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「勉強の習慣」

2013-06-23 | 教育
「勉強の習慣」 20x140文字
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●圧倒的に少ない勉強時間
 ベネッセ教育研究開発センターの調査によると、45か国中、日本の中学生の1日あたりの勉強時間は1時間で最低。
 さらに、同センターは、もっとショッキングなデータも公表している。
 高校2年生4464人を対象におこなった調査データである。
偏差値45~55の中間層の生徒(人数割合で4割弱)の勉強時間が、1990年と比較すると、2006年時点でほぼ半減している。トップ層の勉強時間は高いレベルで一定なので、知的格差が拡大していることになる。
これは、「知的」中間層の消失を予兆するきわめて深刻なデータといってよい。「経済的」中流層が解体されつつあるらしい昨今、「知的」中間層まで解体されてしまうと、日本、これからどうなるのか。大いに心配である。

●勉強の習慣をつけさせないもの
 勉強するには、習慣化していてもそれなりの努力がいるもの。だから「強」いて「勉」めるのである。習慣化してなければ、その努力は何倍も必要となる。机に座る前から怖気づいてしまう。
 中高校生の頃から、試験を意識させながらの勉強の習慣づけが一番やりやすいのだが、勉強することから降りても上の学校に入学できる制度(推薦入学やAO入試)が定着してしまったのが痛い。
 さらに、勉強以外にやることや楽しみが多すぎる。TV、ITゲーム、携帯などなど、勉強そっちのけにさせてしまうもの、それも手軽なものがありすぎる。
 そしてとどめは、勉強がより豊かな人生へと導くという認識が、飢えとは無縁の世代では極めて薄いことも、勉強への動機づけを低下させる。
 というわけで、日本の子ども、若者の勉強時間が圧倒的に少なくなってしまったのだ。これでは、日本の将来が不安。なんとか勉強の習慣を身につけさせたいもの。そのためのいくつかの提案をしてみたいのだが、その前に、習慣について一言。

●習慣とは
 「第二の天性」とも言われている習慣。
 しかし、習慣は天性ではなく、生まれてから後に努力によって形成されたものである。習慣の完成までの間は、かなり意識的な努力を必要とするし、技能が伴う時には、その訓練も必要となる。
どれほどつらく長くかかったものでも、ひとたび獲得されてしまえば(習慣化されてしまえば)、行動的にも認知的にもコストがかからない。だからこそ天性のごとくみえるのである。したがって、その習慣が好ましいならーー好ましくない習慣も山ほどあるーー身につけて、あるいは身につけさせてしまうに越したことはない。
 そのようにして形成された習慣の行動的なレベルでの特徴を挙げてみると、次の2つになる。
 1つは、その時その場に臨めばいつも同じ行為をする。
 2つは、その行為は最初のきっかけ(トリガー刺激)によって自動的に要素行為が進行していく。多くは、時間がトリガー刺激になるが、場(状況)や声かけなどによっても自動的に進行する。
 さらに、行動は認知によってもガイドされている。習慣的な行動も同じである。その認知レベルでの習慣の特徴は、2つある。
 1つは、認知的な努力がほとんど払われることはないことである。あたかも、状況にガイドされて動く自動機械のようなものである。
 2つは、したがって、行為全体は意識的であっても、要素行為は無意識的なことである。いつもと同じ状況であれば、何も考えずにいつもの行動ができる。
 こうした習慣が、勉強についても身についてほしいというのが、今回の話である。

●勉強の習慣を身につけさせる
 大きな話としては、「学校の」勉強があまり好きでない子ども、学校の勉強の習慣がつかない子どもは、無理に「学校の」勉強をしないでもすむような制度、社会づくりが必要なのだと思う。つまり、やみくもに高い学歴を求めて進学しなくとも自尊心をもって生きていけるような社会にすることだと思う。
人は学ぶ動物である。学ばねばならない状況になれば学ぶ。学校では学べなくとも社会のしかるべき状況ではすんなりと学べる子どもは多い。多くの職人がそうして大成してきた。
大学進学率、いや大学卒業率――日本の大学では、両者がほぼ同じ、というのも問題――はせいぜい40%程度が上限ではないかと思う。今の日本の大学進学率50%越えはやや行き過ぎだと思う。
 こんなことを言っていても始まらない。商品の普及もそうだが、50%を超えると爆発的に普及するから、大学進学率も60%くらいまではあっというまにいくかもしれない。それはさておき、本題の勉強の習慣作りの勧めを4つほど。
① 家庭の雰囲気を知的に
 家庭の雰囲気が知的でなければ、勉強の習慣を子どもだけに望んでもうまくいかない。勉強しないとその知的雰囲気に入れない、つまり、家族のメンバーとしての居心地が悪いように思わせるのである。
② 毎日決まったことを決まった時間と場所で
いつでもどこでも勉強できるようになるのが望ましのだが、そうなるためには、まずは、きっちりとした手順に従って勉強するようになれることが先決である。
③ 習慣になるまでは小うるさく介入
 子どもの自律心を育てるためには、最初から自律させたいところであるが、それは無理。習慣形成に関していうなら、まずは、小さいことから叱ったりほめたり、次第にその頻度を減らし、大きい単位で介入すればよいようになってはじめて自律できるのだ。

● 勉強の習慣の中で陶冶されるものが大事
見かけの上で(行動的に)勉強の習慣が形成されるまでの間に、心の中でも(認知的にも)習慣が形成されることが実は大事なのである。
たとえば、わからないことをわかるための思考方略、注意集中の仕方、大事な情報を見つけ出すコツ、覚えこんだり、思い出したりするコツなどなど。いわゆる勉強のための心の活用の仕方についても習慣が出来上がることが大切なのである。これが勉強をさらに高度化したものに導いてくれるからである。

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スマホで一服

2013-06-23 | 心の体験的日記
電車内で高校生、清純カップルが楽しそうに会話
どちらも、それぞれ独立に
しかも、会話しながら
3,4分おきにスマホを出して
画面チェック

昔の映画をみていると、
本当によく、たばこで一服
画面が出てくる

昔の一服が今スマホなんだな

大学問題「高大ギャップ」

2013-06-23 | 教育
大学問題「高大ギャップ」
 高校生から大学生へ。そのギャップは、過去の幼小へ、小中へ、中高への進学時のギャップとは比べ物にならないくらい大きい。
 最大のギャップは、自己コントロールギャップであろう。
 高校までは、時間一つにしても、外部規律が明確で、それを守る/守れるのが是であった。
勉強でさえも、そこで守るべき規律、たとえば、予習、復習をし教室で授業を受けることが当たり前であった。
 それが大学生になると、そうした10年間をまったく否定するような、いや否定することが是とされるかのような世界になる。とまどいのほどは押してしるべしである。
このとまどいの解消の仕方が学生生活をネガティブにもポジティブにもする。
ネガティブな方向は、いうまでもなく、外部規律の緩みを幸いに自己規律も緩めてしまうケースである。いわゆる自堕落な学生生活を送ってしまうケースである。
ポジティブな方向は、いうまでもなく、外部規律の緩みを自己規律で補えるようなケースである。大学側は、学生がこちらのケースを選択できるものとの前提で、さまざまな活動がされている。そこのギャップが大きなりすぎているのが、今の大学の現状である。
もうすこし、大学側の規律レベルを上げでそれをみえるようにする必要があるかもしれない。

質問する

2013-06-23 | 認知心理学
質問      
 質問するのは、わからないことがあるからです。わからないとは、自分の頭の中にある知識に結びつける(取り込む)ことができない情報があるからです
 それが質問につながるためには、さらに、
今ここでどう質問すればわかるようになるのか判断ができなければなりません。
これは、かなり、高度な頭の働きの一つであるメタ認知能力(自分で自分の心を知る力)が必要とされます。だから質問は、頭を元気にすることができるのです。