机上訓練だけでなく、実体験、とりわけ冒険体験の中で身につけられるような機会が用意できると良い。

 

危険予知訓練の効果には、次の4つがある。

・リスク感覚を鋭敏にできる

・関連する知識を活性化できる

・知識の高度化ができる

・リスク対処を適切にできるようになる

 

3)冒険体験、スポーツをする

ここでも、危険察知、とりわけ、オンラインのそれを身につけるには、冒険体験やスポーツが有効である。

 

*  ****

提言5 事故傾向予測検査を活用して一人ひとりの特性を把握する

 事故傾向性の高い子どもにはそれなりの配慮が必要である。

・      安全の役割を担当させる

・      教師のそばにるようにする

・       

例 「APP事故予測検査」の概要

「内容」

生活安全 交通安全 注意力 推理・洞察 動作の速さ・安定度 自己統制 社会適応 安全態度

 

まとめ

安全の大事さは、安全な時には忘れられ、安全が脅かされると思い出される。常時、安全がアピールできるのは、学校教育の現場である。事前安全対策の教育によって、より安心できて安全な学校にしていきたいものである。

 


大学に100人が入学したらーーー

2012-04-11 | 教育

大学に100人入学したら

12人が中退し、

13人が留年し、

残る75人のうち就職できるのは45人で、

3年続くのは31人。いわゆるストレーターは31%。

これが日本の平均。偏差値30~40代の大学はもっとひどい。ということを知っていたら、400万円のローンはとても組めない。(@YamamotoShigeruより)

 


根気を長続きさせるコツ(9)

2012-04-11 | 教育

9  要求水準をコントロールする

 

 

 人は誰しも何かをする時に、どこまで自分でやれるか、やりたいかをあらかじめ決めている。

 

 こうした自分自身で設定した要求水準をめざして、我々は根気強くがんばる。そしてがんばった結果として、当初設定した要求水準に到達できれば満足するし、到達できなければ不満を感ずる。そこで、この要求水準をコントロールすることを少し考えてみよう。

 

 まず、時間的な問題、つまり、いつまでにその要求水準を達成するかである。

 

 要求水準がささいなものであれば、それは明日でもよいし、ライフ・ワークにかかわることであれば、それは一〇年、二〇年先に設定することになる。しかし、二〇年先の壮大な要求水準だけでは、並の人間では、それを目指してとてもがんばれない。逆に、いつも明日の要求水準だけしか考えられないのでは、大きく成長はできない。

 

 大きな要求水準のもとで小さい要求水準が一日、一週間、一か月の単位で設定できるのが理想である。将来、飛行機のパイロットになりたいなら航空大学校に入りたい、学校に入るためには数学と理科ができるようにしたい、1学期の試験で Aをとろう、となるのが理想である。

 

 次に、要求の「水準」の問題である。

 

 高ければ高いほどよいと思いがちであるが、必ずしもそうではない。自分のカではとうてい及ばないレベルに要求水準をいつも設定してしまうと、それに到達できなければ自分に自信をなくしてしまう。いつも失敗ばかりと、みずから頭をかかえることになる。これが続くと仕事や勉強への意欲が減退して、自分は無能であるという感覚に陥ってしまい、挙げくの果てに、要求水準さえ持とうとしなくなる。

 

 要求の「水準」は、自分の力量との関係で決めなければならない。七〇点が、山田さんにとっては適当な要求水準であっても、鈴木さんにとっては高過ぎるかもしれない。自分の実力でできるかできないか五分五分くらいのところに置けば一番良いのであるが、この判断はなかなかむずかしい。そこで周囲の人、たとえば、親、教師、上司のアドバイスをもらうのも一法である。

 

 あるいは、仕事の最初は低めに、次第に高めに設定するのも一つのコツである。低く設定すれば、成功する可能性も高まる。最初の成功が次の成功への確信となる。自分は有能なのだという感覚が持てればしめたものである。

 

 さらに、要求水準をよく目につくところ掲げておく。これをしておかないと、自分をごまかしてしまったり、仕事や勉強の結果が出たときに成功、失敗の収支の決算ができなくなってしまうからである。

 「集中力を高めるトレーニング」より

 

 


やりがい「名言の心理学

2012-04-11 | 名言の心理学

やりがいや自己実現の軸足を複数にする。

(阿部真大)

@@@@@@@@@@@@@@@@@

やりがいや自己実現。

仕事にしても、趣味にしても

それだけに四六時中熱中するからこそ

というところがある。

腰をひいての仕事

さめた趣味

これでは、やりがいも自己実現も無縁。

それをあえて、複数持てという。

仕事中毒からの解放

就活地獄からの解放

確かに、そのとおりであるが、

すくなくと、就活状況をめぐっては、それほど楽観はできない

気の毒なほど厳しいと思う

それにめげないための一つのアドバイスとして受け止めてほしい

 


映画「心を元気にする文化」

2012-04-11 | ポジティブ心理学

映画「心を元気にする文化」@

 

「孤独なハレ体験を楽しむ」

 

●小説と映画

 最近は時間があることもあり、さらに、シニア割引(1000円)もあり、近くにがらがらのシネマ館ができたこともありと、ありありで、よく映画を見ます。

直近では、といっても2,3か月前になりますが、吉永小百合主演の「母べー(かーべ-)」が印象に残っています。その前は、と思って思い出そうとしましたが、出てきません。これが映画の特徴の一つですね。見た、面白かった、でも忘れたとなりがちです。小説なら本棚に残っていますから、こういうことはないですね。はからずも、小説と映画の比較をしてしまいました。

 小説も映画も、仮想世界に導いてくれる古くからある2大仕掛けです。誰もがそれになり楽しめる仕掛けです。これにIT技術によるものが加わって、今や、仮想世界は、百家争鳴状態です。というような話は、小説のところでしました。

 今回は、映画。

小説と比較しながら、心の元気づくりとの関係を考えて見ます。

 

●映画は感情移入が容易

 文字表現の小説と映像表現の映画とには、読む者、見る者の心に訴えるものに違いがあります。

 映画は、映像で直接的に訴えます。文字なら百万言費やしても表現できないことをたちどころに直接見せてくれます。

 そして、かわいそうなマッチ売りの少女の立ち居振る舞いを直接見せられれば、ただちに感情を揺さぶられます。そして、感情移入してしまいます。

 小説よりもはるかに簡単に感情移入してしまいます。小説だと文字表現の知的理解というステップが間に入りますので、その分、感情移入の敷居が高くなります。

 

●映画で気持ちを元気にするコツ

①映画は内容が大事

 映画は見てすぐ感情移入をさせられますから、小説とは違って、気持ちを元気にするには、はやりポジティブな内容の映画を見る必要があります。

 となると、喜劇仕立てのものなら無難ですが、物語性、現実性がないと退屈してしまいます。

 やはり、はらはらどきどき、最後は、ハッピーエンドものですね。

 熱中して映画を見る体験だけでも気持ち元気になれますし、終わりよければ、気持ちよく映画館を出ることができます。

②ひとりこっそり楽しむ

 映画の元気づけ効果は、お酒によるそれと似たところがあります。

 一時の一人ハレ体験ですね。

その意味では、茶の間でよりも、真っ暗な映画館で一人こっそりがふさわしいと思います。

③頻度はほどほどに

 むしょうに物語が欲しくなることはありませんか。そして、気がつくと、かなり長い間、映画も小説もごぶさたしているというようなことがありませんか。人間には、物語欲求のようなものがあるように思います。

 今は、TVでも簡単に物語をみることができます。ですから、その気になれば、容易に物語を楽しむことができます。ありがたい環境です。

だからといって、四六時中、物語に浸っているのは不健全です。感情エネルギーが枯渇してしまいます。

ほどほどが一番です。「映画でもみたいなー」という気持ちが自然に湧いてきたときに、やおら映画館にいくくらいが適当ではないでしょうか。