「伍長、今度は『メリー・ポピンズ』の続篇、『メリー・ポピンズ リターンズ』です」
「ちょっと待て。近ごろこの“伍長とその部下”ってやたらに出番が多くないか。ひょっとしてディズニーの映画しか観てないのかあいつ」
「あいつ、って誰ですか」
「根幹を揺るがすような発言をするな。それはともかく、さすがにメリー・ポピンズは見たことあるだろうな」
「……」
「おいおい」
「ジュリー・アンドリュースが空から傘もっておりてくるんですよね?んでアニメといっしょに踊るんだ。世界でいちばん長い単語スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス (Supercalifragilisticexpialidocious)とかチム・チム・チェリーとか、断片ではわかるんですけど」
「あきれたもんじゃい………………いや実はまたしてもわしもよく覚えてなくてな」
「まあ伍長の場合はまだらボケですから」
「うっさいわ。でもネットでチェックしたら、オリジナルをかなりリスペクトしたストーリーやキャスティングになっておる」
「脚本はおみごとだと思いました。大砲の使い方とか」
「でも、ロブ・マーシャルが監督したにしては、群舞とかにあまり魅力が……前作に匹敵する曲も見当たらんしのぉ。しかし、じゃ」
「なんですかいきなり。やたらチカラが入ってますけど」
「永遠の優等生ジュリー・アンドリュースがうちにやってくるのはちょっと勘弁してほしいけど、あのエミリー・ブラントがそばにいてくれるとすれば、おれは張りきっちゃうな」
「あー、そういうことだと思いましたよ」
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