事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「キッド・ピストルズの醜態」 山口雅也著 光文社

2010-12-10 | ミステリ

4334927319 金融業者コーエンの散らかった部屋で、作家ノーマンは途方に暮れていた。机には白髪の老人の生首。自分の鞄には男のものらしき手首。手には、この死体がコーエンのもので、自分がその殺害にかかわったことを示唆するマザーグースの歌詞……。何が起こったのか? スコットランドヤードの腕利きパンク探偵、キッド・ピストルズが風変わりな密室見立て殺人の真相に挑む! 傑作本格ミステリ中編を3本収録した、シリーズ待望の最新刊。

パンクス刑事たちが挑むオールド・ファッションドな本格推理。しかも必ずマザー・グースがからむという力業は山口センセイの意地の所産としか。もう6冊目という長いシリーズになったけれど、マザー・グースはまだまだいっぱいあるんだし、センセイもっとがんばって量産してくださいよ。オールド・ファッションドなファンは待ってます。

このミステリーがすごい!2011年版」が出たので例によってランキングをチェックしてため息。読んでねー。去年よりもずっと読んでねー。かつて山口センセイが始めた(んですよ)ときはしゃれになっていたこのミスのマニアックぶりが、やはり現在はミステリの入口を狭めている事実は否定できないんじゃないかな。

今回のトップテンでわたしが読んでいるのは国内編で「マリアビートル」だけで、島田荘司の写楽モノはきつい筆致に負けてギブアップ。宮部みゆきの「小暮写真館」はお正月用(笑)。海外編ではディーヴァーの新作のみのていたらく。

わたしの言うオールド・ファッションドが草の根と蔑称されてもかまわないや。ベッドサイドで読み終えたときに、ちょっと幸せな気分になれるミステリはもう相手にされないのかな。今回のランキングで、絶対に読まなきゃと思わされたのは、卵をさがすヤツとウィンズロウの新作ぐらいってのは……

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刑事コロンボを全部観る~Vol.30「ビデオテープの証言」

2010-12-09 | テレビ番組

Geenarowlandsgloria Vol.29「歌声の消えた海」はこちら

 まさしく邦題どおりの展開になる一編。ただし、オンエア当時はビデオテープなるものの存在が一般的ではなかったので、かなりマニアックなストーリーではあった。そう、今回の事件はメカマニアの犯行なのだ。

 犯人である電子工業会社社長のハロルド(オスカー・ウェルナー)は、車椅子の生活を送る妻のために、音に反応して開くドアなど、さまざまな工夫をこらしていた。義母から経営手腕を問われ、解任されそうになったハロルドはビデオテープを使ったアリバイをつくり、義母を射殺する。

 当時は珍しかったデジタルウォッチで現在時刻を印象づけたり、経営者としてもなかなかのセンスではないかと思うのだけれど、相手がコロンボなのが不運だった。庶民としての生活を送るコロンボ家には当然ビデオはなかったろうし、過去の映像を再生する(原題はPLAYBACK)ことでアリバイがでっちあげられるんだと気づくまでにはやはり時間がかかる。

 しかし、ハロルドが犯人だと気づいたのはかなり早い段階だとわかるつくりになっている。初対面のとき、コロンボは風邪をひいていて「風邪をうつすといけませんから」と最初は握手を拒む。しかし別れ際にはしっかりと握手をし「この男には風邪をうつしてもかまわない」とコロンボが判断したことが察せられる。うまいですなー。

 車椅子でしか移動できない夫人は、か細い声で話し、ボリューム豊かな髪、フェミニンな服装で、いかにもオールドファッションな女性なのだけれど、演じているのがなんと「グロリア」で、ウンガロのスーツに身を包んで男勝りの活躍をしたジーナ・ローランズ(笑)。彼女は「黒のエチュード」で犯人役を演じたジョン・カサベテスの実夫人で、コロンボとは盟友です。

 そんなグロリア相手では舞台俳優として著名なオスカー・ウェルナーも分が悪い。しかし連行されるときに手を「バン!」と叩いてドアを開き、退場するさまはさすが舞台人。コロンボが突きつけた証拠は、このシリーズでも屈指のわかりやすさ。もっとも、CGばやりの現代では、およそ証拠能力があるかは微妙なところでしょうが。

Vol.31「5時30分の目撃者」につづく

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明細書を見ろ!2010年12月ボーナス号「山形県で中高年であること」

2010-12-08 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Bushinokakeibo01 2010年11月号「年末調整マニュアル2010」はこちら

 さあ、ボーナスです。支給額について、哀しいお知らせがふたつあります。

・支給月数が全国最低

・ほぼ40才以上の職員(期限付をのぞきます)全員の給料の減額を、このボーナスにおいて実行。

……説明しましょう。

 そもそも山形県の期末勤勉手当(ボーナス)の支給月数は、年間3.9月で全国第45位を誇っていました。国や他の都道府県よりも0.25月分少なかったのです。

 今年、国や他の県は0.2月分ボーナスを引き下げろと勧告されました。でも山形県は他よりも最初から低いので0.15月分だけ下げればいいか、という内容。つまり、他と0.05月分、差が縮まる……と油断していたら、山形よりも下だった鳥取県はむしろ改善されて3.86→3.90月。最下位だった長野が3.80月に据え置かれました。おかげで

3.9月→3.75月

の山形県が栄えある最下位の座を勝ち取ることになったのです。

 結果として、今日の支給額は期末手当1.35月、勤勉手当0.60月の合計1.95月になります。

 ところが、40才以上の人は単純に計算したのでは今日の支給額にならない。なぜかというと、去年にひきつづいて現給保障されているはずなのに無理矢理減額する、というアクロバットをやっているからです。

 減額幅は平均して1.3%。山形県で中高年であることは、なかなかに趣深いことではあります。

画像は「武士の家計簿」

「検算を、お願いします」

「ご名算」

などのセリフが、すべて家族がお互いを思いやることばになっているあたり、泣かせます。わたしの前にすわったおばさんは号泣してました。

PART2はこちら

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わたし怒ってます~阿久根PART22「解職」

2010-12-07 | 公務員

PART21「リコール」はこちら

◇竹原市長解職を問う阿久根市の住民投票

解職賛成  7,543

解職反対  7,145   

=市選管最終発表

阿久根市:竹原市長が失職 出直し市長選へ

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)の解職請求(リコール)の是非を問う住民投票が5日、投開票され、解職賛成票が有効票の過半数を占め、竹原市長は失職した。

 議会を招集せずに専決処分を乱発する強引さで批判を招いた「竹原市政」に対し、市民が初めて「ノー」を突き付けた。1月中旬にも出直し市長選が実施される。だが、結果は398票差の大接戦で、竹原氏支持層も目立ち、複雑な阿久根の民意が改めて浮き彫りになった。当日有権者数は1万9756人、投票率は75.63%だった。

 竹原氏は午後11時ごろ、事務所で支持者を前に頭を下げた。記者会見では「市民がいろいろ考え、体験するよい機会」と強気の発言を繰り返した。結果について「市職員の給料を下げるなどしたことで、損害を受けた人が中心に解職の投票をしたと思う」と語った。出直し市長選については「出ます」とだけ短く述べ、サバサバした様子だった。

 出直し市長選には解職運動を主導した市民団体「市長リコール委員会」監事、西平良将氏(37)も出馬を表明している。竹原氏との一騎打ちの公算が大きく、「竹原市政」の是非が再度争われることになる。

2010年12月6日 毎日新聞

 400票弱の差をどうとらえるかは微妙なところ。カウンターで議会解散のリコールも成立しそうなので、もう何が何だか。

 竹原市政が「独裁」か「改革」かを問う住民投票、と新聞はおさまりのいいフレーズで結論づけたが、阿久根市民はもうそんなことで動いてはいまい。市長派、反市長派の激突という、しこりとか怨恨としか形容できない感情が先走っているのだと思う。

 市長を失職し、現在ただの人になっている竹原氏だが、これまでだってちゃんと復活しているのだし、今度もこのままだと可能性は高い。わたしが期待するのは、なにごとかをおそれ、あるいはなにごとかに呆れて投票しなかった1/4の選挙民の良識だ。

PART23「成長」につづく

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「武士の家計簿」 (2010 アスミック・エース)

2010-12-06 | 邦画

Bushinokakeibop  サムライの本分は戦(いくさ)にある……誰だってそう思う。そしてその戦のヒロイックな勝利は、勇猛果敢なサムライたちの戦闘能力に負っている、かに見える。しかしそんな誤解をしているから日本軍は惨敗してしまったでしょう?戦争においては、どう武器を調達し、食料などを補給するかの兵站(ロジスティクス)こそが重要なのであり、古今の英雄たちはそのことをよく知っていた。

 この作品の舞台となった幕末においても「そういえばそのことを知悉している人がひとりだけいたなあ」と思っていたらその人物がいきなり登場したのでびっくり。靖国神社に銅像として屹立している大村益次郎(帝都物語のあの旦那が演じてますっ!)がその人。もてる条件の下で、どれだけのことができるかだけを考えたテクノクラートの権化。

「これからは、たくてぃぃす(タクティクス)が重要です。君は算盤ができる。その力は千の、いや万の兵力に匹敵する」

と大村は主人公の息子に告げる。加賀藩の下級官吏だった彼は、その後新政府に重用され……

 なんか、こう要約すると偉人伝みたいでしょ。監督が森田芳光だし、主人公の算用係に堺雅人、彼を支える妻に仲間由紀恵。両親が中村雅俊と松坂慶子。算術好きのおばあさまが草笛光子。こんなメンツだから、わたしは算盤に長けた男による藩財政立て直しのストーリーを、偉人伝を背景に、クールに、ユーモラスに語る映画だと思っていた。

ぜーんぜん違いました。

描かれているのはひたすらに算盤に執着する主人公だけれど、彼のまっすぐさを、家族がどう見守ったかのお話なのだ。森田の演出は、脚本を担当した「ウホッホ探検隊」(原作:干刈あがた)に近く、家族の再生に力点がおかれている。

「検算を、お願いします。」

「ご名算。」

などの算盤用語が、お互いを思いやる言葉になっているあたり、うなる。

 武士という存在がすっかり“役人”に転じた江戸時代に、算用係がいっせいに算盤をはじく情景はそれだけで趣深い。だれでもジャック・レモンが哀しきサラリーマンを演じた「アパートの鍵貸します」を連想したはず。

 まわりの観客たちはやはり高齢者たちが多い。前に座ったおばさんが途中から震えはじめたので不思議に思っていたら、号泣しているのでした。

 そんなわたしも、反発する息子に(自分がまちがっていることを承知しながら)父親が叱りつけてしまうあたりから涙止まらず。ひたすらに滅私(逆にいえば公益だ)することをみずからに求めた主人公が、息子におぶわれながら最後にリクエストしたことが、もはや主のいない

「城へ、連れて行ってくれ」

だったのは、だから必然。ここ、地方公務員として泣きどころです。

 森田演出はまことに快調。役者では、ふっくらとしてからコメディエンヌとして味が出てきた松坂慶子がすばらしい。っていうかあの一家は取り替えがきかないぐらいみごとなアンサンブルだった。「家族ゲーム」以来、久しぶりの宮川一朗太が、小憎らしい上司を演じていて笑わせてもくれます。

あ、忘れちゃいけない。大島ミチルの音楽はずるいよ。どう考えても客を泣かせるようにできてるもの。

妻にだまって観て来ちゃったけど、これは夫婦で観るべきだったかもね。家族と観るに“ご名算”な映画です。日本の、正しいホームドラマだ。

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龍馬伝アカデミー賞PART4~主演男優&女優賞そして作品賞

2010-12-05 | テレビ番組

Ryomaden02 PART3「助演女優賞」はこちら

主演男優賞と女優賞はこみで。
「龍馬伝」における主役は

福山雅治 as 坂本龍馬

香川照之 as 岩崎弥太郎

真木よう子 as お龍

のトリオ。それぞれが見せたし、香川照之(ナレーションはもうちょっとひねってほしかった)がうまかったので、龍馬伝の色彩をうすめて「三菱伝」の部分をもっとプッシュしても、と思わないでもなかった。

わたしは真木よう子のファンだからうれしかったけれど、お龍役をもしも(NHKだってプライドがあるからありえないとはいえ)柴咲コウがやっていたら、龍馬亡きあとも、未亡人としてだけの人生を歩まなかった彼女の一生は、もっと光り輝いていたかも。

いろいろあっても、しかし福山雅治はがんばった。チームとしての龍馬伝の金看板をしょって立つのは並の苦労ではなかったはず。そいつを、なんかヘラヘラと軽くゴールインした印象がある。スターだからできることか。だからオスカー・ゴウズ・トゥ福山雅治で文句なし。

さて、作品賞。一覧をながめて迷う……ってことは実はありませんでした。これも第7話の「遙かなるヌーヨーカ」に決めていたんです。息子を誇りに思いつつ、しかし自分の死期を思って静かに語る父親。児玉清が久しぶりに役者としてガッツを見せてくれました。リリー・フランキーが描き上げた昇る龍の絵こそ、のちの龍馬を象徴する手際。あの回のレベルで突っ走ってくれたら、とは無いものねだりっすか。

おそらく一年間、毎週毎週見終わってすぐにブログをアップするなんてことはもうやれないでしょうから、大河ブロガーのみなさんともしばらくお別れです。お世話になりました。って言いながら再来年の「平清盛」は面白そうっすねー(笑)

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龍馬伝アカデミー賞PART3~助演女優賞

2010-12-05 | テレビ番組

Kannjiyashihori01 助演男優賞はこちら

つづいて助演女優賞。ノミネートは……

・寺島しのぶ(坂本乙女)

・草刈民代(坂本幸&お登勢)

・倍賞美津子(岩崎美和)

・広末涼子(平井加尾)

・貫地谷しほり(千葉佐那)

・蒼井優(お元)

……これは、ラブコメの楽しさを体現した千葉佐那役でブレイク(今さらですが)貫地谷しほりで決まりでしょう。コスチュームプレイにおいてもなおコメディエンヌとして光り輝くとは。

ひとつ気づくのは、ノミネート数においても男優と差があること。幕末ドラマが視聴率において伸び悩むのは、戦国時代のように“お姫様の苦悩と不幸”をあまり描けないからだろうか。そのあたりはすべて広末に丸投げでしたねこのドラマは。

とは言っても、出番は少なかったけれど、島崎和歌子と奥貫薫という、あまり声高に語られない、でも本気の美人たちが起用されていてうれしかったんですけどね。

次回は主演賞&作品賞

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龍馬伝アカデミー賞PART2~助演男優賞

2010-12-05 | テレビ番組

Tanakamin02 PART1はこちら

まずは助演男優賞。
ノミネートは以下のとおり。

・児玉清(坂本八平)

・大森南朋(武市半平太)

・佐藤健(岡田以蔵)

・近藤正臣(山内容堂)

・田中泯(吉田東洋)

・青木崇高(後藤象二郎)

・筧利夫(三吉慎蔵)

・伊勢谷友介(高杉晋作)

・原田泰造(近藤勇)

・渡辺いっけい(千葉重太郎)

……しまった。いきなり最激戦区だ。ディレクターの演出方針もあって、みんな鼻水だのツバだのを飛ばしまくり。ドラマ的にいちばん重要度が高かったのは武市半平太で、大森南朋は大友チーフの期待によく応えたといえるでしょう。余談だけどこのふたり、よく似てます。

女性ファンに大人気だったのが、人斬りに最後までなじめなかった苦悩を、武市にイノセントについて行くことでなんとか消化していた岡田以蔵役の佐藤健。そして三味線持たせりゃ日本一、高杉晋作を演じた伊勢谷友介。彼も大友チーフが「白州次郎」つながりでひっぱったのかな。ふたりは全然似てませんが。

完全なコメディリリーフを引き受けた渡辺いっけいと、同時に腹黒さを(体重を増やすなどして)見せた青木崇高もよかった。

さほどドラマに貢献しなかったと結論づけられた新選組において、しかし原田泰造の内包する狂気は近藤勇というキャラにぴったりだったと思う。ネプリーグなどでも、ホリケンがそばにいるからわかりにくいけれど、たいした狂いっぷりです。

でもわたしはわざと抑制をきかせなかった演出のなかで、それでも余裕を見せた土佐の主従を買う。歯痛の鯨海酔候か、「オレは天才だ」と豪語する東洋か……ここは田中泯でいきましょう!大森南朋とともに、大河ドラマに暗黒舞踏の血が進出した記念に。

次回は助演女優賞

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龍馬伝アカデミー賞PART1

2010-12-04 | テレビ番組

「龍の魂」特集はこちら

最終話の視聴率は21.3%とめでたく大台越え。ちっくと遅すぎた感もあるけどね。放映一覧は以下の通り。

SEASON1 RYOMA THE DREAMER

第01回 上士と下士
第02回 大器晩成?
第03回 偽手形の旅
第04回 江戸の鬼小町
第05回 黒船と剣
第06回 松陰はどこだ?
第07回 遙かなるヌーヨーカ
第08回 弥太郎の涙
第09回 命の値段
第10回 引きさかれた愛
第11回 土佐沸騰
第12回 暗殺指令
第13回 さらば土佐よ

SEASON2 RYOMA THE ADVENTURER

第14回 お尋ね者龍馬
第15回 ふたりの京
第16回 勝麟太郎
第17回 怪物、容堂
第18回 海軍を作ろう!
第19回 攘夷決行
第20回 収二郎、無念
第21回 故郷の友よ
第22回 龍という女
第23回 池田屋に走れ
第24回 愛の蛍
第25回 寺田屋の母
第26回 西郷吉之助
第27回 龍馬の大芝居
第28回 武市の夢

SEASON3 RYOMA THE NAVIGATOR

第29回 新天地、長崎
第30回 龍馬の秘策
第31回 西郷はまだか
第32回 狙われた龍馬
第33回 亀山社中の大仕事
第34回 侍、長次郎
第35回 薩長同盟ぜよ
第36回 寺田屋騒動
第37回 龍馬の妻
第38回 霧島の誓い

FINAL SEASON RYOMA THE HOPE

第39回 馬関の奇跡
第40回 清風亭の対決
第41回 さらば高杉晋作
第42回 いろは丸事件
第43回 船中八策
第44回 雨の逃亡者
第45回 龍馬の休日
第46回 土佐の大勝負
第47回 大政奉還
最終回 龍の魂

暗殺に終わることが既定の路線なので陰惨な印象を回避するためか、タイトルだけでもだいぶ遊んでることがわかりますね。「さらば友よ」「雨の訪問者」(どっちもチャールズ・ブロンソンだ)、「ローマの休日」、改題されてるけど「英国式庭園殺人事件」などが引用されています。

毎週毎週とりあげてきたので大河オタクみたいだけれど、わたしが大河ドラマを一年間見通したなんて「新選組!」以来のこと。それほどに福山雅治as龍馬という企画は魅力的だったし、脚本に福田靖を選択したのも「ガリレオ」つながりで正解だったと思う。いろいろと文句をつけましたが、ギブアップしようとは一度も思わなかったし。

もっとも、意地になって見続けたのは、途中から大河ブロガーたちのトラックバック競争(笑)に参戦したからでもある。放映終了の20:45になると、怒濤のいきおいでアップがはじまるのね。そうかそんな見方もあったのか、と参考になったので、二割方おもしろさが他の大河にくらべてアップしたって側面はあったかも。

「新選組!」との比較でいえば、三谷幸喜が朝日新聞の連載で本音をかましている(最終回の放映が終わるまでお行儀よく待っていたのだろう)。曰く

・史実と違う、という点では同じなのに、「龍馬伝」ではさほど批判が出ず、「新選組!」が国会でまで問題にされたのはなぜだ。

「脚本家の人間性」とギャグでくるんでいるし、おとなしい書き方だけど本気で怒っていたんでしょう。でも龍馬と弥太郎をモーツァルトとサリエリに例えているのはさすが。結局はどっちもアマデウスではなかったか、という結論もさすがだ。

さて、次回から龍馬伝アカデミー賞としてわがままいっぱいにチョイスしていきましょう。

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続・わたしの見かけた有名人~原宿と青山

2010-12-04 | 日記・エッセイ・コラム

Sasakinozomi01 成田エクスプレス篇はこちら

久しぶりのネタは同僚から。

「息子に会いに東京に行ったのよ」

「……またかよ」

「いいじゃないの」

「親ばかだなあ」

「いいじゃないのいいじゃないの。でね、おみやげに美味しいケーキを買ってこうって原宿に行ったの」

「……」

「いいじゃないの。それで並んでたら足にベビーカーが当たっちゃって、『どうもすみません』……って……それ押してるパパが佐藤隆太だったのよっ!」

「ほー」

「となりにいたのが奥さんだろうけど、これが綺麗な人で。それにさ、佐藤隆太って、画面の印象からすると“お兄ちゃん!”って感じでしょ。でもね、なんかオーラがあるのよー。周りのお客たちもオオオって感じだったわ」

「なるほどー」

「で、そのビルを出たらお向かいあたりで人だかりしてたの。どうしたのかなあ、ってのぞいたら」

「……」

「いいじゃないの。どうせおばさんよ。そしたら、なかにいたのは佐々木希だったのー!」

「佐藤隆太と佐々木希かあ。なんか原宿っぽいな」

「そういえばあたしの息子、青山のドトールでバイトしてるんだけど、そこにはあの人とあの人が来るんですってよ。えーと、櫻井翔と美川憲一。」

「どんな食べ合わせだよっ!」

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