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近年、庄内は映画やテレビの撮影現場として大人気です。「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「蝉しぐれ」「山桜」といった藤沢周平原作ものだけでなく、「スキヤキウェスタンジャンゴ」「ICHI」にくわえて今度は「山形スクリーム」がひかえています(まだ詳細は発表されていないが、もう3作品がクランクイン間近。「武士の一分」は滋賀や静岡で撮影された)。
だから庄内弁が使われることが多いんだけど、これがネイティブの立場からするとどうもなー。丹波哲郎は「この庄内弁っていうのがむずかしいんだ。英語よりむずかしい」と相変わらずオーバーに表現していたけれど、本木雅弘も「音符を読むような感じでおぼえました」と深いことを。そんなにむずかしいかなあ。笹野高史なんか連投しているんだからもうちょっと自然な形で……その点、「たそがれ清兵衛」では、岸恵子がラストで登場するんだけど、彼女が庄内弁を話さなくてもいいようにうまく設定してあった。
でもこんな形で庄内弁が映像に記録されていくのはうれしい。だって明らかに滅びゆく言語だから。たとえばウチの場合、庄内弁はわたしと父親のやり取りにおいてのみ有効で、他の家族は全員共通語でコミュニケイトしているくらいだ。まあ、北海道から嫁をもらった宿命ではあるんだけど。
次回は映画そのものを特集します。