天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】ラ・ラ・ランド【7作目】

2017年03月08日 | 映画感想
「ラ・ラ・ランド」

今年のアカデミー賞大本命だった一作。惜しくも作品賞は逃したものの監督賞は史上最年少(32歳)でデイミアン・チャゼル氏が受賞しましたね。
…という訳で、最近めっきり映画から遠ざかってますが流石にコレは見逃すわけにはいかないだろうと思って鑑賞しましたわ。

ところで、自分ミュージカルは全くの門外漢でして(滝汗)
正直苦手なジャンルです。だからロクに本作の事も調べてなくて…ミュージカル映画って基本ブロードウェイ等で上演されている人気演目を映画化するものだと
ばっかり思っていたのですが(だから本作もてっきりトニー賞とか取りまくってる手合いかと)本作…オリジナル脚本なんですか!?
ちょっとびっくりしました。脚本もチャゼル監督ご自身が手掛けられたとか…彼の来歴を調べるとなんとなんとハーバード大学ご卒業だそーで。頭いいのね^^;

そんなこんなでザックリあらすじ…女優志望のミアとジャズピアニストでいつかジャズバーを開くのが夢だと語るセブ。2人の出会いは最悪だったし
お互い全く好みではなかったが、夢に向かう気持ちを語り合う内にお互いいつしか恋に落ちて行った。やがて同棲を始めると安定した収入を得る為に
自分の夢を諦め商業的バンドメンバーに加入してそこそこ人気を博するようになったセブと、夢を追いかけオーディションを受け続けるも落ちまくり
更には勝負に出た一人芝居興行が大失敗に終わり腐るミアとの間はどんどん溝が深くなって行く…

映画冒頭から渋滞するハイウェイで派手なパフォーマンスとワクワクするようなメロディで「さあ、ミュージカルのはじまり、はじまりぃ~♪」と
言わんばかりの演出で掴みはOKって感じですかね。
ところで、そう大してミュージカル映画を観た経験もない自分ですが…何と言うのか、本作がずーっと最初から最後まで猛烈な既視感と言うのかしらね?
色んな名作ミュージカル作品のオイシイ部分を切り貼りしてる、と言ったら乱暴過ぎるのか?こういう場合って「リスペクトしている」とか
「インスパイアされている」とか「オマージュ」とか言った方が適切なんでしょうか。
まあ自分乱暴者なので(ん?)「名作ミュージカルの詰め合わせ幕の内弁当みたいな映画だなぁ」と思いながら観てたんですが(コラコラ

…ぶっちゃけ、そこまでアカデミー賞でノミネートされて大絶賛される程のモノ?自分には今一つピンと来なかったんだけど。
アレか、この作品を作ったのが若干32歳の若者だったからオスカー会員のジジイババアが「御若いの、よくぞ我々の好きな物を理解して下さったのぅ~」
という「ギャップ萌え」的な評価に繋がった、って事?
だったら本作を撮ったのがマーティン・スコセッシだったらみんなから一斉に「ジジイ、いい加減耄碌し過ぎだろーよ!(怒)」って言われちゃう訳?^^;

本作でミアを演じたエマ・ストーンが最優秀主演女優賞を受賞、セブを演じたライアン・ゴズリングは主演男優賞にノミネートはされたものの
惜しくも選は逃してしまいましたね…ところで自分はエマ・ストーンよりライアン・ゴズリングの方がいいと思ったけどなー。^^;
彼、この役の為に全く弾けなかったピアノを猛特訓して覚えて、本作の演奏シーン全部吹替え無しで自分で演奏してるそーですよ。凄過ぎるわマジで!
しかもいい表情するんだよなぁ~。何かね、ライアン・ゴズリングの印象が本作でガラッと変わったよ。ミアじゃなくて自分が恋に落ちたわw

話は冬から始まって四季に分けながら話を進めて「ある1年間の男女の出会いから別れまで」を見せて行く形式。
その後二人は愛し合いながらも別れを選んで…一足飛びにラスト5年後の2人になるんだけど、ちょっと意外なオチでしたね。
人生に「IF」はないけれど、もしも2人があの時一目で恋に落ちていたら、もしもあの時バンドに加入しなければ、もしもあの時一人芝居が大成功していたら
…そんな2人の後の関係性に大きく関わったであろう分岐点を敢えて「IF」として走馬灯のように見せて行くやり方は人生折り返しを過ぎた人間が見たら
誰もがノスタルジックに浸れるだろうと思う。誰もが思う「あの時あの人と結婚しておけば」「あの時彼と別れなければ」が一気に脳裏に押し寄せる(苦笑)
上にも書いたけど、名作ミュージカルの切り貼りだから悪くなりようがない。ぶっちゃけ「いつかどこかで観た恋愛映画」的な「あるある話」な
内容だけど、まーそこは見せ方が上手いんだろうね。そういう意味ではやっぱり若干32歳でオスカー像を手にしただけの手腕はあるという事か。

んー。でもやっぱねー…
最後の最後、2人の視線が交錯した後ににっこりとほほ笑むセブに「ドキューン☆」だったなぁ!ライアン・ゴズリング、あんたカッコ良過ぎるわ!テレッ☆(ノ)'ω`(ヾ)
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