第44回「ぼくたちの失敗」はこちら。
わたし、近ごろ毎週月曜日はまぶたが腫れぼったいです。「いだてん」で泣き、そのまま寝ちゃうから。今日もすばらしかったなあ。
でもここはむずかしいところだと前から思ってたんですよ。学校事務職員として、体罰は絶対にゆるせねー。でも東京オリンピックにおいて東洋の魔女をスルーするわけにはいかない……こうきたかあ。
女性のアスリートたちは、これまで自らすすんで選択することができなかったと。でも今回はこのとんでもない男(大松)について行くことをわたしたちが選んだのだと。ここまでのドラマをやっといて徳井のシーンはさすがに切れない。安藤サクラ以外の女性にうまいことを言わせるあたり、にくい。
いつかやるんだろうと思っていた菊枝(麻生久美子)の大演説がここで炸裂。しかも「あれ」とか「それ」で表現されていた夫のリクエストをなぜ理解できるかの解説まで。そうか、理解なんかしてなかったんだ(笑)。
にしても、東洋の魔女というフレーズはよく考えると凄い。言われたほうはつらかったかもしれないが、広告代理店的感覚から言えば絶妙。この、広告代理店的感覚が前面に出てきたのも1964年の東京だったと知れる。ブルーインパルスの発想が自衛隊から出てくるなんてね。
それにしても、ここまで来て主演の娘がようやく登場し、まわりが
「誰?」
という展開はすごい。すごいすごい。役所広司の思いを、松坂桃李が実現するという運びも「孤狼の血」そのままなのは偶然なのか。
低視聴率で評判のこの大河。でもね、くどいようだけどこんなに面白い大河はなかった。あと2回あるの?それとも3回?完走しているつもりでいたら、1回見逃してるじゃんねー。それも含めて、「いだてん」はもう1回見返すことにします。早くDVD出してくれ。
わたしが不安なのは、この大河の主人公、金栗四三、田畑政治、古今亭志ん生の真の意味での退場がまた描かれていないということなのだ。その翌日のわたしのまぶたはどうなっているんでしょう。
第46回「炎のランナー」につづく。
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