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マニュアルの5つの機能

2013-06-16 | 認知心理学
マニュアルは操作を支援する情報の提供が主であったが、生活用具の電子化は、マニュアルに、こうした新たな支援機能を要求するようになってきた。これをマニュアルの理解支援機能と呼んでおく。
 ちなみに、マニュアルには、次の5つの支援機能があることを確認しておく。

・操作支援 操作の仕方を教える
・理解支援 どんな機能をどんな時に使うかを教える
・参照支援 どこにどんな情報があるかを教える
・動機づけ支援 マニュアルを読んでみようという気持ちにさせる
・学習記憶支援 操作や機能を覚えてもらう

 画面/操作盤デザインもマニュアルも、一定の進化をとげてきたが、メタ・インタフェース問題とも言うべき問題、つまり、理解や操作を支援してくれるインタフェースの言葉や絵そのものが理解できないという新たな問題を発生させてしまった。
 これを克服するためのインタフェースの基盤技術として、グラスボックス(透明)化が開発されてきた。
 これは、機能・仕事そのものが「透けてみえる」ようにするものである。文字通り、パイができるのをガラス越しに見えるようにするということもあるが、電子機器の場合は、するべき仕事・機能が画面や操作盤で直接見ることができるようにすることである。「温める」のか「沸かす」のかが表示され、そこを押せば目的が果たせるようになっているのが、グラスボックス化の卑近な例である。

◆ヒューリスティックス

2013-06-16 | 心理学辞典

◆ヒューリスティックス(発見的方法)(heuristics)〔心理学〕

問題を解くときにはアルゴリズムに従って、理詰めで1歩1歩解決に近づく方法と、失敗するかもしれないが、直観的に解に到達する方法がある。後者のような解き方をヒューリスティックスによるという。人は、このヒューリスティックスな解決を得意とする。ここには、制約された認知機能を有効に活用する知恵が反映されているものと思われる。しかし、ヒューリスティックスも、推論ミスに導く一定の認知的なバイアスの存在が知られている。