第26回「悲しむ前に」はこちら。
大河と今回のタイトルが(数字の表記が違うあたりがうれしい)いっしょ(あ、鎌倉殿の十三人じゃなくて鎌倉殿と十三人でしたね。ご指摘ありがとうございます)。アルバムで言えばタイトルチューンってことよね。
三谷幸喜が大好きな「十二人の怒れる男」、そしてあの映画をリスペクトした出世作「12人の優しい日本人」をいただいたタイトルがここで活きる。「七人の侍」のように、一人ひとり頼朝の次の鎌倉殿を支える人物をリクルートするのかと思ったら、あろうことか単なる権力抗争。数合わせ(笑)。
先週の落胆は大きかった。日曜の夜は鎌倉殿の13人を見る!がルーティンだったのに開票速報。あーなるほど国政選挙があったからな。いや山形県は激戦だったので見たくはあったけれども。よく考えてみればあの週末は元首相が射殺されるなど、大河な日々だったと言えるかも知れない。
さて、鎌倉殿の13人は整った。二代目の源頼家を補佐するために。そのための集団指導体制なのに、頼家は我慢できず、自分の親衛隊を用意する。13人 VS 5人。二代目にとってはいかにもありがちな展開かも。
鎌倉の状況をリフティング(蹴鞠)をやりながらせせら笑う後鳥羽上皇(尾上松也)。信用できない御家人を排除するために、若い有望な人材を求める頼家。リフティングでそれを行うあたりの危うさがうまい。のちの乱を象徴させている。
北条と比企の綱引き。佐藤二朗と坂東彌十郎のむき出しの応酬は、この人たちでなければならなかった。そして彼らの背後には堀内敬子と宮沢りえが控え、夫たちを叱咤している。
怖いのは、永遠の評論家だったと思っていた宮澤エマが、ちょっとよろめき(死語)かけていることで……
第28回「名刀の主」につづく。
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