社会人アイスホッケーの選手と、チームが所属する会社のOLの恋……設定だけだといかにも月9。
なにしろメンツがすごい。企画が大多亮で脚本が野島伸司。演出にはエース級が投入され、主役がキムタク。フジテレビの気合いがびんびん伝わってくる。が、逆に言えば絶対に失敗できない状況にあったとも。
えらそうなことを言っているけれど、わたし、野島伸司のドラマを初めて見ました。「101回目のプロポーズ」も「ひとつ屋根の下」も「高校教師」も見たことがない。それはもちろん大ヒットドラマだからこそ背を向けたというひねくれ具合も影響したのだが、それ以上に、なんかこう……あざとい感じがしないですか雰囲気から言って。
で、拝見してどうだったか。あざといですやっぱり。それはしかしいい意味でもある。縁取りをはっきりさせて、視聴者の深読みを拒否しているかのように。いい意味に聞こえないですか。
ある過去のために人を本当に愛することができない男(木村拓哉)と、連絡をよこさない恋人をいつまでも待ち続ける女(竹内結子)が、期間限定でつきあうことになる。こりゃ、石川達三の「僕たちの失敗」の引用か。
ベタベタなラブストーリーで、アイスホッケーをかなりやりこんだに違いないキムタクはもちろん魅力的。意外にもの悲しいムードが漂うのは、竹内結子の最期をこちらが知っているからだろうか。
まだブレイク前の水川あさみ、波岡一喜が出ていたり、のちのROOKIESを彷彿とさせる(これも観てないけど)役で佐藤隆太が登場するのもうれしい。
テーマ曲はクイーンの「Born to Love You」。ほかにもFat Bottomed Girlsなどが全編に流れる。使用料高かったろうなあ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます