どんなに忙しいときも、読まなければならない他の本があるときも、火村とアリスのミステリが手に入れば最優先に読む。それほどに好き。ようやく先日、過去作をコンプリートできました。
久しぶりの長篇。だから短篇では描かれないようなやり取りがたくさん仕込んである。
重要なのはアリスの独白で、特殊設定のミステリ(ゾンビが周りをとりかこんでいるとか、2人殺すと自分が殺される世界とか)が大流行りな現状への違和感。
彼らに有栖川がケンカを売っているというより、あえてこちらは地味にいきますよという宣言だ。地味に、よかったっす。
撲殺された被害者は、スーツケースにつめられてクロゼットに押しこまれていた。普通の殺人事件に見え、複数の容疑者が登場するが、どうしてもアリバイが崩せない。そして、火村とアリスが登場する。
監視カメラがいたるところにある現実と、ありえない人物による指紋。派手さはなくても、とにかく読ませる。そして後半、火村とアリスは旅に出る。行き先は……
いいですわ、これからもファンであり続けるのでよろしくお願いします。早く新作が出ないかな。
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