事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

八重の桜~第三十三話「尚之助との再会」

2013-08-18 | テレビ番組

20110912_1647906 第三十二話「兄の見取り図」はこちら

前回の視聴率はやはり少し下がって13.9%。そんなものかな。

さて、今回はどんなときも自分のどりぃむに向かって突き進む強い女性である八重をめぐるお話。

日本初の公立女子高等教育の場である女紅場の舎監となった彼女は、予算増を府知事に直訴する。いくら顧問の妹とはいえいいのか(笑)。彼女から逃げた槇村は山本家のおとなりで牛鍋をつついていたりする。なんかこのあたりは、政治的苦況を逃れるために失神する三条実美とシンクロしていておかしい。篠井英介はこの役をやるためにいるような人なので笑える。

男たちはパワーゲームに淫していて、自分たちが廃したはずの藩閥意識からどうしても逃れられない。土佐と佐賀には政治を任せられないとする大久保利通がその代表のように描かれていて、そう話は簡単ではなかったはずだがとちょっと不満。

征韓論が無理筋なのは西郷も理解していた、という「翔ぶが如く」を経過したあとだからもうひと工夫あってもよかったか。

無理筋といえば尚之助との再会は苦しい。未来に向かう八重との結婚が誇りだったという尚之助は、浅草で寺子屋のお師匠さんになっている。教え子に変な妄想を抱いていないといいけど。

「もう、ここに来てはいけません」

と突き放す元夫。号泣する元妻……ここはさすがにしんどいところでは、と思ったらとなりで見ていた妻は感動している。

「この人はね、死ぬのよ。もう長くないの」

すげー脚本を書いてますうちの奥さん(笑)。まあ、戊辰以降は謎の多い人だから間違いとも言い切れないのでしょうが。

江戸幕府を倒した元勲たちは、仲間割れし、多くは強引な形で歴史の表舞台から消えていく。しかしその前に、自分の身の丈はここまでだ、と自ら隠遁していった人も多かった。ニヒっちゃうわけね。おそらくは勝海舟の心の底にもそのニヒリズムはあったはず。だからこそ彼は新島襄のどりぃむに……

さあ世の女性たちは今回のメロドラマをどう受け取っただろう。視聴率的にはやはり13%台でしょうか。

第三十四話「帰ってきた男」につづく

コメント
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