事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

港座通信~十二人の怒れる男

2009-06-06 | 港座

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「十二人の怒れる男」12 Angry Men(1957 米)

監督:シドニー・ルメット 出演:ヘンリー・フォンダ マーティン・バルサム ジャック・ウォーデン

ニューヨークの法廷で殺人事件の審理が終わった。被告は17歳の少年で、日頃から不良といわれ、飛び出しナイフで実父を殺した容疑だった。12人の陪審員は疲れきっており、早く評決を済ませ家に帰りたがっていた。第1回の評決は11対1で有罪が圧倒的、しかし、判決は全員一致でなければならなかった。無罪は第8番(ヘンリー・フォンダ)ただ1人……

人を裁くとはどんなことなのか、陪審員制度の長所と短所を語るときに常にサンプルになる名作です。付和雷同しがちな日本人に、裁判員制度がはたして機能するのか。陪審員第8番になれるのかが問われています。

※わたしの世代にとってシドニー・ルメットは「セルピコ」や「狼たちの午後」の監督。長い不調を脱し、先年「その土曜日、7時58分」で復活をとげたことはうれしい。
上映会で何をやりたい?とオーナーにきかれたときに、実は最初に答えたのが「その土曜日~」と「落語娘」(笑)でした。

さて、陪審員第8号は、少年の“無罪をただひとり主張”したからこそ名作なのであり、これが逆のパターンだったらどうだったろうか。
裁判員制度については考えこまされることが多いのであらためて特集するけれど、日本に「推定無罪」がキチンと根付いていない状況での導入はリスクがでかいのではないか。

次回は「素晴らしき哉、人生!」

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コメント (3)
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