第28話「武市の夢」はこちら。
前回の視聴率はなお下降し、17.0%にとどまった。選挙速報のために時間帯が変更になったことも影響したかもしれないが、変更の先輩である「ゲゲゲの女房」が好調であることを考えると……
久しぶりに「ゲゲゲ」をのぞいたら、やっぱり面白い。いじめられっ子の顔をしている向井理がぶっきらぼうな水木しげるを演じ、世が世ならSの女王であってもおかしくない松下奈緒が従順で貞淑な妻をやっているあたりの倒錯もすてき。
さて、龍馬伝。思えば息苦しかった第二部が終了。こんどは“ナビゲイター”篇。幕末版どてらい男(やつ)となった龍馬の、それこそ腹芸の開始。よかったよかった。
このドラマでブレイクしたのは貫地谷しほり。それまで、「ちりとてちん」をはじめとして、評価は高いが視聴率はとれない女優として有名だったけれど、千葉佐那役で完全に払拭できたか。今回はオープニングに登場させて視聴者をゲットする役割まで担っている。「キミ、犯人じゃないよね?」のコメディエンヌぶりが再現されていてうれしい。
ついでだけど、あの番組のコンセプトをそのままいただいたかのような「うぬぼれ刑事」(TBS)は最高ですなー。宮藤官九郎のギャグ爆発。なんだよ「余命3、4日の花嫁」って(笑)。
その、「キミ~」で主役だったのにすっかり脇にまわった要潤と、前回の犯人役だった蒼井優が第三部では活躍が予想される。企業戦争と化したかのような長州と薩摩の争いに、調整役として参画する龍馬と、企業ドラマらしく女スパイとして暗躍する蒼井優。
それ以上に、福山雅治と伊勢谷友介(あしたのジョー、楽しみにしてる)という、“顔の絶対値が高い”男優をふたりもそろえてぜいたくなことだ。今回の視聴率は今度こそ20%と読みました。
第30話「龍馬の秘策」につづく。