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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「『あまちゃん』はなぜ面白かったか」 小林信彦著 文藝春秋

2014-10-08 | 本と雑誌

年に一冊出る週刊文春連載コラムの単行本第16弾。時代を証言する、という意味でこれ以上のコラムはちょっと思いつかない。

小林にとっての2013年は、原発問題は解決するどころかどんどん安倍政権によってがむしゃらに推進され、地元民にとって迷惑でしかないオリンピックは東京に招致されるなど、ひどい状況。

それはわたしにとっても同義だけれど、あまちゃんが救いだったことまでいっしょだ。純文学作家たろうとしながら、エンタテインメントの現場にいることの幸福と不幸を“面白く”語れてしまう芸は健在。

「紳士同盟」が薬師丸ひろ子主演で映画化され、併映が小泉今日子の「ボクの女に手を出すな」(こちらの方がはるかに出来は良かった)。キョンキョンのラジオ番組のファンだった小林は

「どうして終わっちゃうの?」

とすなおに質問。

「なんか、次はバンドの人がやるらしくて」

そのバンドとは……

初日舞台あいさつの日、新宿東映の地下の喫茶店には松田優作がいて、仲村トオルに「なかなかよかったぞ」と声をかけたなどという目撃証言は小林ならでは。

コメント (2)
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