第22回「設楽ヶ原の戦い」はこちら。
いよいよ、築山殿と信康の不幸がスタート。どう考えても視聴者がどん引きするはずなので、そこをどうクリアするかが古沢脚本の正念場だ。
信長の娘であり、家康と瀬名(築山殿)の息子である信康の妻、五徳は父の命令で松平家を徹底的にさぐる。そして瀬名と武田家が通じていることを知った信長は……
一気にその話に行くと思ったら、前段があった。家康の叔父である水野信元(寺島進)が生け贄になる。実は武田側に兵糧をまわしていたことが糾弾される。でもそれ
「みんなやってることじゃないか」
と信元は逆ギレする。そうなんだ。
そのことも含めて、信長は把握している。で、おれはすべて知っているんだぞという意味で信元を家康に排除させる。お前の妻がなにか画策していることへの警告。
周到だなあ。
わたしは、信元が切腹を強いられたときに、介錯にリリー・フランキーを選んだことがうまいと思った。きっと介錯するときに、あいつは臆病者だから目をつぶるに違いないと判断し、そして……
昨日のスナックラジオで
「どの段階でセックスのときにコンドームをつけるか」
を大爆笑で語っていた男が、翌日に自分の妻であり、家康の母である松嶋菜々子に
「隠居する」
と語る振れ幅の大きさにしみじみ。つくづくいいですよねリリー・フランキー。
そして家康の新しい側室に広瀬アリス登場。この人はねえ、あまりにも艶めかしいものだから、米澤穂信原作の映画「氷菓」にでたときは違和感ありありでしたが(あんな高校生いるわけない)、今回の役柄は納得(笑)。わたし、気にならないです。
第24回「築山に集え!」につづく。