初体験篇はこちら。いやはやしかし丹波さんってば。
復員し、GHQの通訳、闇屋などをへて、彼は俳優になることを決意する。しかしこの理由というのが……
-でも本人としては俳優になりたかったわけですよね。
丹波:もう俳優しかないように思ってたね。「朝寝坊しても出来る仕事はないか」って尋ねたら「それは俳優しかないよ」っていうのが動機で学校(国際演劇研究所)に通い始めたんですよね。それはまあジョークではあるけれども。
……ジョークじゃないかも。しかし演劇を続けるうちに映画界に縁ができ、いきなり主役でデビューする幸運さ。その理由はいろいろとあるだろうが、この頃の丹波哲郎のスナップを見れば一目瞭然。華があるのだ。メリハリのありすぎる(笑)風貌と、その陰にあるオーラは、わたしがプロデューサーであっても見逃すことはないと思う。
ここからいよいよ怒濤の出演ラッシュが始まるのだが、遠慮なしに交友関係のネタばらしまくり。まずは殿様の直系である(護熙は傍系)細川俊夫は……
丹波:細川さんとは非常に仲が良かったけどね。でも俳優としては硬い。ただ喧嘩は強い。おそらく俳優で一番強いのは、細川俊夫さんだと思うな。ロケーションに行って、土地の与太者が細川さんのところに行って、あっという間にやられちゃってさ。もういきなりやっちゃう。細川俊夫は喧嘩請負人だったんだ。
……えええっ!これは意外。わたしの世代にとっては、光速エスパーのお父さん役など、知的な科学者や温厚な人柄役が多かった細川俊夫が、まさかこんなにけんかっ早い人だったなんて。おまけに
丹波:もう、家庭なんていうのは“君臨”してるね。もう女なんか出来ようが何しようが、女房なんかにゃ全然遠慮ねェってね。
……うわーん、東ヒカルのお父さんがこんな人だったなんてー。
【次回、ふたりの熟女篇へ】
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