三部からなる構成。山手線上を、トランシーバーを使ってある女性をコントロールする誘拐犯。その女性が消えるまでが第一部。第二部はひとりのホームレスの死と、その男がどのようにしてこすく金を稼いでいたかの追憶。第一部との関連はまだわからない。第三部にいたって、消えた女性がその後どうなったかのお話に見えて……
「火刑都市」などに連なる島田荘司の都市小説。なぜ誘拐犯は女性を山手線に乗せたか、そしてどのようにして無線連絡をしたかがミステリのキモ。
東京の地下鉄はなぜあんなに複雑怪奇な路線となっているか、がこの小説を書く動機だったのだろう。そう考えれば、第二部のラストで、ホームレスがある場所に向かうことと、無線トリックが相関しているのがわかる。
まあ、それにしたって大風呂敷の広げ過ぎだとは思いますが(笑)
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