事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ブルース・ブラザース」The Blues Brothers(’80 米)

2007-11-13 | 洋画

Bluesbrothers_poster  ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド主演 ジョン・ランディス監督

 友人がDVDを購入し、その最初の一枚にこれを選択したらしい。同世代として、その気持ちはよくわかる。観るたびに、アドレナリンがドクドク噴出するのが感じられる名画だから。exits only in the classical records department of your public library……いまや公立図書館にしか存在しない(ダン・エイクロイドの早口が炸裂するこのフレーズは、アルバムBest of The Blues Brothersで何度も聴いた)ブルースを、一気に表舞台に復帰させた作品。物語は、結構泣かせる。

1.久しぶりに故郷に帰ってきた兄が、弟とともに生まれ育った孤児院を訪ねる。

2.“税金の滞納”のために孤児院が閉鎖の危機にあることを聞いた兄弟は、その窮状を救おうとする。しかし何をすれば……と迷いながら教会に行き、神の啓示を受ける。

3.音楽活動で“浄財”を集めることにした彼らは、かつての仲間に会いに、故郷を訪ね歩く。

4.“快く”活動を再開した彼らは、幾多の危難を乗り越え、コンサートを成功させ、孤児院を救うことに成功する。

5.兄弟は心を残しながら故郷を去る。

 でもその内実は

1.兄がそれまでいたのは刑務所であり

2.啓示を受ける教会の神父は“ワイヤードマイクの帝王”(勝手に名づけました。あまりにコードのあしらいがうまいので)ジェームス・ブラウンであり→このシーンは傑作!

3.故郷シカゴを徘徊する兄弟は、そのことごとくを徹底して破壊しつくし

4.幾多の危難とは、ほとんど兄弟自らが招いたもの(結婚式をキャンセルした女、ちょっかいを出したネオ・ナチ、もちろん警察も)であり

5.今度は兄弟そろって刑務所で監獄ロックを歌うことになった
……のである。

しかしこれだけ上質な音楽と“何もそこまで”と言いたくなる破壊てんこもりな映画を叩きつけられると、娯楽映画はもう、アメリカにはどうしてもかなわない、とため息が出る。単純な見方のようだが、アメリカ文化の強さが、人種のるつぼであるが故にインターナショナルなものにならざるを得なかったことにあるのだとしても、この“混ざり具合”は尋常ではない。躍動する教会の乱舞シーン、ブラックなギャグ連発のレイ・チャールズ、弟の住むシカゴ高架下アパートの渋い佇まい……やはり文化は混ざれば混ざるほどおいしいのだと思う。

Bluesbrothers にしてもカークラッシュはちょっとやりすぎ。単なる消費。ここまで観客は望んじゃいないだろうに、それでもやってしまうあたりがランディスの危なさ。この余計な根性のせいで後に「トワイライト・ゾーン」撮影中にヴィック・モローを事故死させる結果になった、と考えてはかわいそうすぎるか。でも人柄はずいぶんと善い人みたいで、彼の映画には仲間の映画監督たちがよく特別出演したりしている。この映画にもスピルバーグがちょこっと(この旦那はバニラ・スカイにも……結構出たがり?)。

今回の特典映像で笑えたのは、誰よりもいいシーン(ボウル・ルームでの独唱)が与えられたキャブ・キャロウェイが、実はあまり乗り気じゃなかったとか、ひたすら田中真紀子に似ているアレサ・フランクリンが、“二度同じようには歌えない”(笑)ため、アテレコに苦労した、とか。いい味出してるなあみんな。

亡くなったジョン・ベルーシには、日本人を徹底的にコケにしたサムライ、だかミフネ、という芸があったはず。どなたかビデオのありかを知りませんか?それに、誰が行くもんかと馬鹿にしていたユニバーサル・スタジオ・ジャパンのBBB(ブルース・ブラザース・バンド)ショーも、あーだんだん見たくなってきた!

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God

2007-11-13 | 国際・政治

John_lennon GOD / JOHN LENNON

2001年11月11日、同時多発テロ後のアメリカの激発に、極東の地方公務員がやはり怒っていた様子を。

God is a concept by which we measure our pain
神なんて、自分の痛みをはかる概念にすぎない
I’ll say it again
もう一度いおう
God is a concept by which we measure our pain
神なんて、自分の痛みをはかるものさしにすぎない
I don’t believe in magic
魔法なんて信じない
I don’t believe in I-ching
易経なんて信じない
I don’t believe in bible
聖書なんて信じない
I don’t believe in tarot
タロットなんて信じない
I don’t believe in Hitler
ヒットラーなんて信じない
I don’t believe in Jesus
キリストなんて信じない
I don’t believe in Kennedy
ケネディなんて信じない
I don’t believe in Buddha
仏陀なんて信じない
I don’t believe in Mantra
マントラなんて信じない
I don’t believe in Gita
ギタなんて信じない
I don’t believe in Yoga
ヨガなんて信じない
I don’t believe in Kings
王様なんて信じない
I don’t believe in Elvis
エルヴィスなんて信じない
I don’t believe in Zimmerman
ディランなんて信じない
I don’t believe in Beatles
ビートルズなんて信じない
I just believe in me
信じるのは自分だけ
Yoko and me
ヨーコとおれだけ
And that’s reality
それが現実だ

著作権法もへったくれもなくレノンを引用したのはほかでもない。アフガニスタンの現状を考えるにあたって、イスラム原理主義の至高性に疑問をいだかないタリバンに、この曲を聴かせたらどうなのか、と思ったから。

 でも問題はそんなところにはなくなって来た。アメリカの独善性にこそこの曲は有効なのではないかと思える事態にどんどん進んでいるように私には見える。

 端的なのはまさにこの11月。9月に行われたポリオの1回目の接種に続き、6日から3日間の予定で2回目の接種がユニセフと現地ボランティアの手によって行われた。これをやらないと1回目の分が無効になってしまう。

 このプロジェクトを、アメリカが妨害している。空爆の継続を優先させるアメリカは、再三の停戦要求をはねつけたのだ。ワクチン停戦を、という要求を。
 そのため、現地スタッフたちは、戦火の中を、自らの危険も省みず接種計画を実行せざるをえなかった……

Gwbkbm  なんだこれは。なんなのだ。
 戦争とは非情なものだ、という理屈で過剰な感傷をせせら笑う輩もいるかもしれない。が、メディアが発達し、その残虐性が一瞬にして世界に広がってしまう現代では、戦争にはその完遂のための大義が何よりも必要ではないか。
 この戦争を始める時、あのブッシュがどうブチあげたかを思い起こしてほしい。

「これは人類と自由全体に対する攻撃だ」

なに言ってやがる。
結局は石油のパイプラインを敷設して石油メジャーに恩を売りたいだけ、という俗説がひょっとして、と思えて来る。
このお題目を100%信じているのがクリントンの馬鹿娘(オックスフォード大における反戦集会で反・反戦を訴えて大ひんしゅく)ぐらいであればいいのだが……。
I don’t believe in Bin Laden
I don’t believe in Bush
そして私は、小泉なんて信じない。

……2007年11月現在、この頃に考えていたことに、なんの修正もない。

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